職場の上司との面談内容についても語ってくれた藤かんな
4歳からバレエに打ち込む一方で学業にも励み、大阪大学大学院の理学研究科を修了した“リケジョリーナ”こと藤かんな(32)。勤務先の一般企業に内緒でセクシー女優として活動していた彼女は、デビューからわずか1か月後の今年8月18日に、会社の人事面談で「進退」について話し合ったという。彼女が下した最終決断とは。【全3回中の第3回。第1回から読む】
──人事部の女性から「藤かんなさんですか?」と聞かれて認めた後は、どれくらいの時間、どのような内容を話し合ったのですか?
「その面談は30分近く話をしていたと思います。人事の方は『うちは副業は認可していません。今後どうしますか』とおっしゃいました。私は女優として活動していくと決めていたので、『許してもらえないなら、会社を辞める覚悟でいます』と伝えました」
──当初は安定のために会社員の立場も続けるつもりだったとおっしゃっていましたが、そこで「辞める覚悟」を伝えられたのは?
「その会社では6年働いたのですが、はっきり言って『なんで私の仕事が評価されないんだろう』という思いが強かったんです。だから、『会社に残りたいんじゃないの?』と言われて、『残りたくないです』と答えました。ただ、『自分の輝けるイメージとかやりがいを見つけられなかったんです』と伝えた時に、人事の方が『そういうものを提供できなかったのは申し訳なかった』と言ってくださったのは嬉しかったというか、私の立場を考えてくれて労っていただいたのかな、と思いました」
藤かんなのツイート(2022年8月19日)
──では最終的に、話はどう着地したのですか。
「私の意思は固かったので、そうとわかった人事は副業は認めていない会社というルールのもと、自主退職ということで話が進みました」
藤かんなのツイート(2022年8月19日-2)
──人事の方は「セクシービデオ」という職業に対して、藤さんに気遣っていたと感じましたか?
「はい、パワハラやセクハラには厳しい会社なので極力、余計なことは聞かない、言わないことを意識してくれていたと思います。でも最後まで『一体なぜ副業を優先したいのか』という表情でしたし、部屋を退出する時に『あなたもすっきりしたでしょ』って言われたのは覚えています。なんか、最後に吐き捨てるような物言いで…。私も面談中は感極まって泣いてしまったけど『すっきりしたとかちゃうわ!』って思いました」
藤かんなのツイート(2022年8月22日)
──最終出社日が9月5日に決まり、30日付けでの退職となったそうですね。実際、会社に通わなくなった今、会社に対して思うことはなんですか?
「内定前の最終面接で、社長に『あなたは10年後どうなりたいですか」と質問され『私はこの会社の研究職で一番になりたいです』と答えたんです。その時、社長も国内だけでなく世界シェアも見据えていたから『僕と一緒ですね』と言っていただけて。そのやりとりがキーとなって内定をいただけたのかなと思うくらいで。その言葉に嘘はなかったし、会社で成果を上げて第一人者になりたい気持ちは強かった。でも、実際は思うようにはいかなくて…。今度はセクシー女優として輝きたいと思っています」