病気別!効果のある食材・食べ合わせ|医師と管理栄養士考案のレシピ

「人生100年時代」と言われる今、年齢を重ねても、健康でいることが重要になっています。そのために欠かせないのが毎日の食事。糖尿病や認知症、骨粗しょう症から風邪の予防まで、それぞれに効果のある最強食材を使い、食べ合わせでさらに効果がアップ。

 コツコツ積み重ねることで病気を寄せ付けなくする、医師と管理栄養士が考えたおいしくて体に良い、健康レシピを伝授します!

※材料はすべて2人分です。電子レンジは600Wを使用。

食材の効果をいかす食べ方で、病気を予防

「病気の多くは、暴飲暴食をはじめとする乱れた食生活が原因となっています。つまり、毎日の食事で、病気を予防することや治癒力をアップさせることもできるんです」と西台クリニック院長の済陽高穂さん。食材にはそれぞれ栄養があり、全て体に必要なものだが、“何を、どのように食べるか”が大切。

「例えば焼き魚に大根おろしを組み合わせると、大根の消化酵素の働きで、魚の脂分が消化しやすくなります。このように食べ合わせを知り、栄養素の働きを最大限いかすことで、さまざまな病気を予防することができます」

脳梗塞・心筋梗塞 病気と予防する栄養素

●脳梗塞・心筋梗塞とは、どんな病気?

・突然、脳や心臓の血管が詰まる病気

 どちらも血管に血栓ができて詰まる病気。加齢などにより動脈硬化が進むと血管の壁が厚くなって血流が滞り、血栓ができやすくなる。突然発作が起こることも多く、梗塞が起きた部分の細胞が壊死する場合も。

●脳梗塞・心筋梗塞を予防する栄養素

・DHA・EPA→血液をサラサラにする

 どちらもあじ、さばなど青魚の脂に多く含まれる。血液をサラサラにする、血栓をできにくくする、血液中のコレステロールを減少させるなどの働きがある。

・ビタミンC・E→血管の老化を防ぐ

 パプリカやにらに多いビタミンCとEは抗酸化作用が強く、血管を老化させる活性酸素を除去する働きがある。E自体は酸化しやすいので、Cと一緒に摂ると効果的。

・食物繊維→塩分を排出する

 塩分の摂りすぎは高血圧を招き動脈硬化を促進。食物繊維には塩分を排出し、血圧の上昇を抑える働きが。海藻類やきのこ類などに多く含まれ、摂取の目安は1日18~20g以上。

脳梗塞・心筋梗塞を防ぐ最強食材レシピ

●あじのアクアパッツァ

<材料>
あじ(うろことわたを取ったもの)…2尾
あさり…200g
にんにく…1片
ミニトマト…8個
ブロッコリー…1/3個
白ワイン…1/4カップ
塩…小さじ1/4
オリーブオイル…大さじ1/2
こしょう…少量
水…1/2~1カップ

<作り方>
【1】あじは洗って水気を拭く。あさりは殻をこすり合わせて洗う。ブロッコリーは小房に分け、にんにくは薄切りにする。
【2】フライパンにオリーブオイルとにんにくを入れて火にかける。香りがたったらあじを入れて両面をさっと焼く。
【3】あさりと白ワインを加えてアルコールがとんだら、水を注ぎ入れふたをして3~4分蒸し煮にする。ミニトマトとブロッコリーを加えて、塩・こしょうで味を調える。

<ワンポイント>
加熱調理すると、青魚の脂に含まれるDHAとEPAが煮汁に溶け出す。汁ごと食べて、効率よく摂取しよう。

<脳梗塞・心筋梗塞を防ぐ栄養素と食材>
ビタミンC・E/トマト
DHA・EPA/あじ
食物繊維/ブロッコリー

●ぶりとえのきのキムチ煮

<材料>
ぶり…2切れ
キムチ…60g
にら…1/2束(50g)
えのきたけ…1/2袋
<A>
しょうゆ・みそ…各小さじ2
みりん・酒…各大さじ1
水…1 1/2カップ

