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5月場所休場の尊富士 ケガに苦しみ続ける相撲人生、十両転落で「そう簡単に幕内復帰できない茨の道」となるか

5月場所は休場となった尊富士(時事通信フォト)

5月場所は休場となった尊富士(時事通信フォト)

 3月場所で110年ぶりの新入幕優勝を果たした25歳の尊富士だが、5月12日に初日を迎える5月場所は休場することとなった。尊富士は3月場所14日目に右足首を負傷。春巡業を全休して治療に専念していた。今後、復活に向けてどのような道のりが待っているのか。

 伊勢ヶ濱親方(元横綱・旭富士)は「四股も満足に踏めない。こんな状況で出ても無理だ」と説明。初優勝した力士が翌場所に休場するのは曙(1992年7月場所)以来、32年ぶりのことで、史上3人目。東前頭6枚目に躍進した尊富士だが、全休した場合には十両上位まで転落することになる。担当記者が言う。

「完治までどれくらいかかるかわからない。尊富士の実力があればすぐに幕内上位まで番付を戻せるという見方もあるが、尊富士はケガをしやすい体質であることが心配です。屈強な上半身に比べ、下半身の筋肉は繊細。カモシカのような足といわれている。それゆえに瞬発力があるが、148キロの体重を支え切れず、ケガをしやすい」

 アマチュア時代はケガの繰り返しでタイトルとは無縁だった。鳥取城北高校時代も2年生の時に左ひざの前十字靭帯断裂の大ケガをしている。手術をして復帰するも、3年生の国体少年の部の準決勝で同じところをケガしてしまった。

「日大に進学後、今度は右ひざを痛めた。2年生の全国学生選手権はベスト32止まりで、全日本相撲選手権は棄権している。3年、4年ではタイトルと無縁だった。日大の同級生で、4つの学生タイトルという実績で宮城野部屋(当時)に入門し、幕下15枚目格付出デビューした川副(現・輝鵬)のほうが注目されていた」(前出・担当記者)

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