公開日:2021.11.11   

『ドクターX』4話 元宝塚トップ・凰稀かなめがミュージカル女優役で米倉涼子と競演

 テレビ朝日の人気ドラマシリーズ、米倉涼子主演『ドクターX』第7シリーズ(テレビ朝日系・木曜21時~)の第4話。ミュージカルスターの入院が題材で、歌唱シーンもあって華やかなのに、第2シリーズ以降、ほぼレギュラーとなっている海老名敬(遠藤憲一)が早くも退場してしまう回。シーズンすべてを観てきたライター&イラストレーターの北村ヂンも悲しんでいます。

ドクターX4話
イラスト/北村ヂン

蜂須賀vs海老名、クビを賭けた戦い

 外科医局と内科医局の対立が激化する中、人気ミュージカル女優・四季唯花(凰稀かなめ)が特患として入院してくる。病名は甲状腺扁平上皮癌。

 内科部長・蜂須賀隆太郎(野村萬斎)率いる内科医局は“切らない手術”ケミカルサージェリーによる治療を主張。薬剤を点滴し、中性子を照射することでがん細胞のみを選択的に破壊できるという治療法だ。

 一方、外科分院長・蛭間重勝(西田敏行)にあおられた外科部長・海老名は、

「内科なんてアレじゃないかよ。ペテン師みたいな部長に率いられた役立たずの集団じゃねえか。内科なんかな、必要ないんだよ!

 と暴言を吐いてしまう。

 挑発に乗った蜂須賀は、お互いのクビを賭けることを条件に、外科も患者へアプローチすることを許可した。

 というのも、唯花は世界的大舞台への主演を控えており、外科手術をすることで回復が遅くなること、首に傷が残ることを嫌がっているから。内科的アプローチが適していると事前に分かっていたのだ。

タカラジェンヌ・凰稀かなめがミュージカル女優役で登場

 今回の見どころはやはり、人気ミュージカル女優・四季唯花役を、元・宝塚トップスターの凰稀かなめが演じていること。元・タカラジェンヌに“四季”という役をやらせるあたりも攻めている。

 入院中の患者役ということで当然、ステージとはまったく違う地味な姿での登場だったが、ジェンヌのオーラはビンビンに漂っていた。

 当然、歌声もホンマもん!

 極秘入院がマスコミにバレてしまったため、「それなら私にできることがあると思って」と、病院のプレイルームで「翼をください」の歌を披露した唯花。大門未知子(米倉涼子)がその歌声に違和感を持ったことが、ケミカルサージェリーの効果に疑問を抱くきっかけとなる。

 素人が聴いている分にはメチャクチャうまいけど、微妙にロングトーンが出ていないという演技。このさじ加減をするためには、本物のミュージカル女優を連れてくる必要があったのだろう。

『シカゴ』でブロードウェイデビューを果たし、ミュージカル女優としての評価も高まっている米倉涼子との共演もうれしかった。

 銭湯での麻雀シーンで、シレッと米倉も「翼をください」を歌っていたが、こちらもなかなか本気の歌声! 二人のガチ歌唱シーンがあってもよかったのに……。

 凰稀演じる唯花のライバル女優として登場したのが早水楓(鷲見玲奈)。

「ちゃんと治してくださいね。主役は唯花さんしかいないんですから~」

 とか言いつつ、主役の座を奪うために不倫相手の政治家ルートで蜂須賀に圧力をかける。ケミカルサージェリーの治療は成功させつつも、復帰時期を遅らせるように暗躍しているあくどい女なのだ。

 ただ、貫禄十分の凰稀かなめと張り合うにはちょっとキャラが薄めだった。

 元・局アナということで、田中みな実くらいのあざと悪女っぷりを見せてくれたらもうひと盛り上がりしたのだろうが。

海老名、自分のクビよりも唯花の回復を願う

 政治家からの要請により、蜂須賀がわざと治療を遅らせていると感づいた大門。ケミカルサージェリーでがん細胞が十分に小さくなったところで、例のごとく「私、失敗しないので!」と、首に傷の残らない形での外科手術を敢行した。

 唯花の首の傷問題とともにスポットが当たったのが、海老名のクビ問題。

「大門頼む、オペしてくれ! オレのクビが惜しくて言ってるんじゃないんだ。四季唯花を治して舞台に立たせてやりたいんだ!」

 海老名はミュージカル女優・唯花の大ファンで、蜂須賀との賭け以上に唯花の身体を心配していた。本来、内科の治療が失敗することを願う立場だが、プレイルームでの歌声を聞いて、

「ケミカルサージェリーは有効なんだな……よかったよ。もう唯花が治ればなんでもいいや。治すのがオレじゃなくても、オレがクビになっても大したことじゃない」

 なんて言ってしまうほどだ。まあ、単純に歌声に感動しているだけの海老名と違い、大門は歌声の違和感を見抜いていたわけだが。

原先生の復帰を期待

 海老名の初登場は第2シリーズ。当初はこわもての悪役ポジションだったが、徐々に、権力に弱いけど憎めない、愚鈍&かわいいコメディ担当に。

 今回はそんな海老名のかわいさが全開。唯花の回復と、自分のクビとの間で揺れながら一喜一憂する姿にグッとハートをつかまれた。

 結局、大門が外科手術を成功させたことで、賭けは海老名の勝ちということに。ニッコニコで蜂須賀の元に行き、辞職を要求するが、既に蛭間を抱き込んでいた蜂須賀によって逆に左遷されてしまう。

 本作において、海老名が雑な扱いをされるのはお約束だが、それにしても第4話での退場は早すぎる。かわいさを振りまいていた海老名が急にいなくなるのはさびしい!遠藤憲一は『ラジエーションハウスⅡ』にも出演中なので、その辺の事情もあるかもしれないけど……。

 今期から登場の外科医・興梠広(要潤)はコメディ担当になりそうもないし、海老名と同様、ほぼレギュラーながら今期はまだ登場していない原守(鈴木浩介)あたりの復帰を期待したい。

文とイラスト/北村ヂン

北村ヂン

1975年群馬県生まれ。各種おもしろ記事でインターネットのみなさんのご機嫌をうかがうライター&イラストレーター。……といいつつ最近は漫画ばかり描いています。

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