<作り方>
【1】ぶりは2等分に、にらは3cm長さに、キムチはざく切りにする。えのきたけは粗くほぐす。
【2】鍋にAとえのきたけを入れて火にかけ、煮立ったらぶりを入れてふたをする。時々鍋をゆすって煮汁を絡めながら弱火で6~7分煮る。
【3】キムチを加えて煮絡め、にらを加えてひと煮する。

<ワンポイント>
にらにはビタミンC・Eだけでなく硫化アリルという成分が含まれ、体を温めて血流を良くする効果も高い。

<脳梗塞・心筋梗塞を防ぐ栄養素と食材>
ビタミンC・E/にら
食物繊維/えのきたけ
DHA・EPA/ぶり

●もやしとモロヘイヤのさば缶和え

<材料>
もやし…1/2袋
モロヘイヤ…1袋
さば缶(水煮)…1缶
<A>
塩…小さじ1/4~1/3
すり白ごま…大さじ3
砂糖・酢…各大さじ1

<作り方>
【1】モロヘイヤは葉を摘み取る。
【2】鍋に湯を沸かして、もやしをゆでてざるに取る。同じ湯で【1】をさっとゆでてざるにあげる。粗熱が取れたら水気を絞り、ざく切りにする。
【3】ボウルにさば缶を汁ごと入れ、Aを加えて粗くほぐし、【2】を加えて混ぜる。

<ワンポイント>
モロヘイヤには抗酸化作用が強いβカロテンも豊富。独特のねばりには血糖値の上昇を抑える働きもある。

<脳梗塞・心筋梗塞を防ぐ栄養素と食材>
DHA・EPA/さば
ビタミンC・E/モロヘイヤ

●いわしとかぼちゃの香草パン粉焼き

パセリたっぷりの衣がカリッと香ばしい

<材料>
いわし(開いたもの)…小6尾
塩・こしょう…各少量かぼちゃ…120g
オリーブオイル…小さじ1
<A>
パン粉…大さじ3
パセリ(みじん切り)…1枝分
にんにく(みじん切り)…1/2片
パルメザンチーズ…大さじ2

<ワンポイント>
ビタミン・ミネラルが豊富なパセリは、みじん切りにしてパン粉と混ぜたり、炒め物にするなどして積極的に摂取を。

<作り方>
【1】いわしはキッチンペーパーに挟んで水気を取り、塩・こしょうをまぶす。
【2】かぼちゃは薄い半月切りにして、ラップで包んで電子レンジで2分加熱する。
【3】アルミホイルかグラタン皿に【1】と【2】を交互に並べて、混ぜ合わせたAをかける。オリーブオイルを回しかけて、オーブントースターで火が通るまで約10分焼く。

<脳梗塞・心筋梗塞を防ぐ栄養素と食材>
DHA・EPA/いわし
ビタミンE/かぼちゃ
ビタミンC/パセリ

●さばの焼き浸し

<材料>
さば…1/2尾
赤パプリカ…1個
しいたけ…3枚
ごま油…大さじ1/2
しょうが…1片赤唐辛子(輪切り)…1/2本分
だし…1 1/2カップ
しょうゆ・みりん…各大さじ1 1/2
酢…大さじ1/2
片栗粉…適量

<作り方>
【1】パプリカとしいたけは縦細切りに、しょうがはせん切りにする。
【2】鍋にだし、しょうゆ、みりんを入れて煮立て、しょうがとしいたけ、赤唐辛子、酢を加えてひと煮する。バットなどに移し、パプリカを加える。
【3】さばは食べやすい大きさに切り、片栗粉を薄くまぶす。
【4】フライパンに油を熱し、【3】を両面焼く。熱いうちに【2】に入れ、時々上下を返しながら15~20分漬ける。

<ワンポイント>
しいたけのエリタデニンという成分は、悪玉コレステロールを減らし、血流を良くする。生活習慣病予防に効果を発揮。

<脳梗塞・心筋梗塞を防ぐ栄養素と食材>
ビタミンC・E/パプリカ
食物繊維/しいたけ
DHA・EPA/さば

糖尿病 病気と予防する栄養素

●糖尿病とは、どんな病気?

