芸能

追悼・市田ひろみさん 秘書が明かす仕事ぶり「頭に最新コンピューターが入っている」

市田さんと木村さん(右)。木村さんは海外にも同行した(2006年・オーストリアのハルシュタット湖畔にて)

市田さんと木村さん(右)。木村さんは海外にも同行した(2006年・オーストリアのハルシュタット湖畔にて)写真提供/市田美容室

“京女”の代名詞であり、着物文化の普及に尽力した「日本和装師会」会長で、服飾評論家の市田ひろみさんは2022年8月1日、急性呼吸不全でこの世を去った。7月10日に90才の誕生日を迎えたばかりだった。

「2021年の8月まではコラム執筆などの仕事をしていましたが、自宅で転倒して股関節を骨折。約3か月入院した後は、高齢でひとり暮らしでしたから、リハビリのために施設に入所していたんです」

 そう話すのは、市田さんの秘書を43年間務めた木村節子さん(70才)。

「コロナの関係もあり、私たちスタッフはお見舞いに行くことがかないませんでした。1か月ほど前に電話で話したのが最後。声もお元気そうでしたので、いまでも信じられません」(木村さん・以下同)

 市田さんは企業の重役秘書として働いた後、大映所属の女優になり5年間活動。その美貌から「日本のソフィア・ローレン」とも評された。女優引退後は母から美容室を受け継ぎ、着物の着付け教室を主宰。木村さんはこの教室に通った縁で美容室を手伝うようになり、秘書になったという。

 市田さんが一躍全国区の人気者になったのは、1993年に出演したサントリーの緑茶のCM。

「まあお茶でも……。新幹線? 待たしたらよろしいがな」と京言葉ではんなりと話すのが話題になり、ACCコマーシャル大賞などを受賞した。

 月に数十本もの講演をこなすかたわら、民族衣装の収集家として貴重な衣装を求めて世界中を取材旅行。アフガニスタンやイエメンの奥地まで行ったこともあったという。

 2008年の北海道洞爺湖サミットでは、各国のファーストレディー歓迎イベントで十二単の着付けの仕方などを披露。自作の詩をパネルに筆で書く実演も行ったところ、ブッシュ元米大統領のローラ夫人が大絶賛。新たにしたためてホワイトハウスに作品を贈ると、礼状が届いたという。

関連記事

トピックス

亡くなる前日、救急車がマンションに……
《遺骨やお墓の場所もわからない…》萩原健一さん七回忌に実兄は「写真に手をあわせるだけです」明かした“弟との最期の会話”
NEWSポストセブン
3月24日午後4時半すぎに事件は起きた
《高齢ドライバー事故》あんたが轢いたのは人間やで!」直後に一喝された古橋昭彦容疑者(78)は呆然とうなだれた…過去にも「気づいたら事故」と供述【浜松・小学生姉妹死傷】
NEWSポストセブン
試合後はチームメートの元を離れ、別行動をとっていた大谷翔平(写真/アフロ)
【大谷翔平、凱旋帰国の一部始終】チーム拠点の高級ホテルではなく“東京の隠れ家”タワマンに滞在 両親との水入らずの時間を過ごしたか 
女性セブン
「MEDIA IS NOT GOOD」とは、“パンクの女王”と呼ばれたアメリカの詩人でミュージシャンのパティ・スミスが発信したメッセージ
《KAT-TUN解散》亀梨和也の「4万円メッセージ入り白Yシャツ」に込められた“不退転の覚悟”
NEWSポストセブン
いよいよ開幕迫るプロ野球。3年連続最下位の中日ドラゴンズは汚名挽回なるか(*credit)
【日中問題の専門家が語る“中日愛”】名手でもファン投票でオールスター落選…ドラファンならとっくに知っている「民主主義の残酷さ」
NEWSポストセブン
サトウ食品はパックご飯の一部商品の生産休止と終了を発表した(公式サイトより)
「コメが足りないわけではないんです」…『サトウのごはん』一部商品の販売終了…担当者が明かした休売・終売の目的
NEWSポストセブン
すき家の対応の「マズさ」とは(時事通信フォト、写真は東京都港区の店舗)
「ネズミと虫とはワケが違う」「なぜ公表が2か月後だったのか」すき家で“味噌汁にネズミ混入”、専門家が指摘する「過去の前例」と「対応のマズさ」
NEWSポストセブン
Number_iのメンバーとの“絆”を感じさせた永瀬廉
キンプリ永瀬廉、ライブで登場した“シマエナガ”グッズに込められたNumber_iとの絆 別のグループで活動していても、ともに変わらない「世界へ」という思い 
女性セブン
破局していたことがわかった広瀬(時事通信フォト)
《女優・広瀬すずと交際相手が破局》金色ペアリング熱愛報道も…昨年末に「薬指のリング」は“もうつけない”の異変
NEWSポストセブン
“スーパーサラリーマン清水”と“牛飼”の関係とは──。
成金トクリュウ“牛飼” 斎藤大器容疑者(33)と“スーパーサラリーマン清水” 清水謙行容疑者(49)の“意外な繋がり”「牛飼に近い人物が関西に“点検商法”を持ち込んだ」
NEWSポストセブン
春の園遊会では別の道を歩かれる雅子さまと紀子さま(2024年10月、東京・港区。撮影/JMPA) 
春の園遊会が60年ぶりの大改革 両陛下、秋篠宮ご夫妻、愛子さま、佳子さまが3組に分かれ“皇族方の渋滞”を解消、“じっくりご歓談”“待ち時間短縮”の一石二鳥 
女性セブン
プロデューサーとして本作のスタッフィングなどに尽力したシンエイ動画の佐藤大真さん
『映画ドラえもん のび太の絵世界物語』プロデューサーが明かす「王道」を意識した「敵キャラ」の魅力
NEWSポストセブン