10月には完全受注販売の2026年カレンダーも発売(撮影/松田忠雄)
刺繍で世界一周しよう!
すると、ハンガリー刺繍やノルウェー刺繍、ベトナム刺繍などなど、いろんな国の刺繍の存在を発見!! その土地で作られた布地や個性的な糸を使った伝統的な柄や縫い方があり、ワクワクが止まらない!笑
柄やモチーフは宗教的な意味を持つこともあり、世界史の勉強にもなって面白い。刺繍の奥の深さとそこから広がる世界の歴史に、心が久しぶりの高揚感をキャッチした。
ということで、早速、刺繍で世界一周しよう!と計画し始めた。さてさて、どこの国から始めるか。やっぱり国籍を持っている日本からスタートかな~!ということで、日本の刺繍の代表格“刺し子”を開始した。
刺し子は中学の授業で作った以来で10年以上ぶりだったが、その時に買った刺し子針を大切に残していたから、すぐに始められた。
余談だが、私のお裁縫セットは、小学生の頃の家庭科の授業で買ったお裁縫バッグセットをずっと使っている。デザインはかなり小学生っぽい、今思うとちょっとダサいやつ。笑
「ものは大事に使うように」と両親から教育されてきたから、傷ひとつなく使えている。いまだにお道具には全て、まち針やボビンなど小さなものにも、「わたなべなぎさ」とお名前シールが貼ってある。
母が貼ってくれたのだなと、親の愛を感じる瞬間でもあった。それに、幼い頃、母が手作りの刺し子の巾着やランチョンマットを持たせてくれていたことを思い出した。
私はこの秋、空いた時間を全て刺し子に使った。いや、寝る間も惜しんで。睡眠時間を削ってでも刺し子。笑
なんなら仕事の現場にも持っていき、休憩時間も移動中もずっとチクチクしていた。あまりに集中しすぎて気づいたら半日経っていたこともあったし、肩と首はカチカチに凝った。さらには、刺し子を早くやりたくて布の仕立ての時間を短縮したくなり、ミシンまで購入した。それくらい刺し子にハマって、取り憑かれた。
