国内

食品添加物、食品表示法では「個別の名称を表示する必要なし」 求められるのは“添加物とうまくつきあうこと”

危ない食品添加物をどう見極めたらよいだろうか(写真/PIXTA)

危ない食品添加物をどう見極めたらよいだろうか(写真/PIXTA)

 本誌『女性セブン』でその危険性を再三にわたって発信してきた食品添加物。世界各国で規制が加速しているが、日本は一向に変わらない──。

 この一年だけでも、5月に米カリフォルニア州で「赤色3号」「臭素酸カリウム」「二酸化チタン」など5つの食品添加物を、健康上の理由から禁止する法案が成立間近だと報じられたほか、7月にはWHO(世界保険機関)傘下の国際がん研究機関(IARC)が人工甘味料「アスパルテーム」に発がん性の可能性があると発表。9月初旬には、仏ソルボンヌ大学などが加工食品に含まれる乳化剤は腸内フローラや腸の炎症に作用して、心血管疾患のリスクを増す可能性があると発表している。

 そこで本誌は、10人の専門家【※】へのアンケートをもとに「危ない食品添加物ランキング」を作成した。

【※10名の食と健康の専門家に「食べたくない添加物」を5つ挙げてもらい、もっとも食べたくないものから順に10点、9点、8点、7点、6点として計算した。

 10名の食と健康の専門家→安中千絵さん(管理栄養士)、磯村優貴恵さん(管理栄養士)、大西睦子さん(内科医)、垣田達哉さん(消費者問題研究所代表)、郡司和夫さん(食品ジャーナリスト)、沢木みずほさん(薬食フードライフ研究家)、田中優子さん(田中病院院長)、中沢るみさん(管理栄養士)、浜本千恵さん(管理栄養士)、望月理恵子さん(管理栄養士/健康検定協会理事長)】

 危険性が指摘される添加物を把握したとしても、それを商品パッケージで確認することで回避できるというのは安易な考えだ。実は食品表示法上、一部の食品添加物は「香料」「調味料」といった「一括表示」が認められており、複数の添加物が組み合わされていても個別の名称を表示する必要がないのが現状なのだ。その一例が、ランキング11位の「リン酸塩」だ。消費者問題研究所代表の垣田達哉さんが語る。

「インスタント食品や食肉などに幅広く使われる添加物で、カルシウムの吸収を妨げ、骨粗しょう症や腎機能の低下を招く可能性が指摘されます。しかしリン酸塩は、『pH調整剤/水素イオン濃度調整剤』と一括名で表示されることがあるのです」

 そうした「一括表示」に対し、薬食フードライフ研究家の沢木みずほさんは、消費者自らがメーカーに問い合わせることをすすめる。

「例えばパッケージに『酸味料』と書いてあっても酢酸、クエン酸、フマル酸などがあり、そのたくさんある酸味料のうち、どの酸味料が使われているのかを消費者が知ることは不可能です。

 そうした場合、消費者は積極的にメーカーに問い合わせてほしい。現在は食品添加物を気にする消費者が増え、メーカー側も説明責任を意識しているので、正面から聞けばきちんと対応してくれるはず。そうした姿勢が日本の食の安全性を高めていくことにつながるのです」

関連キーワード

関連記事

トピックス

12月9日に亡くなった小倉智昭さん
小倉智昭さん、新たながんが見つかる度に口にしていた“初期対応”への後悔 「どうして膀胱を全部取るという選択をしなかったのか…」
女性セブン
六代目山口組の司忍組長。今年刊行された「山口組新報」では82歳の誕生日を祝う記事が掲載されていた
《山口組の「事始め式」》定番のカラオケで歌う曲は…平成最大の“ラブソング”を熱唱、昭和歌謡ばかりじゃないヤクザの「気になるセットリスト」
NEWSポストセブン
田村容疑者のSNSのカバー画像
「どうして卒業できないんだろう…」田村瑠奈被告(30)の母親が話した“大きな後悔” 娘の不登校に焦り吐露した瞬間【ススキノ首切断事件】
NEWSポストセブン
激痩せが心配されている高橋真麻(ブログより)
《元フジアナ・高橋真麻》「骨と皮だけ…」相次ぐ“激やせ報道”に所属事務所社長が回答「スーパー元気です」
NEWSポストセブン
無罪判決に涙を流した須藤早貴被告
《紀州のドン・ファン元妻に涙の無罪判決》「真摯に裁判を受けている感じがした」“米津玄師似”の男性裁判員が語った須藤早貴被告の印象 過去公判では被告を「質問攻め」
NEWSポストセブン
Instagramにはツーショットが投稿されていた
《女優・中山美穂さんが芸人の浜田雅功にアドバイス求めた理由》ドラマ『もしも願いが叶うなら』プロデューサーが見た「台本3ページ長セリフ」の緊迫
NEWSポストセブン
トンボをはじめとした生物分野への興味関心が強いそうだ(2023年9月、東京・港区。撮影/JMPA)
《倍率3倍を勝ち抜いた》悠仁さま「合格」の背景に“筑波チーム” 推薦書類を作成した校長も筑波大出身、筑附高に大学教員が続々
NEWSポストセブン
12月6日に急逝した中山美穂さん
《追悼》中山美穂さん、芸能界きっての酒豪だった 妹・中山忍と通っていた焼肉店店主は「健康に気を使われていて、野菜もまんべんなく召し上がっていた」
女性セブン
結婚披露宴での板野友美とヤクルト高橋奎二選手
板野友美&ヤクルト高橋奎二夫妻の結婚披露宴 村上宗隆選手や松本まりかなど豪華メンバーが大勢出席するも、AKB48“神7”は前田敦子のみ出席で再集結ならず
女性セブン
自宅で亡くなっているのが見つかった中山美穂さん
【入浴中の不慮の事故、沈黙守るワイルド恋人】中山美穂さん、最後の交際相手は「9歳年下」「大好きな音楽活動でわかりあえる」一緒に立つはずだったビルボード
NEWSポストセブン
NBAロサンゼルス・レイカーズの試合を観戦した大谷翔平と真美子さん(NBA Japan公式Xより)
《大谷翔平がバスケ観戦デート》「話しやすい人だ…」真美子さん兄からも好印象 “LINEグループ”を活用して深まる交流
NEWSポストセブン
(時事通信フォト)
「服装がオードリー・ヘプバーンのパクリだ」尹錫悦大統領の美人妻・金建希氏の存在が政権のアキレス腱に 「韓国を整形の国だと広報するのか」との批判も
NEWSポストセブン