当時の服部さんは多忙を極め、テレビのレギュラーを週に8本、単発の番組も常に2~3本あり、さらに雑誌の取材や講演などをこなす日々だった。
「あまりの多忙さから、徐々にビストロの撮影現場には服部学園の別の先生が来るように。それでも服部先生はSMAPへの愛情が深く、月に1度は現場にいらっしゃった。メンバーが仕事の合間に集まって『こんな料理を作りたい』『どんな食材があるか』などと尋ねると、服部先生は丁寧に質問に応じていました。
それに、先生はレシピだけでなく、料理に向き合う姿勢や料理を作ることの大切さ、そして料理への愛をメンバーたちに伝授していました。だからこそ、あれほどクオリティーの高いコーナーが長く続いたんです」(前出・テレビ局関係者)
SMAPのメンバーも気さくな服部さんを心から尊敬していたという。
「服部さんはいろんな番組を監修されていて、『スマスマ』以外でもメンバーがお世話になることが多かった。彼らはほかの番組の収録時もテレビ局で服部さんの控室を見つけると、『服部さんの楽屋だ。挨拶してこよう。いるといいな~』と本当にうれしそうにしゃべっていましたね」(芸能関係者)
訃報を受け、かつて番組で「料理がいちばんうまいと思ったタレント」と服部さんに評された木村はインスタグラムを更新。《服部先生 心からご冥福をお祈り申し上げます》と追悼した。SMAP以外にも服部さんを慕うアイドルは多い。
「嵐の二宮和也さん(41才)の両親は2人とも服部栄養専門学校で調理の先生をしていました。だから服部さんはニノを見かけると、『坊ちゃん、どうも』と声をかけていたそうです。
忙しいアイドルや俳優さんは食をおろそかにしがちですが、服部さんと出会って食に向き合い直した人は少なくありません。SMAPはじめ、多くのアイドルは服部さんの“遺言”を決して忘れず、これからも食を大切にしていくはずです」(前出・芸能関係者)
多くの“弟子”たちが服部さんの志を受け継いでいく。
※女性セブン2024年10月24・31日号