11月24日0時半ごろ、東京都足立区梅島の国道でひき逃げ事故が発生した(右/読者提供)
3連休の最終日となる11月24日、東京都足立区を襲ったのは悪夢のような光景だった。同区梅島の国道で盗難車が暴走し、11人が死傷した凄惨な事故。命を落とした2人は、たまたま現場を通りがかっただけの近隣住民だった。当時の状況について、現場近くに住む男性が重い口を開いた。
「パトカーのけたたましいサイレンが聞こえ、何事かと外に出たんです。足立区役所の方を見ると、猛スピードの白い車が若い女性をなぎ倒しているのが見えました。正面から衝突して吹き飛ぶというより、車の側面に引っかかって、そのまま倒されたような……。女性は倒れたままでしたが、100メートルほど先だったため、その後の様子までは分かりませんでした。車は減速することなく、猛スピードのまま直進していきました」
「日本での生活を支えてくれた」
赤信号を無視して突進してきた車にはねられ犠牲となったのは、フィリピン国籍の会社員、テスタド・グラディス・グレイス・ロタキオさん(28)。足立区役所前の横断歩道を渡っていた最中の悲劇だった。
テスタドさんは現場から徒歩30分ほどの住宅街にある長屋で、同じフィリピン国籍の男女8名ほどと共同生活を送っていたという。同じ住宅に住む20代の男性は、「日本語はあまり上手く話せない」としつつも、テスタドさんの明るい笑顔と親切な対応が焼き付いていると語る。
