橋本の紅白司会への抜擢は、若い視聴者の獲得を狙ったものだとの見方もあるが、必ずしもそれだけではない。エンタメ事情に詳しいライターの大塚ナギサ氏はこう話す。
「橋本さんは、人気漫画の実写版映画に多数出演しているということもあり、若者に対する知名度は圧倒的です。でも、一方で中高年以上の視聴者への認知度も十分なんですよね。
九州の地方アイドル時代にファンが撮影した“奇跡の一枚”がネットで拡散し、それをきっかけにして一気に知名度を上げたサクセスストーリーは、当時も多くのニュースに取り上げられました。いわば、普段からネットを見ていたわけではない層にも強いインパクトを与えたんです。その結果、ドラマや映画、バラエティー番組に出演するだけでなく、特殊なブレイクの経緯があったおかげで“ニュースになりやすいタレント”にもなった。だから、橋本さんが出演している作品には詳しくなくても、ニュースなどで橋本さん知って応援しているというファンも多いんです。
そういう意味で、これまで通り中高年以上の視聴者を楽しませながらも、若者向けへのシフトを図る紅白が、世代を超えて知名度が高い橋本さんを司会に起用したのは、納得の人選といった印象です」
バラエティー番組では“酒豪キャラ”を見せることもある橋本。そういった飾らない性格だからか、年代問わず女性からの支持率も高い。
「アイドルグループ出身の若い女優となると、どうしても男性ファン向けの“清純派キャラ”を保たなくてはならないケースも多いのですが、橋本さんの場合、そういった部分にこだわっている様子はあまりないんですよね。特に多くの福田雄一監督作品に出演し、そこでは頻繁に変顔を見せていますが、ファニーな姿を惜しみなく見せることで、役の幅も広がっています。そういった“型にハマらない”スタンスも、橋本さんが老若男女に支持される理由のひとつだと思います」(大塚氏)
熱愛報道さえも好感度に変換して、突き進んでいく橋本環奈。その勢いはまだまだ続きそうだ。