・高血糖が続くと失明や壊疽なども

 食べ過ぎや体質などによって血糖値を下げるホルモン・インスリンの働きが悪くなり、血糖値が高くなる病気。初期は自覚症状がほとんどないが、血糖値が高い状態を放っておくと、失明や手足の壊疽につながる。

●糖尿病を予防する栄養素

・クエン酸・食物繊維→血糖値の上昇を抑える
 ごぼうなどに多い食物繊維は糖の吸収を緩やかにして、食後の血糖値の上昇を抑制。酢や柑橘類のクエン酸には細胞のエネルギー代謝を促し、血糖値の上昇を抑える作用が。

・ビタミンB1→糖の代謝を促進する
 不足すると糖がエネルギーに変換されにくくなるので、糖質の多い食べ物が好きな人は積極的に摂取を。うなぎや豚肉、雑穀類などに多く含まれる。

糖尿病を防ぐ最強食材レシピ

●うなぎとごぼうの卵とじ

<材料>
うなぎ(かば焼き)…1串分(100g)
ごぼう…1/2本
まいたけ…1パック
三つ葉…1/2束
卵…2個
<A>
だし…1カップ
みりん…大さじ2
しょうゆ…大さじ1

<作り方>
【1】うなぎは2㎝幅に、ごぼうはささがきに、三つ葉はざく切りにする。
【2】フライパンにAを煮立て、ごぼうを加えて煮立ったら弱火にする。ほぐしたまいたけ、うなぎを加えてふたをして4~5分煮る。
【3】溶き卵を回し入れ、三つ葉を加えて軽く混ぜる。ふたをして火を止め、1分ほど蒸らす。

<ワンポイント>
まいたけに含まれるβグルカンやαグルカンには、血糖値の上昇を緩やかにしたり、免疫力を高めたりする作用が。

<糖尿病を防ぐ栄養素と食材>
食物繊維/ごぼう、きのこ
ビタミンB1/うなぎ

●しらたきとにんじんのたらこ炒め

<材料>
しらたき…小1袋
にんじん…1/2本
たらこ…大1/2腹(60g)
ごま油…大さじ1/2
酒…小さじ2
しょうゆ…小さじ1

<作り方>

【1】たらこは中身を出す。
【2】しらたきは湯通しして水気をしっかりきって食べやすい長さに切る。にんじんはせん切りにする。
【3】フライパンにごま油を熱し、しらたきを入れて水気がなくなるまで炒める。にんじんを加え、しんなりしたら【1】を加えてほぐしながら炒める。酒としょうゆを加えて炒め合わせる。

<ワンポイント>
アンチエイジングに効果的なにんじんのβカロテンは、油と一緒に摂ると吸収率がアップ。炒めものや揚げものにおすすめ。

<糖尿病を防ぐ栄養素と食材>
ビタミンB1/たらこ
食物繊維/しらたき

●かれいときのこのポン酢蒸し

<材料>
かれい(子持ち)…2切
えのきたけ…1袋
ブロッコリースプラウト…1パック
長ねぎ…1本
<A>
ポン酢しょうゆ…大さじ3
ごま油…小さじ1

<作り方>
【1】かれいはキッチンペーパーで水気を取る。えのきたけは粗くほぐす。
【2】長ねぎ1/2本分はみじん切りにしてAを加えて混ぜ、たれを作る。残りは斜め薄切りにする。
【3】耐熱皿にえのきたけと長ねぎを敷き詰め、かれいをのせる。【2】のたれを回しかけてふんわりとラップをし、電子レンジで5~6分加熱する。
【4】ラップを外してブロッコリースプラウトを添える。

