被告が使っていた車(写真/共同通信イメージズ)
「事件の3週間ほど前、県内の量販店の駐車場で車中に子供たちを放置し、警察が駆けつけるトラブルになっていたのです。警察や児童相談所にも厳しく注意され、警察には上申書を提出しています。裁判の中で、それ以前にも7~8回、長いときは1時間近くも子供たちを車内に置き去りにしていたことが明らかになりました。彼女の中で、“これぐらいなら大丈夫”という間違ったラインが引かれてしまったのかもしれない」(前出・捜査関係者)
だが、7月末の事件当日、日中の最高気温は30℃を超えていた。エアコンを付けていたとしても、屋根のない駐車場で炎天下にさらされた車中は高温となり、1才と2才のきょうだいは水分補給もできず、苦しんだ。まだこの世に生を受けて間もない子供たちは本能で母親に助けを求めるため、泣き叫んだことだろう。だが、その願いは恋人の元で寝入っていた母親には届かなかった。2人のきょうだいは熱中症で短い生を終えた。毎日新聞の報道によると現場に駆けつけた消防隊員が、「2人の体は(生身の人としては)これまで触ったことがないほど熱くなっていた」と語っていたという。
幼い母とはいえ、あまりに無自覚だが、長澤被告を知る友人は「子供たちへの愛情はあった」と擁護する。
「離婚した夫は家事や育児に協力的ではなかったようですが、彼女は『市販のものは美味しくないから』と言って、子供たちの離乳食も手作りしていました。デイサービスの仕事は高校時代から続けており、姫梛ちゃんを身ごもった際は妊娠8か月目まで働いていました。姫梛ちゃんが生まれたときは『やっと会えた』と周囲に喜びを語っていたし、煌翔ちゃんは早産だったので、ちゃんと大きくなれるかとても心配そうにしていたのを覚えています。だからこそ、なんで? なんでこんなことになったのかって残念でたまりません」(友人)
今回、そんな長澤被告には2人の強力な応援団がいたという。