洗濯内容で選ぶか使い勝手で選ぶか

 洗剤については上記3商品のうち『アタック ZERO』は、においのもととなる「バイオフィルム(菌の隠れ家)」の形成を抑制し、『トップ スーパーNANOX ニオイ専用』は、物理・生物・化学・感覚的アプローチから“全部無臭化”を目指す。

 一方の『アリエール ジェルボール4D』は高い洗浄力で、すすぎ1回でもにおいのもとから徹底洗浄するなど各社独自の開発技術があり、迷うところだ。“洗濯ハカセ”こと神崎健輔さんはこう語る。

「たとえば、液体洗剤はつけ置き洗いができますが、ジェルボールはできません。その代わり、まとめ洗いに適している。洗濯量や洗う内容によって使い分ける人もいます」

 使い勝手でいえば、花王の“ワンハンドタイプ”はキャップの開閉がなく、片手でレバーを押すだけ。

「狙った位置に投入できるノズル設計や、液だれのしにくさに加え、誰にとっても快適な“ポンプの押し感”の開発に苦労しました」と、花王の大橋さんは語る。

 ちなみに、『トップ スーパーNANOX ニオイ専用』も、プッシュボトルタイプがある。

 神崎さん曰く、「洗剤は多すぎても少なすぎても効果を損なう」そうなので、適正量を把握するには1プッシュで定量が出るプッシュタイプがよさそうだ。

配合されている主な成分

配合されている主な成分

消臭効果、香り……悩める柔軟剤選び

 いまや洗剤以上にラインアップがすごいのが柔軟剤だ。

「柔軟剤には衣類をふんわりとさせ、静電気を抑え、しわになりにくくする効果があります。最近では消臭・抗菌機能を備えた商品もありますが、何よりも香りのバリエーションが豊富。最終的には好きな香りで選ぶのがいいと思います」(神崎さん)

 香りが強すぎて気分が悪くなる「香害」問題も起きており、各社とも自社基準で香りの強さを表示するようになっている。

 また、入れるタイミングを間違えると効果は激減する。

「柔軟剤は、洗剤で汚れを落とした後、最後のすすぎに加えることで効果を発揮します。洗剤と一緒に洗濯槽に入れてしまうとお互いの効果を打ち消してしまうので、必ず洗濯機の『柔軟剤』投入口に入れましょう」(ライオンの大貫さん)

 洗剤と柔軟剤は別メーカーでも問題はないのか?

「問題はないですが、同じメーカーで統一した方が香りの相性がいいと思います」(神崎さん)

 香りをつけたいために適正量以上を入れると、残った汚れを吸着し、におう原因にもなるという。

【プロフィール】
洗濯ハカセ・神崎健輔さん/実家のクリーニング店でしみ抜きを手がけるほか、人工知能の開発を行うITエンジニア、宅配クリーニングサービス『Nexcy』の運営、メディア出演などマルチに活躍する。

取材・文/佐藤有栄

※女性セブン2022年10月27日号

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