<ワンポイント>
スプラウト類はビタミン、ミネラル、ファイトケミカルなどを多く含み栄養満点。抗酸化作用も高く老化防止にも効果大。

<糖尿病を防ぐ栄養素と食材>
ビタミンB1/かれい
食物繊維/きのこ
クエン酸/酢

●オクラと豚しゃぶのもずく酢ドレ

<材料>
しゃぶしゃぶ用豚もも肉…160g
オクラ…8本
トマト…1個
もずく酢(味付き)…2パック
しょうゆ・おろししょうが…各小さじ2
オリーブオイル…小さじ1

<作り方>
【1】鍋に湯を沸かし、オクラをさっとゆでて取り出す。同じ湯で豚肉をゆでる。
【2】トマトはくし形に切り、オクラは斜め半分に切る。
【3】器に【2】と豚肉を盛り合わせる。もずく酢にオリーブオイル、しょうゆ、しょうがを混ぜてかける。

<ワンポイント>
ロースよりも低カロリーの豚もも肉は、加熱すると硬くなりがち。80℃くらいの湯でゆでると、ジューシーに仕上がる。

<糖尿病を防ぐ栄養素と食材>
ビタミンB1/豚肉
食物繊維/オクラ、もずく
クエン酸/酢

●わかめと鶏肉の甘酢炒め

<材料>
鶏もも肉…180g
きゅうり…2本
砂糖…大さじ1/2
酢…小さじ4
塩…小さじ1/4
しょうゆ…大さじ1
生わかめ…60g
ごま油…大さじ1/2
赤唐辛子(輪切り)…1本分
片栗粉…小さじ1

<作り方>
【1】きゅうりはめん棒などでたたいて食べやすい大きさに割り、砂糖、酢、塩、しょうゆをまぶしておく。わかめは食べやすい大きさに切り、鶏肉はひと口大のそぎ切りにする。片栗粉を倍量の水(分量外)で溶いておく。
【2】フライパンにごま油を熱し、鶏肉を焼く。焼き目が付いたら、赤唐辛子ときゅうりを汁ごと加え、わかめも加えて炒める。
【3】水溶き片栗粉を加えて、とろみをつける。

<ワンポイント>
水溶性食物繊維が豊富なわかめは、血糖値の急上昇を抑えるほか、腸内環境を整えるなどの働きも。

<糖尿病を防ぐ栄養素と食材>
クエン酸/酢
食物繊維/わかめ
ビタミンB1/鶏肉

骨粗しょう症 病気と予防する栄養素

●骨粗しょう症とは、どんな病気?

・骨がスカスカになり骨折しやすくなる

 骨形成と骨吸収のバランスが崩れ、骨がもろくなる病気。症状がないため気づきにくいが、ちょっとしたことで骨折しやすくなる。女性ホルモンの減少によって骨密度が急激に低下するので、閉経後の女性は要注意。

●骨粗しょう症を予防する栄養素

・カルシウム→骨を形成する材料
 乳製品や小魚に多く含まれる、骨の主要な構成成分。カルシウム2、マグネシウム1の比率で一緒に摂取すると効果的。

・ビタミンD・K→カルシウムの定着をサポート
 Dはカルシウムの吸収を高めて骨を丈夫にし、Kはカルシウムを定着させる働きがあるため、カルシウムと一緒に摂るのが◎。どちらも鮭に豊富。

・イソフラボン→カルシウムの溶出を防ぐ
 女性ホルモンと似た作用があり、カルシウムが骨から溶け出すのを抑制する。イソフラボンが多い大豆製品にはカルシウムも含まれるので一石二鳥。

骨粗しょう症を防ぐ最強食材レシピ

●鮭と豆腐のチーズ包み焼き

<材料>
生鮭…2切れ
こしょう…少量
木綿豆腐…2/3丁(200g)
アスパラガス…4本 玉ねぎ…1/3個
ピザ用チーズ…40g
<A>
しょうゆ・みそ…各小さじ2
みりん…大さじ1/2

<作り方>
【1】鮭はキッチンペーパーで水気を取り、こしょうを振る。豆腐は6等分に切る。アスパラガスは3cm長さの斜めに切る。玉ねぎは薄切りにする。Aは混ぜておく。
【2】約30cm四方に切ったアルミホイルに①をのせ、Aを回しかけチーズをのせて包む。同じものを2つ作る。
【3】オーブントースターで約15分焼く。

