現場から650メートルほど離れた自動車販売店で、男は車を盗んだと見られている(現場写真)
この衝突で亡くなったのは、現場から徒歩20分ほどのアパートに住む杉本研二さん(81)。近隣住民によると、杉本さんはつい数か月前に引っ越してきたばかりだったという。
「年金暮らしなのか、お仕事をしている感じではありませんでした。いつも自転車に乗ってどこかへ出かけていく姿を見かけました。ご家族の姿を見たことはなく、お一人で住んでいたようです。物静かな方で、淡々と日々を過ごされていたようでしたので……まさかこんな事故に巻き込まれてしまうなんて」
事故現場のアスファルトに、車のブレーキ痕は残されていなかった。テスタドさんは出血性ショックで、杉本さんは跳ね飛ばされた際の頭蓋骨骨折により息を引き取った。
異国の地で仲間を支えながら懸命に生きた女性と、静かな生活を送っていた男性。予期せぬ暴走によって奪われた彼らの日常は、もう二度と戻らない──。
