乃木坂46に入りたい!?
抜群の美貌とファッションセンスでトップアイドルとなったナンノ。当時の歌番組では本番中、男性歌手から女性歌手に電話番号が渡されたという噂をよく聞くが、実際のところどうだったのだろう。
「ほかの歌番組でそういうシーンを目撃したことはありますが、『ベストテン』に関してはなかったです。先ほど言ったように本番中は殺気立っていますから、そういうことができる雰囲気じゃなかったんでしょうね。私ですか? 一度もありません(笑)。デビューしたとき、願いをかなえるためには何かを我慢すると自分で決め、『3年間は炭酸飲料を飲まないのと、男の子と親しくしない』と守っていたこともあって、“話しかけないでオーラ”を出していたからだと思います。実際、『渡したら怒られると思っていた』と、あとからいろんな方に言われました(笑)」
ナンノのお嬢様スタイルは乃木坂46を筆頭に令和の今もアイドルの理想形の1つとして受け継がれている。5月に出演した『超・乃木坂スター誕生!」(日本テレビ)では、その乃木坂46と代表曲の「吐息でネット」をコラボした。もし18歳に戻れるとしたらまたアイドルをやってみたいか、最後に訊いてみた。
「私自身はいろんなことに挑戦させてもらって学ぶことが多かったので、またやってみたいなという気持ちもありますけれども、スキルがないので乃木坂さんには入れません(笑)。今のアイドルさんは歌もダンスも目指すレベルが高くて、グループのなかで競争もあるから大変ですよね。
そう考えると、当時の映像とかを観ながら『あの頃はこうだったよね』っていう話をしている方が楽しいかな。つい先日、『ベストテン』での歌唱シーンを収めた映像集を出していただいたのですが、80年代を知る方も、令和世代の方も、歌番組がキラキラしていた時代を感じていただけると思うので、この機会にご覧いただけたら嬉しいです」
『南野陽子ザ・ベストテンCollection』好評発売中
南野の『ベストテン』出演シーンをHD映像にアップコンバートしたBlu-ray3枚組。本人が語る全出演回のエピソードを掲載したインタビューブックが付属する。税込16500円。
※文中敬称略
撮影/西田幸樹 スタイリスト/阪本幸恵 ヘア&メイク/森ユキオ
取材・文/濱口英樹