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突然やってくる介護に備える|家族のため、自分のために今すぐできること

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 2025年には団塊の世代が後期高齢者(75歳以上)となる超・超高齢社会に突入。その子供世代である40代後半から50代の人の中にはすでに、親の介護に向き合いつつ、自分の老後を考え始める人もいるだろう。

 そんな人たちが今、注目しているのが「民間の介護保険」だ。かしこく利用すれば公的介護保険制度だけではカバーしきれない介護費用の負担を軽減できるのが最大のメリット。最近は認知症に対応したもの、要介護度が低いうちから利用できるものも登場している。

「介護は突然始まります」と語るのは、介護費用の問題に詳しく、ケアマネジャーとして介護現場で働いた経験も持つ淑徳大学総合福祉学部の結城康博教授だ。

 将来、子供に介護のことで迷惑をかけたくない、介護で慌てたり、困ったりしないために、何を備えておくべきか。特に気になるお金のことについて、結城教授に教えてもらった。

介護にかかるお金ってどのくらい?

 そもそも介護にはどれくらいのお金が必要なのだろうか。

●介護費用は毎月約8万円!

「平成30年度 生命保険に関する全国実態調査」(生命保険文化センター)によると、月々の介護費用(公的介護保険制度サービスの自己負担分を含む)は平均7.8万円。10万円以上かかる人も全体の約3割となっている。

「公的介護保険制度を利用すればなんとかなると考えているかもしれませんが、医療保険と違い、介護保険証があればすぐにサービスを受けられるわけではありません。『要介護認定』という手続きが必要で、その手続きを完了するまでに30日はかかると想定しましょう」(結城教授、以下「」同)

 介護保険を利用した介護サービスを受ける場合も、1〜3割(※収入によって違う)を利用者が負担する。

●介護一時費用は平均69万円

 介護生活がスタートした直後には、住宅のリフォームや介護用ベッドの購入などのために、まとまったお金が必要になることも多い。このような「一時費用」の平均額は69万円だ(「平成30年度 生命保険に関する全国実態調査」<生命保険文化センター>)。

●住宅のリフォーム 数万円~100万円超

 要介護度にかかわらず、支給限度額を20万円として住宅改修にかかった費用の9割は介護保険から支給される。例えば手すりの取り付けは数万円程度だが、トイレ、階段、玄関など取り付ける場所が増えれば費用はかさむ。また、車いす用スロープの設置、床のバリアフリー化、トイレの洋式化など、本格的なリフォームをすると数百万円から1,000万円以上かかる例も少なくない。

●介護施設入居費用 ~1億円

 要介護度や利用する施設の種類によって費用は大きく異なる。例えば、公的な特別養護老人ホームや老人保健施設、介護療養型の医療施設は初期費用0円のところが多い。

 一方、民間の介護付き有料老人ホームは入居費用が無料のところもあれば、数千万円から1億円以上が必要なところも

●福祉用具(簡易トイレ、車いす、紙おむつなど)費

 簡易トイレの購入費は5〜10万円(保険適用。ただし高齢者1人あたりの限度額は10万円のため、ほかのものを購入したいときは自己負担となる)。車いすレンタル月額400〜500円(購入する場合は1〜3万円程度から)。大人用おむつ代はタイプや交換頻度によって異なるが、月4,000〜1万円程度。個々は安くても、ちりも積もれば山となる。福祉用具品も意外とお金がかかる。

●介護に準備すべき費用は、夫婦なら2,000万円!

