安倍元首相が銃撃された現場付近で取り押さえられる山上徹也被告(共同通信社)
昭恵夫人と法廷で対面
安倍元首相の妻・昭恵夫人は、被害者参加制度を利用して12月3日に初出廷した。11月13日の公判では、検察側が昭恵夫人の心情をまとめた書面を読み上げていた。
裁判を傍聴したライターの普通氏が語る。
「証言台を挟んで向かい合った昭恵夫人と山上被告。昭恵夫人はまっすぐ前を向き、被告人は基本的にうつむいていました。この日、昭恵夫人が発言する場面はありませんでした」
同日、裁判官から遺族への謝罪などの意思を聞かれると「翌日、そういった話をするつもり」と答え、昭恵夫人の前で謝罪の言葉を残すことはなかった。
その翌日である12月4日の公判では、遺族に対し初めて謝罪の言葉が語られた。
弁護人「昭恵夫人に手紙を送っていないのはなぜですか?」
被告人「(昭恵夫人は)刑事施設で講演したり、犯罪被害者のために動いたりしていると聞いている。
私に強い憤りは見せていなかった(と聞いている)が、(昭恵夫人が)社会的意義を感じて(活動を)していると思っていたので、私が手紙を送ると受け取らざるを得ない形になるのではと思った。それは本意でないという思いです」
