スポーツ

大相撲九州場所、話題の「着物美人」の15日間皆勤に「チケットを回さず立派なことだ」と称賛の声

九州場所の観客席に思いがけない光景が

九州場所の観客席に思いがけない光景が

 28年ぶりの巴戦となった大相撲九州場所。優勝は平幕の阿炎で、カド番大関の正代は負け越して陥落となる。来場所は1横綱1大関で、1898年1月の春場所以来125年ぶりの異常事態だ。

 土俵上は波乱が続いたが、土俵下では華やかな女性陣に注目が集まった。

 向正面の控え行司のすぐ右隣に座る「着物美人」である。初日から皆勤で同じ席に座り、毎日違う着物姿で土俵を見守った。贔屓の力士が勝つといち早く拍手し、負けると悔しがる。完全中継するABEMAでは〈着物美人喜んでいる〉といった書き込みが相次ぎ、ネットニュースにもなった。

 本誌・週刊ポストの記者が話を聞こうとすると着物美人は「お答えできません」との答えだったが、「東京在住で、長く角界に貢献する方」(協会関係者)だという。

 12日目はクリーム色の着物にグレーの帯、ピンクのマスクという姿だった着物美人。力士の動きに合わせて体を揺らして応援するのにしていた。

 こうした姿が連日見られ、話題となったのも、着物美人が毎日、同じ席に座るからだ。それは簡単なことではない。前出・協会関係者が言う。

「協会のチケット販売サイトでは溜席の値段は2万円。15日間で30万円だが、その買い方だと席を選べない。同じ席に続けて座るには『維持員』となる必要があり、九州場所なら一時金で112万5000円(3年分)を支払う。しかも維持員は本場所で力士の技能審査をする立会人という位置づけ。15日間皆勤すべきだが、高齢者が多く4~5日だけ観てあとは誰かにチケットを回す人がほとんど。男性でも皆勤は大変なのに、毎日着物での皆勤は立派です」

 横綱・大関の力が安定せず、来場所も土俵上の話題は暗いかもしれないが、華やかな女性陣が土俵下で明るいオーラを放ってくれるだろうか。

※週刊ポスト2022年12月16日号

※2022年12月6日16時追記/記事公開当初は「溜席の妖精」と呼ばれる方が近くにいた旨の記述がありましたが、別人でしたので修正の上、当該の方にあらためて取材したインタビューと訂正を別記事で配信しました。

関連キーワード

関連記事

トピックス

《愛子さま、単身で初の伊勢訪問》三重と奈良で訪れた2日間の足跡をたどる
《愛子さま、単身で初の伊勢訪問》三重と奈良で訪れた2日間の足跡をたどる
女性セブン
水原一平氏と大谷翔平(時事通信フォト)
「学歴詐称」疑惑、「怪しげな副業」情報も浮上…違法賭博の水原一平氏“ウソと流浪の経歴” 現在は「妻と一緒に姿を消した」
女性セブン
『志村けんのだいじょうぶだぁ』に出演していた松本典子(左・オフィシャルHPより)、志村けん(右・時事通信フォト)
《松本典子が芸能界復帰》志村けんさんへの感謝と後悔を語る “変顔コント”でファン離れも「あのとき断っていたらアイドルも続いていなかった」
NEWSポストセブン
大阪桐蔭野球部・西谷浩一監督(時事通信フォト)
【甲子園歴代最多勝】西谷浩一監督率いる大阪桐蔭野球部「退部者」が極度に少ないワケ
NEWSポストセブン
がんの種類やステージなど詳細は明かされていない(時事通信フォト)
キャサリン妃、がん公表までに時間を要した背景に「3人の子供を悲しませたくない」という葛藤 ダイアナ妃早逝の過去も影響か
女性セブン
創作キャラのアユミを演じたのは、吉柳咲良(右。画像は公式インスタグラムより)
『ブギウギ』最後まで考察合戦 キーマンの“アユミ”のモデルは「美空ひばり」か「江利チエミ」か、複数の人物像がミックスされた理由
女性セブン
30年来の親友・ヒロミが語る木梨憲武「ノリちゃんはスターっていう自覚がない。そこは昔もいまも変わらない」
30年来の親友・ヒロミが語る木梨憲武「ノリちゃんはスターっていう自覚がない。そこは昔もいまも変わらない」
女性セブン
水原氏の騒動発覚直前のタイミングの大谷と結婚相手・真美子さんの姿をキャッチ
【発覚直前の姿】結婚相手・真美子さんは大谷翔平のもとに駆け寄って…水原一平氏解雇騒動前、大谷夫妻の神対応
NEWSポストセブン
大谷翔平の通訳・水原一平氏以外にもメジャーリーグ周りでは過去に賭博関連の騒動も
M・ジョーダン、P・ローズ、琴光喜、バド桃田…アスリートはなぜ賭博にハマるのか 元巨人・笠原将生氏が語る「勝負事でしか得られない快楽を求めた」」
女性セブン
”令和の百恵ちゃん”とも呼ばれている河合優実
『不適切にもほどがある!』河合優実は「偏差値68」「父は医師」のエリート 喫煙シーンが自然すぎた理由
NEWSポストセブン
大谷翔平に責任論も噴出(写真/USA TODAY Sports/Aflo)
《会見後も止まらぬ米国内の“大谷責任論”》開幕当日に“急襲”したFBIの狙い、次々と記録を塗り替えるアジア人へのやっかみも
女性セブン
違法賭博に関与したと報じられた水原一平氏
《大谷翔平が声明》水原一平氏「ギリギリの生活」で模索していた“ドッグフードビジネス” 現在は紹介文を変更
NEWSポストセブン