<ワンポイント>
鮭はビタミンCの6000倍もの抗酸化作用があるアスタキサンチンや、血液をサラサラにするDHA・EPAも豊富なスーパー食材。

<骨粗しょう症を防ぐ栄養素と食材>
ビタミンD・K/鮭
イソフラボン/豆腐
カルシウム/チーズ

●ゴーヤーと油揚げの青のりあえ

<材料>
ゴーヤー…1/2本
油揚げ…1枚
<A>
青のり・しょうゆ・マヨネーズ…各大さじ1
おろししょうが…小さじ1

<作り方>
【1】ゴーヤーは種とわたを取り除き、薄切りにしてさっとゆでて水気を切る。
【2】油揚げは縦半分に切ってから細切りし、フライパンでカリッとするまで空焼きする。
【3】ボウルにAを入れてよく混ぜ、【1】と【2】を加えて和える。

<ワンポイント>
青のりは、カルシウムと一緒に摂取すると効果的なマグネシウムも多い食材。女性に不足しがちな葉酸や鉄も豊富。

<骨粗しょう症を防ぐ栄養素と食材>
カルシウム/ゴーヤー、青のり
イソフラボン/油揚げ

認知症を防ぐ最強食材レシピ

●アボカドとトマトのみそ汁

<材料>
アボカド…1/2個
トマト…小1個
しらす干し…20g
青じそ…適量
だし…2カップ
みそ…大さじ1 1/2

<作り方>
【1】アボカドは種と皮を取ってひと口大に切る。トマトはくし形に切る。
【2】鍋にだしを煮立て、みそを溶き入れて【1】としらすを加えてトマトがトロッとしたら火を止める。器に盛り、ちぎったしそを散らす。

<ワンポイント>
しらすに含まれるDHAには脳神経の発達を促進する効果が、EPAには血液をサラサラにして血栓を防ぎ、脳の老化を予防する効果が。

<認知症を防ぐ栄養素と食材>
ビタミン・抗酸化成分/トマト
オレイン酸/アボカド
コリン/みそ

認知症 病気と予防する栄養素

●認知症とは、どんな病気?

・脳の神経細胞が壊れ記憶力や判断力を失う

 脳の神経細胞が壊れて脳が萎縮してしまうために、認識や記憶、判断する力に障害が出る症状。日本では患者の約半数がアルツハイマー型認知症と言われる。記憶障害の症状が進行すると、身体機能も低下し、寝たきりになることも。

●認知症を予防する栄養素

・コリン・オレイン酸→脳細胞や神経伝達物質を作る材料になる
 アルツハイマー型認知症は、神経伝達物質が大幅に減少してしまうが、その原料になるのが大豆製品に多いコリン。アボカドなどに多いオレイン酸は脳細胞を作る材料に。脳内の血液をサラサラにする作用も。

・ビタミン・抗酸化成分→脳細胞の老化を防ぐ
 トマトやオクラに含まれるビタミン類や抗酸化成分は、脳細胞の老化を予防。ビタミン類のなかでも、CとEが特に抗酸化力が高く、アンチエイジング効果大。

●大豆とオクラのキーマカレー

<材料>
ゆで大豆…100g
牛赤身ひき肉…80g
オクラ…6本
にんにく…1片
しょうが…1片
玉ねぎ…1/4個
トマト水煮缶(ダイスカット)…1/2缶(200g)
カレー粉…大さじ1 1/2
オリーブオイル…大さじ1/2
ご飯…茶碗2杯分
<A>
コンソメスープの素…小さじ1
水…1/4カップ
ケチャップ・ウスターソース…各大さじ1
塩…少量

