自ら分析していた国会議員から不評の背景
石破氏は先月19日に出演したBS日テレ『深層NEWS』の番組で、自身が自民党所属の国会議員から不評を買っている理由について、こう語っていた。
「自民党にいながら、自民党を批判しているからですよ。間違っていることは間違ってないか、これは考え直した方がいいんじゃないかってことを言うと、『後ろから弾を撃つ』とか、『雉も鳴かずば撃たれまい。雉が鳴くと撃たれるぞ』とか、そういうことがあって。そういうところが、『自民党にいながら党を批判するんじゃねえよ』というお叱りをいただくゆえんだと思っている」
石破氏の自己分析の通り、「いつも後ろから鉄砲を撃ってばかり」と石破氏を酷評するのはある自民党の重鎮だ。
「(石破氏は)派閥に育ててもらったにもかかわらず、幹事長時代に派閥解消を訴え、幹事長を退いてすぐに自身の派閥を立ち上げた。その派閥も今や解散となったが、やっていることが支離滅裂だ」
石破氏が「後ろから弾」を撃ったエピソードとして永田町で知られているのが、2009年の麻生太郎政権末期の出来事だ。石破氏は農水相でありながら与謝野馨元財務相(故人)と首相官邸に乗り込み、麻生氏に退陣を迫った。
「石破氏と与謝野氏は麻生氏に退陣を迫ったが、麻生氏から『じゃあ、お前らやるのか?』と切り返され、答えを用意していなかった。結局、すごすごと官邸を後にした」(公明党ベテラン)
麻生氏が石破氏を毛嫌いしているのは、自身が窮地の際に寝首をかきにきた石破氏のこの言動が原因とされる。