開会宣言を受けて、赤チームを先攻にジュニアから対抗戦がスタート。若さがハジける元気いっぱいのダンスに、会場のテンションもアップ。続いて、東京にある高校ダンスの超強豪・二松學舍大学附属高等学校ダンス部が磨き上げたスキルで魅せると、観客のボルテージも一段と上がった。赤チームで登場したチームからは「このメンバーで踊るのはFIDA GOLD CUPが最後になります」と明かされ、高校生の青春の1ページを会場全体で見守る形ともなった。
そして、ここからがGOLD世代4チームの出番。赤チームとして先陣を切ったのは神奈川の「FOREVER CHANCE」。MCが「未病促進・病気回避のためダンスに励んでいます」とチーム紹介をすると、バチバチだった対抗戦の空気も一変。ひと味違ったGOLD世代のダンス事情に客席も和んだが、パフォーマンスを始めるとグルーヴ感のあるダンスと大人の貫禄で一気に観客を引き込んだ。
青チームの一番手は冒頭に登場した、85才のメンバーが在籍する青森の「YDK65」が務めた。チーム名のYDKは、「やれば/できる/高齢者」の頭文字を取ったもの。チームの想いを込めたオリジナルのテーマ曲でステージに上がった。耳に残る♪Y・D・K・65~♫のリズムとメッセージ性のある歌詞に乗せたダンスには説得力があり、シニアダンスの新しい風を感じさせた。
ひときわエナジーに溢れていたのは、赤チームの後半を担った埼玉の「GOLD DRAGON」だ。あまりのパワーにMCも驚くほどで、75才のダンス初心者を含めた15名の精鋭が煌びやかな衣装ではつらつとステージを飾った。
GOLD世代のトリには静岡の「ソウルフルフーズ」が登場した。You Tubeのダンス動画の総再生回数が7万回と注目を集めるロックダンスチームで、4人グループというコンパクトな編成を感じさせない、テンポのいい連係でスキルを見せつけた。
最後は「第一生命D.LEAGUE」に参戦する2組のプロのダンスチームが圧巻の踊りを披露。すべてのチームが対戦を終えると、審査員長のKENZOは感無量といった様子でこう語った。
「シニア最高です! 今日は世代を超えてダンスでひとつになれて、夢のようです」
20代の向井地も「私もこんなふうに素敵に年を重ねたいと思いました」とシニアを称えた。また、共に戦ったプロチームもシニアのダンスを前のめりになって観戦。「フーウ!」と熱いテンションで、ダンサーの仲間としてシニアのステージに盛り上がる姿が印象的だった。