<作り方>
【1】にんにく、しょうが、玉ねぎはみじん切りにする。
【2】オクラは1㎝幅の小口切りにする。
【3】フライパンにオリーブオイルと①を入れて炒める。しんなりしたらひき肉とカレー粉を入れて炒める。肉の色が変わったらトマトの水煮とAを加える。
【4】煮立ったら大豆の汁気を切って加え、7分煮詰める。【2】を加えて火が通るまでかき混ぜながら煮る。
【5】器にご飯を盛り、【4】をかける。

<ワンポイント>
トマトはビタミンやポリフェノールが豊富な食材。特にリコピンは抗酸化作用が強く、その効果はビタミンEの100倍以上。

<認知症を防ぐ栄養素と食材>
オレイン酸/オリーブオイル
ビタミン・抗酸化成分/オクラ
コリン/大豆

風邪 病気と予防する栄養素

●風邪とは、どんな病気?

・風邪は免疫力が低下しているサイン

 鼻やのどなど上気道の急性炎症の総称。ウイルスが粘膜から感染し、くしゃみや鼻づまり、のどの痛み、発熱などの症状が起こる。感染しても免疫力が高ければ発症しないが、加齢や食生活の乱れ、ストレスなどで免疫が低下していると発症しやすくなる。

風邪を予防する栄養素
・βグルカン・乳酸菌→腸を整えて免疫アップ
 きのこ類に含まれるβグルカンには、免疫細胞の働きを活性化する作用が。ヨーグルトに多い乳酸菌には、腸内環境を整えて血流を促進し、体を温めることで免疫力を高める作用がある。

・フコイダン・ビタミン類→免疫を活性化させる
 海藻類に多いフコイダンは、免疫細胞を活性化。ビタミンC・Eは免疫細胞に働きかけて免疫力を高める。粘膜を強化するビタミンAも必須。ビタミンA・C・Eは緑黄色野菜に豊富。

風邪を防ぐ最強食材レシピ

●めかぶとブロッコリーのごま酢和え

<材料>
ブロッコリー…1/2個
めかぶ…1パック
みょうが…1個
<A>
白すりごま…大さじ1 1/2
酢…小さじ2
砂糖・しょうゆ…各小さじ1

<作り方>
【1】ブロッコリーは小房に分けてさっとゆでる。みょうがは薄い小口切りにする。
【2】ボウルにAを入れて混ぜ、【1】とめかぶを加えて和える。

<ワンポイント>
フコイダンは海藻類に含まれる特有のぬめり成分。水溶性食物繊維の一種で、抗ウイルス作用や血圧降下作用などがある。

<風邪を防ぐ栄養素と食材>
ビタミン類/ブロッコリー
フコイダン/めかぶ

●小松菜とまいたけのねぎ卵スープ

<作り方>
【1】小松菜は3㎝長さに切る。長ねぎは斜め薄切りにする。まいたけは小房にほぐす。
【2】鍋に水を入れ、鶏がらスープとしょうゆ、みりんを加えて火にかける。煮立ったら①を加えてひと煮する。
【3】同量の水(分量外)で溶いた片栗粉を加えて混ぜ、溶き卵を回し入れて半熟状になったら火を止める。

<材料>
小松菜…2株
長ねぎ…1/2本
まいたけ…1パック
卵…1個
鶏がらスープの素・しょうゆ…各小さじ1
みりん…小さじ1/2
片栗粉…小さじ2
水…2カップ

<ワンポイント>
小松菜には免疫力を高めるビタミンCとE、体内でビタミンAに変わるβカロテンが豊富。疲労回復に役立つビタミンB1も多い。

<風邪を防ぐ栄養素と食材>
βグルカン/まいたけ
ビタミン類/小松菜

●かぼちゃのヨーグルトサラダ

<材料>
かぼちゃ…200g
玉ねぎ…1/3個
くるみ(無塩・ロースト)…20g
プレーンヨーグルト…大さじ2
オリーブオイル…小さじ1
塩・こしょう…各少量

<作り方>
【1】かぼちゃはひと口大に切り、水にサッと放して水気を切る。玉ねぎは薄切りにする。かぼちゃと玉ねぎを耐熱皿に入れて、ラップをふんわりとかけて電子レンジで5分加熱する。
【2】ボウルにヨーグルトとオリーブオイルを入れて、【1】を温かいうちに加えて軽くつぶすように混ぜる。
【3】粗く砕いたくるみを加えて混ぜて塩・こしょうで味を調える。