 日本人の健康寿命と平均寿命の差は、男性で約8.8年、女性で約12.6年(内閣府「平成30年版高齢社会白書」より)。仮に月々8万円かかると計算すると、男性では総額約850万円、女性では総額約1,200万円が必要ということに。夫婦なら一時費用以外に約2,000万円を準備しなくてはならない計算だ。

4人に3人が「介護費用の不安あり」

 要介護状態にならず健康でいれば、介護サービスを利用しなくてすむから大丈夫――と、がんばりたい気持ちをもちつつも、自分や配偶者に介護が必要になるかもしれないと心配する人は実際に多数いる。

 内閣府の「平成30年版 高齢社会白書」の調査でも、世帯主または配偶者が要介護状態になったときの経済的な備えについて75.2%が「不安」と答えている。そして、ほとんどの人が「公的な保険では、介護費用がまかないきれない」と予測しているのだ。

 残念なことに、この予測はほぼ的中しそうだ。

要介護の主な原因の4割は生活習慣病由来の疾病

 現在、高血圧や糖尿病、脳血管疾患などの生活習慣病の患者は約1,780万人にも上り(平成26年「患者調査」より)、40歳以上の約4人に1人が生活習慣病と言われる。このような病気によって要介護状態になる人が約4割。さらに認知症(18.0%)や今話題のフレイル※1(13.3%)によって要介護状態になる可能性もある。

※1 フレイルとは、健常から要介護状態へ移行する中間の段階。具体的には、加齢の伴い筋力が衰え、疲れやすくなり家に閉じこもりがちになるなど、年齢を重ねたことで生じやすい衰え全般を示す。

・介護が必要になった主な原因

 前出の「平成30年版 高齢社会白書」によると、平成27年に要介護または要支援の認定を受けた人は606.8万人で、平成15年からの12年間で236.4万人も増加している。この人数が2040年には約750万人、2060年には約790万人にまで増えるという推計もある(※2)。

※2 厚生労働省 社会保障審議会 介護保険部会「介護分野の最近の動向」(平成28年2月)より。

「介護は想定の範囲内」の時代に

 高齢化が進む中、これからは「介護は、将来のライフプランに組み込むべきもの」という認識する時代になってきたといえるだろう。

「公的介護保険制度では、介護のお金はまかないきれません。介護サービスを利用したとしても、サービス利用料の1~3割は自己負担ですし、介護保険料や医療費は別途支払わなければいけません。しかも介護生活はいつまで続くかわかりませんから、継続的な出費に対する備えが必要となります」

民間の介護保険加入、ピークは50代

 そこで、将来の介護生活に備えるために、今注目されているのが民間の介護保険だ。

 民間の介護保険の契約件数は年々増えていて、平成21年には234.2万件だったが、平成30年には347.8万件と、約1.5倍増加している(保険研究所「平成21〜30年版 インシュアランス生命保険統計号」より)。

 ある保険会社の調査によると、介護保険への新規加入者は50代が35%と最も多く、契約者(40〜70代)の3人に1人を占める

「健康寿命はだいたい70代までなので、その子世代に当たる50代はまさに親の介護問題に直面し始める時期です。実際、介護する人のうち2割以上が50代となっています(厚生労働省「平成28年 国民生活基礎調査」より)。また、50代は子育てが一段落して、老後のライフプランに着手するのに最適な時期とも言えます。現在の50代は女性も含めて重要な役職についている人が多く、所得にも恵まれた世代ですが、50代でシングルの人も増えていて、自分の将来のために介護も含めた資金計画を立てているようです」

民間の介護保険「最新トレンド」

 民間の介護保険とは、保険契約に定められた所定の要介護状態になったときに保険金を受け取れるというもの。一般的な生命保険と同様に、「一時金タイプ」、「年金タイプ」、「一時金と年金の併用タイプ」の3つがある。どんな点をポイントに選んだらいいのだろうか。

「多くの場合、介護が始まるとすぐに、住宅のリフォーム費用や施設への入居費用など、まとまったお金が必要になります。そうしたケースに備えるなら、『一時金』が出る保険を選ぶと安心です」

 気になるのは、やはり保険料だ。公的介護保険制度では、自分が要支援・要介護状態になっても保険料を支払い続けなければならない。そこに民間の保険料まで重なると、かなり苦しくなるが…。

民間の介護保険の中には、要介護認定を受けた時点でその後の保険料の払い込みが不要になるものもあり、二重の保険料負担に苦しまずに済みます。また、『公的介護保険制度の要介護3と認定されたら保険金が支払われる』といったように、公的な要介護認定と連動しているものを選ぶと、保険を使えるタイミングがわかりやすいというメリットがあります」

 では、要介護度がどれくらいになった段階で保険金をもらえるように設定すればよいのだろうか?

