芸能

「地上波では見てられない」と拒否反応も コムドットをGWアンバサダーに起用したフジテレビの勝算と懸念

Z世代から絶大な指示を得ているコムドットの5人(コムドットのインスタグラムより)

Z世代から絶大な指示を得ているコムドットの5人(コムドットのインスタグラムより)

YouTuberが地上波を席巻する時代が来るのか――フジテレビが5人組YouTuber・コムドットを「ゴールデンウィークアンバサダー」に起用したことに注目が集まっている。人気YouTuberといってもテレビ視聴につながるかは未知数。それでもフジテレビが彼らを起用した狙いについてコラムニストでテレビ解説者の木村隆志さんが解説する。

 * * *
 まさに異例の抜てきでしょう。5人組YouTuber・コムドットが「フジテレビ系 ゴールデンウィークアンバサダー」に就任し、29日から出演がはじまっています。

 コムドットは4月29日~5月7日のゴールデンウィーク期間に放送されるさまざまなジャンルの番組に出演。5月1日に『ネプリーグ』、5月1日~4日に4夜連続企画『コムドットのテレビって何?』、5月5日に5つの生放送番組『めざましテレビ』『めざまし8』『ノンストップ』『ぽかぽか』『Live News イット!』で電波ジャックし、さらに冠番組『コムドットって何?』の70分スペシャルも放送されます。

 特筆すべきは期間中、フジテレビ全体の番宣CMに出演すること。基本的に各番組のMCや主演俳優か、同局の看板アナウンサーなどの知名度がある人がキャスティングされるだけに、YouTuberの起用に驚かされます。

 しかもコムドットは昨年4月に『突然ですが占ってもいいですか?』(フジテレビ系)で地上波初出演したばかりで、わずか1年しか過ぎていません。テレビ出演の少ないネット上の人気者が、なぜ「局の顔」という大役に抜てきされたのでしょうか。

懸念材料はテレビ視聴者のアレルギー

 コムドットのYouTubeのチャンネル登録者数は410万人強ですが、その人々がネット動画ではなくテレビ番組を見るかは未知数であり、視聴率につながる“リアルタイム視聴”となると、そのハードルはグッと上がります。実際、これまでもHIKAKINさんやフィッシャーズなどのYouTuberを起用した番組は多かったものの、タレントを上回るような成果は得られませんでした。

 もともと、テレビの出演者は老若男女からの知名度や「嫌われていないこと」が求められる一方、YouTuberはファンを楽しませることが求められるなど、ニーズとしては真逆。そのため、「YouTuberは幅広い年齢層から視聴率を得なければいけないゴールデンタイムではなく、配信数狙いの深夜ならファンのリピート再生が期待できる」などと言われていました。

 また、懸念材料とされてきたのが、テレビ視聴者の“YouTuberアレルギー”。これまではYouTuberがテレビ出演すると必ずと言っていいほど、「素人がまぎれ込んでいる」「つまらなくてチャンネルを変えた」などの拒否反応がネット上に書き込まれました。

関連キーワード

関連記事

トピックス

大阪・関西万博で天皇皇后両陛下を出迎えた女優の藤原紀香(2025年4月、大阪府・大阪市。撮影/JMPA)
《天皇皇后両陛下を出迎え》藤原紀香、万博での白ワイドパンツ&着物スタイルで見せた「梨園の妻」としての凜とした姿 
NEWSポストセブン
石川県の被災地で「沈金」をご体験された佳子さま(2025年4月、石川県・輪島市。撮影/JMPA)
《インナーの胸元にはフリルで”甘さ”も》佳子さま、色味を抑えたシックなパンツスーツで石川県の被災地で「沈金」をご体験 
NEWSポストセブン
何が彼女を変えてしまったのか(Getty Images)
【広末涼子の歯車を狂わせた“芸能界の欲”】心身ともに疲弊した早大進学騒動、本来の自分ではなかった優等生イメージ、26年連れ添った事務所との別れ…広末ひとりの問題だったのか
週刊ポスト
2023年1月に放送スタートした「ぽかぽか」(オフィシャルサイトより)
フジテレビ『ぽかぽか』人気アイドルの大阪万博ライブが「開催中止」 番組で毎日特集していたのに…“まさか”の事態に現場はショック
NEWSポストセブン
隣の新入生とお話しされる場面も(時事通信フォト)
《悠仁さま入学の直前》筑波大学長が日本とブラジルの友好増進を図る宮中晩餐会に招待されていた 「秋篠宮夫妻との会話はあったのか?」の問いに大学側が否定した事情
週刊ポスト
新調した桜色のスーツをお召しになる雅子さま(2025年4月、大阪府・大阪市。撮影/JMPA)
雅子さま、万博開会式に桜色のスーツでご出席 硫黄島日帰り訪問直後の超過密日程でもにこやかな表情、お召し物はこの日に合わせて新調 
女性セブン
被害者の手柄さんの中学時代の卒業アルバム、
「『犯罪に関わっているかもしれない』と警察から電話が…」谷内寛幸容疑者(24)が起こしていた過去の“警察沙汰トラブル”【さいたま市・15歳女子高校生刺殺事件】
NEWSポストセブン
豊昇龍(撮影/JMPA)
師匠・立浪親方が語る横綱・豊昇龍「タトゥー男とどんちゃん騒ぎ」報道の真相 「相手が反社でないことは確認済み」「親しい後援者との二次会で感謝の気持ち示したのだろう」
NEWSポストセブン
「日本国際賞」の授賞式に出席された天皇皇后両陛下 (2025年4月、撮影/JMPA)
《精力的なご公務が続く》皇后雅子さまが見せられた晴れやかな笑顔 お気に入りカラーのブルーのドレスで華やかに
NEWSポストセブン
大阪・関西万博が開幕し、来場者でにぎわう会場
《大阪・関西万博“炎上スポット”のリアル》大屋根リング、大行列、未完成パビリオン…来場者が明かした賛&否 3850円えきそばには「写真と違う」と不満も
NEWSポストセブン
真美子さんと大谷(AP/アフロ、日刊スポーツ/アフロ)
《大谷翔平が見せる妻への気遣い》妊娠中の真美子さんが「ロングスカート」「ゆったりパンツ」を封印して取り入れた“新ファッション”
NEWSポストセブン
「週刊ポスト」本日発売! 高市早苗が激白「私ならトランプと……」ほか
「週刊ポスト」本日発売! 高市早苗が激白「私ならトランプと……」ほか
週刊ポスト