<ワンポイント>
玉ねぎに含まれるアリシンは、かぼちゃのビタミンB1の吸収を促進。疲労回復効果をサポートするので免疫力アップにおすすめ。

<風邪を防ぐ栄養素と食材>
ビタミン類/かぼちゃ
乳酸菌/ヨーグルト

教えてくれたのは

西台クリニック院長・済陽高穂さん/三愛病院医学研究所所長。多くのがん治療を行うなかで独自の「済陽式食事療法」を考案。『一生、医者いらずの食べ方』(三笠書房)など著書多数。

撮影/奥村暢欣 料理・レシピ考案/金丸絵里加

※女性セブン2019年5月30日号

●食事で認知症対策まとめ|脳の若さを保つ食べ方や選びたい食材、レシピ紹介

●がん研究ひと筋の医師が勧めるがんを予防する食事|糖質を抑えた食材・地中式料理レシピ

●免疫力を高める理想の朝ご飯とは?食事のポイント7つ

関連キーワード
ニックネーム可
入力されたメールアドレスは公開されません
編集部で不適切と判断されたコメントは削除いたします。
寄せられたコメントは、当サイト内の記事中で掲載する可能性がございます。予めご了承ください。

シリーズ

介護付有料老人ホーム「ウイーザス九段」のすべて
介護付有料老人ホーム「ウイーザス九段」のすべて
神田神保町に誕生した話題の介護付有料老人ホームをレポート!24時間看護、安心の防災設備、熟練の料理長による絶品料理ほか満載の魅力をお伝えします。
「老人ホーム・介護施設」の基本と選び方
「老人ホーム・介護施設」の基本と選び方
老人ホーム(高齢者施設)の種類や特徴、それぞれの施設の違いや選び方を解説。親や家族、自分にぴったりな施設探しをするヒント集。
「老人ホーム・介護施設」ウォッチング
「老人ホーム・介護施設」ウォッチング
話題の高齢者施設や評判の高い老人ホームなど、高齢者向けの住宅全般を幅広くピックアップ。実際に訪問して詳細にレポートします。
「介護食」の最新情報、市販の介護食や手作りレシピ、わかりやすい動画も
「介護食」の最新情報、市販の介護食や手作りレシピ、わかりやすい動画も
介護食の基本や見た目も味もおいしいレシピ、市販の介護食を食べ比べ、味や見た目を紹介。新商品や便利グッズ情報、介護食の作り方を解説する動画も。
介護の悩み ニオイについて 対処法・解決法
介護の悩み ニオイについて 対処法・解決法
介護の困りごとの一つに“ニオイ”があります。デリケートなことだからこそ、ちゃんと向き合い、軽減したいものです。ニオイに関するアンケート調査や、専門家による解決法、対処法をご紹介します。
「芸能人・著名人」にまつわる介護の話
「芸能人・著名人」にまつわる介護の話
話題のタレントなどの芸能人や著名人にまつわる介護や親の看取りなどの話題。介護の仕事をするタレントインタビューなど、旬の話題をピックアップ。
介護の「困った」を解決!介護の基本情報
介護の「困った」を解決!介護の基本情報
介護保険制度の基本からサービスの利用方法を詳細解説。介護が始まったとき、知っておきたい基本的な情報をお届けします。
切実な悩み「排泄」 ケア法、最新の役立ちグッズ、サービスをご紹介
切実な悩み「排泄」 ケア法、最新の役立ちグッズ、サービスをご紹介
数々ある介護のお悩み。中でも「排泄」にまつわることは、デリケートなことなだけに、ケアする人も、ケアを受ける人も、その悩みが深いでしょう。 ケアのヒントを専門家に取材しました。また、排泄ケアに役立つ最新グッズをご紹介します!