「要介護1になると、年間の自己負担額は約20万円。その頃にはまだ自己資金に余力はあるかもしれませんが、介護は先が長いもの。要介護度があまり進まないうちから利用できて、なおかつ保険料の払い込みがなくなれば、経済的な負担は大きく軽減されます」

民間の介護保険の選び方のポイントまとめ

・まとまったお金が必要と考えるなら「一時金タイプ」を選ぶ

・要介護認定が出た段階で、保険料の支払いが不要になるタイプもある

・保険金の受取りが公的介護保険制度と連動しているタイプを選ぶとわかりやすい

2年連続!新契約件数No.1(※3)の介護保険「あんしん介護」って?

 民間の介護保険のなかで新規契約数が最も多いのが、朝日生命が2012年に発売した「あんしん介護」シリーズだ。年金タイプと一時金タイプを併用することで、一生涯の介護保障を準備することができる。

※3 2016・2017 年度実績。平成 29・30 年版インシュアランス生命保険統計号 (保険研究所より)

 同シリーズには、次のような5タイプの保険がそろっている。

 それぞれの特長をチェックしてみたい。

 まず、「介護年金タイプ」と「介護一時金タイプ」の組み合わせでは、要介護1以上に認定されると、その後の保険料の払込みが不要で、生涯にわたり、介護度に応じた年金を受け取ることができる。さらに要介護3以上に認定されると、介護一時金が支払われる。

【介護年金タイプ】

【介護一時金タイプ】

【認知症年金タイプ】【認知症一時金タイプ】

 認知症保険は今、もっとも注目を集めている保険のひとつだ。実は認知症になると、介護費用はぐっと跳ね上がる。認知症がない介護の場合、在宅介護にかかる費用は年間約52万円だが、重度の認知症になると約110万円(※4)と2倍以上になってしまうのだ。

「あんしん介護」の「認知症年金タイプ」と「認知症一時金タイプ」は、要介護1以上かつ所定の認知症の要件を満たすと、保険料の払込みが不要になり、年金または一時金をそれぞれ受け取ることができる。

※4 あんしん介護WEBサイトより

業界初!(※5)要支援2で一時金がもらえるタイプも!

 2018年10月に発売された「あんしん介護」シリーズの「要支援一時金タイプ」は、保険業界で初めて「要支援2」の段階で一時金を受け取ることができる介護保険だ。

 介護には重症化のリスクがあり、要支援2〜要介護1・2に認定された人の4割以上が5年以内に要介護3以上に認定されてしまう(※6)。しかし要支援2という比較的元気なうちに給付を受けて通所リハビリや運動プログラムなどに参加すれば、重症化の予防につなげられる

※5 2018年7月朝日生命調べ
※6 あんしん介護WEBサイトより

介護のお金で慌てる前に、民間の介護保険の検討を

 現在の公的介護保険制度では、介護にかかる費用のすべてをカバーすることはできない。そのうえ、要介護度が重くなるにつれて自己負担は増えていき、認知症や病気も加われば、公的年金や預貯金でまかないきれない可能性がある。

「介護を受ける可能性は誰にでもあります。高齢になり、介護される生活が目前に迫ってから慌てるよりも、今から着々と情報を集め、家族で話し合うなどして、余裕のあるうちにライフプランをじっくりと立て始めましょう。そのようなときに、民間の介護保険は有望な選択肢の一つになるはずです」(結城教授)

 50代で親の介護を始めた人の中には、自分が介護を受ける生活が始まる日がくることに不安を感じている人も多いはず。親世代の姿を参考にしながら今から前向きに対処することで、生涯にわたって家族みんなが負担なく暮らすことは不可能ではないはずだ。

 

イラスト/あきんこ 取材・文/市原淳子

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