健康

ひざ痛対策【まとめ】|痛みをあきらめないで!曲げ伸ばしの苦痛をスッキリ改善

 ひざの痛みに悩む中高年は全国で1800万人と推計され、65才以上の高齢者に限ると、実に3人に1人が膝痛に悩んでいる(2013年、厚生労働省研究班調べ)という。このデータを見ると、「ひざの痛みは年齢のせい」と諦めたくなるが、それは大間違い。是非ともチャレンジして欲しい、ひざ痛予防&改善の体操をご紹介しよう。

改善率8割!『痛みナビ体操』でひざがラクになる

 中高年の多くが悩んでいる病気といえば、変形した骨が神経を圧迫して痛みをひきおこす「変形性関節症」だ。特にこの病気が“ひざ”に起こり悪化すると、歩くことさえ困難になるという。これまでは諦めるしかない病気と思われてきたが、痛みをやわらげ、症状を改善する秘策がある。それが【痛みナビ体操】と名付けられた運動法だ。

 お茶の水整形外科 機能リハビリテーションクリニック 銅冶英雄医師が開発したこの体操。改善率はなんと8割だという。中には93歳の女性の症状が改善し、日常の動作が楽になった例もあるのだとか。

 今回ご紹介するのは2つの体操だが、実際、試してどちらか1つを選んでみよう。

 ひざを伸ばしてから痛みが和らぐなら【ひざ伸ばし体操】が、曲げた方が楽だと感じたら【ひざ曲げ体操】が適している。
(※痛みが強まる体操は、関節をさらに傷めてしまいますので行わないでください)

●ひざ伸ばし体操

(1)楽に足を乗せられる程度の高さのイスか踏み台を用意する。足を乗せてもグラつかずしっかりと固定できる物を。

(2)痛みがある方のかかとを台に乗せ、ひざを伸ばす。膝に両手の手のひらを当ててゆっくり押す。ひざが伸びきったと思ったところで2秒ほど止め、次に、押している力を抜く。これを10回繰り返す。

●ひざ曲げ体操

(1)楽に足を乗せられる程度の高さのイスか踏み台を用意する。足を乗せてもグラつかずしっかりと固定できる物を。

(2)痛みがある方の足を台に乗せ、体重を前に移動させながら、ひざを曲げていきます。限界だと思うところまでひざを曲げたら、そのまま2秒ほど止め、ゆっくり元の体勢に戻ることを10回繰り返す。

※どちらの体操も、1日4~5回行うのが理想です。

 この2つの体操は、画像診断で骨が変形していると認められた人でも、その進行度に関係なく改善が見込めるという。早速、どちらの体操が合っているかチェックしてみよう!

・詳しい内容は下記の記事をチェック↓↓

●変形性膝関節症がラクになる 改善率8割の『痛みナビ体操』

60、70代からでも挑戦できる! 膝がラクに♪ 『開脚ストレッチ』

 70歳から始めてヒザの痛みが楽になったというケースもある『開脚ストレッチ』をご存じだろうか。これは、ヨガインストラクターEikoさんが考案したストレッチで、4週間後にはベターっと床に体がつく開脚ができるというもの。

「開脚が出来るようになると、股関節がやわらかくなり、転ばなくなるので老化防止にもなる」

 とEikoさん。

 同時に、足の可動域が広がって自然と歩幅が大きくなるため、運動量が増えて痩せやすくもなるという。

 『開脚ストレッチ』は、基本のストレッチに1種類ずつ追加し、4週目には、6つのストレッチを行うというもの。早く結果を出したい人は、最初から全部行っても◎。

 実際にEikoさんのヨガ教室に通う生徒さん達が次々と見事な開脚を披露している。みなさん、体のラインも肌も本当にキレイ!中でも驚きなのが、72才の西野さんだ。

「悩んでいたひざの痛みも気にならなくなり、今は3階ぐらいまで階段を駆け上がっても息切れ無し。腰やウエスト周りもスッキリして年より若く見られる」と報告してくれた。

 「もう遅い…」と諦める前に、『開脚ストレッチ』をトライしてみよう!

・開脚ストレッチは以下の記事をチェック↓↓

●膝の痛みが楽になる! 70歳でもできる開脚までの4週間プログラム

1日4分続けるだけでひざ痛が改善される4つの体操

「ひざのためには、大腰筋(だいようきん)のコリを解消する体操が有効」と言うのは『Tanren塾』塾長の鈴木氏。これまで高齢者を中心に3万人以上のパーソナルトレーナーを務めてきた経験から、大腰筋がガチガチに凝り固まっている人にひざ痛を訴える人が多いという。

 「大腰筋(だいようきん)」とは、みぞおちの裏側あたりの背骨から股関節につながっている筋肉のこと。自分の意志の意志によって動かすことができない筋肉だが、背骨や股関節を動かすと柔らかくなるという。

 そこで、大腰筋をゆるめるのに最適な4つの体操をご紹介する。1種類1分、合計4分。1日1セット続けるだけでも効果大だ。

 この体操には、ひざ痛の予防や改善だけでなく、肩こりの改善や、下腹がへこむなどの、女性に嬉しいメリットもある。

【1】足を前後に開いて手のひらをお尻に

 片足を一歩前に踏み出し、両手の手のひらをお尻に添える。上半身は前かがみや反ることなく、まっすぐな姿勢を保って。

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【2】足の付け根をグ~ッと伸ばす

 息を吸いながら、後ろの足の付け根が伸びるように意識して、両手のひらでお尻を前に軽く押し出す。この体勢を3~5秒保ち、息を吐きながら、ゆっくりと元の体勢に戻る。3~5回繰り返したら、反対の足も同様に。

●かかし体操

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【1】両足を肩幅に開き両腕は真横に伸ばす

 自分では水平のつもりでも、片手が下がっていることが多いもの。鏡やガラスなどに映った自分の姿を見ながら、両手を水平に。

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・詳しくは下記の記事をクリック↓↓

●要介護・寝たきりにならない! 膝の痛みラクラク解消体操

ひざ痛に効果あり!「空き缶ストレッチ」

 毎日続ければ 1か月で効くという空き缶ストレッチをご紹介。必要なのは、直径7㎝くらいののり缶かお茶缶のみ。缶はひざ裏の真ん中ではなく、内側にあてるのがポイントだ。

 整形外科医で『100歳まで自分の力で歩ける「ひざ」のつくり方』(アルファポリス)の著者、戸田佳孝さんが解説する。

「年を重ねるとひざがかたくなり、歩くときに足をしっかり伸ばせなくなってきます。ひざにいいからとウオーキングする人がいますが、ひざを伸ばさずに歩くと、余計にひざに負担がかかってしまい、ひざ痛がひどくなってしまうことも少なくありません」

 このストレッチをすればひざの可動域が広がり、筋肉が効率よく伸び縮みするので、ひざ痛に効果が期待できるという。

●STEP1

 可能な限りひざを曲げて30秒間抱え込んでから、伸ばす。これを4セット

 

●STEP2

 缶の中心をひざ裏の内側に置く。脚全体を内側に軽くねじり、缶を1~2分間上下に数cm動かす。朝とお風呂上がりの2回が理想的。

・詳しくは下記の記事をクリック↓↓

●1か所3分!「超ラクトレーニング」でひざ痛・腰痛・肩こりを解消

文責/介護ポストセブン編集部

●毎日無理なく!腰痛対策トレーニング|寝起きに、お風呂で、自宅で簡単に【まとめ】

●のどを鍛えて病気を防ぐ|『のどピコ体操』で若さをキープ

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