公開された写真は200枚にわたる(米・下院監視委員会の民主党の委員によって公開された写真)
「顧客リスト」は公開されるか
アメリカでは、エプスタイン島へのフライトログや“買春ネットワーク”の顧客リストを含むとされる資料『エプスタインファイル』の公開が強く求められている。もしそれらが公表されれば、エプスタイン島で行われていた違法行為に関わっていた人物が白日の下に晒される可能性があるからだ。ロバート・ガルシア議員は、「トランプ大統領は今すぐ全ファイルを公開するべきだ」と主張している。
11月19日には、トランプ大統領が「エプスタインファイル」を30日以内に可能な限り公開することを司法省に義務付ける法案に署名。その期限は、間近に迫っている。
「トランプ大統領は当初、ファイルの公開要求に対して難色を示していました。そもそもトランプ氏は元被告とかつて親交があり、違法行為の関与が疑われていた人物の1人。ただし、刑事告訴される前から関係を断ち切っていると説明しており、島には行ったことがないと明確に否定していました。
そんななかで署名に至ったのには、透明性を求める世間の声が強まったことが大きいでしょう。ファイルの開示要求には、政治的思惑も孕んでいます。民主党側としてはトランプ氏の進退に関わる重大な事案でもあるため、真実を明らかにすることを強く望んでいる側面もあったわけです。ただ、トランプ大統領は『我々には何も隠すことはない』『民主党のデマから先へ進む時が来た』と宣言し、それまでの態度を翻しました」
“顧客リスト”が公開され、真実が明らかになる日はくるのだろうか。
「とはいえ、捜査資料には被害女性の名前など慎重に扱うべき情報も多分に含まれている。法案では『可能な限り』開示することを約束していますが、どこまで明らかになるかは分かりません」
約200枚の写真が公開されたことが全容解明の第一歩と見る向きもあるが、まだまだ完全決着とはいかないようだ。“エプスタイン事件”の進展に、今後も注目が集まり続けることは間違いない──。
(了。第1回から読む)
