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『セクシー田中さん』小学館調査報告書のポイント 芦原妃名子さんの「こだわり」は日テレへどう伝えられていたか

小学館が公表した「調査報告書」より抜粋

小学館が公表した「調査報告書」より抜粋

 6月3日、小学館が公式サイトで公表した漫画『セクシー田中さん』の原作者である漫画家・芦原妃名子さんが急逝した事案に関する「調査報告書」。調査は弁護士3名を含めた「特別調査委員会」によって行われ、報告書は86ページにわたる。

 焦点はいくつかあるが、その一つとなるのが、芦原さんの作品へのこだわりや脚本の修正意向などがどのように日本テレビ側へ伝えられていたか、伝わっていたかである。

 ドラマがスタートする約半年前の2023年3月9日、小学館の社員Aと社員Bは、日本テレビ社員X氏、同Y氏と面談している(人物名のアルファベット表記は調査報告書のママ)。その際のやりとりが、報告書には記されている。

〈面談の目的は日本テレビからの挨拶であったが、社員A は、芦原氏が自分の作品を大切にする方であり、作品の世界観を守るために細かな指示をする所謂「難しい作家」であるから、原作に忠実で原作を大事にする脚本家でないと難しいと伝えた。

 対して日本テレビ社員Y 氏は、原作が大好きで、すごく面白いからドラマ化したいと述べ、当然、原作に忠実にするとのことであった。なお本委員会からの質問に対して、日本テレビ社員Y 氏は、「『原作を大事にして欲しい』という趣旨はお聞きしましたが、脚本家はどういった方がいいという話までは出ていなかったと記憶しています」「 『当然、原作に忠実にする』という発言はしておりません」と回答している〉(調査報告書より。「本委員会」は特別調査委員会を指す。以下〈 〉内は同)

 また、同日の面談では、日本テレビが2023年10 月クールでの放送を考えている旨が伝えられたが、〈社員A らは10 月期では、芦原先生はこだわりが強いから、脚本監修の時間が足りなくなる恐れがあり、1 月期が望ましい旨を話した〉とされていた。

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