公開日:2021.06.30 |暮らし   

日常生活をサポートする“自助具”とは?選び方や使い方・おすすめ5選をプロが解説

「最近手元に力が入りにくくて、爪切りを使うのが恐くなった」と、89才になる記者の母。そんな高齢者が使いやすい日用品はないか? リサーチしてみると、“自助具”というものがあることが判明。そこで、身体の不自由な人向けに“自助具”を開発しているプロダクトデザイナーの岡田英志さんに話を伺った。おすすめの市販の自助具もご紹介する。

自助具とは

「自助具とは、思わぬ病気や事故あるいは加齢による変化などから、身体に不自由をきたし、日常生活が困難になった人のための福祉用具のことです。

 不自由さを感じている方が日常生活の動作をより便利に、より楽にできるように工夫された道具のこと。文字通り、『自らを助ける道具』という意味がありますね」(岡田さん、以下同)

 岡田さんが語るように、自助具は、利用者の生活の質や行動の幅を広げてくれるとても便利なものだという。

 加齢により視力や指、手、腕などの筋力が弱くなり、記者の母のように今まで無理なく使えていた道具が不便に感じるようになることも。そんなときにも“自助具”は役立ちそうだ。

自助具の選び方・買い方

「生活に自助具を採り入れるにあたって一番大事なことは、まず本人が不便さに気づき、それを解消するために積極的に使おうとする意思を持つことです。家族やヘルパーなど周りにいる方が情報提供や入手に協力することも必要です」

 自助具には、「病院や工房などで作られるオーダーメイド自助具」と「市販されている既製品の自助具」があるという。既製品の中には、加齢により身体に不自由さを感じる高齢者の暮らしをサポートしてくれる自助具もあるとのこと。

「選ぶ際には、地域の介護ショップや展示場に出向いて、サイズや重さ、機能やデザインが気にいるかを実際に手に取って確かめてください。

 さらに、福祉用具専門相談員からのアドバイスが得られると良いでしょう」

 出かけることが難しい場合は、家族やケアスタッフに相談したり、既製品の自助具をネット通販などでチェックしたりしてみるといいだろう。

市販の自助具おすすめ5選

 生活を便利にするおすすめの自助具を5つピックアップした。それぞれおすすめポイントとともにご紹介する。

【1】軽く握るだけで目薬をさせる点眼補助具

らくらく点眼

(写真提供/川本産業)

【Amazonで購入】点眼補助具 らくらく点眼III(川本産業)

・こんな人におすすめ

 指先の力が弱く、目薬をつまみにくい人。軽く握るだけで点眼できる。点眼瓶を正しい位置に固定できるので、無駄なく点眼できる。

※この製品は処方せん点眼液向けの点眼補助具です。一般用(市販)点眼液、および一部の処方せん点眼液には使用できない可能性があります。

【2】簡単に薬を取り出せる“お薬取出器”

★お薬取出器 トリダス

【Amazonで購入】お薬取出器 トリダス (大同化工)

・こんな人におすすめ

 錠剤などを指でうまく押して取り出すことができない人でも、片手でセットし片手で押し出し、楽に錠剤を取り出すことができる。

【3】片手でも簡単にできる“ボタン掛け”

パートナー・Ⅱ (P-2)

【Amazonで購入】パートナー・Ⅱ (P-2)(ウインド)

・こんな人におすすめ

 指先がうまく動かなかったり、皮膚が固くなって滑りやすくなったりして、ボタンの掛け外しが困難な人。

 先端が大きなバネは大きなボタン用(ズボン、コートなど)、小さなバネは小さなボタン用(ブラウスなど)。ボタンにバネを引っ掛けて一回転させるだけで、片手で簡単にボタン掛けができる。バネが折りたためるので、コンパクトに持ち運べる。

【4】かがまずに靴下を履ける靴下専用の自助具

 

はくのらーく5

【Amazonで購入】自助具 ソックスエイド『はくのらーく』 P-H01【×2セット】

ソックスエイドを使って靴下を履いている写真

・こんな人におすすめ

 足先に手が届かない人や、靴下をしっかり持って引き上げることができない人でも、本体に靴下を装着し、本体のハンドルを片手で引き上げて靴下を履くことができる。

【5】軽い力で切れる“爪切り”

爪切り nail clipper (ネイルクリッパー) Nail+ (ネイルプラス) Pink (ピンク)

【Amazonで購入】爪切り nail clipper (ネイルクリッパー) Nail+(ネイルプラス) (長谷川刃物)

自助具の爪切り
カラフルな5色展開のネイルプラス (写真提供/長谷川刃物)

・こんな人におすすめ

 手や指の力が弱くなっている人。握りやすい球型でテーブルに置いて使うこともでき、軽い力でも爪を切ることができる。

教えてくれた人

ヒューマン代表 プロダクトデザイナー・岡田英志さん

岡田英志さん

 家電メーカーで製品デザインを担当後、デザイン事務所「ヒューマン」を設立し、福祉用具・ユニバーサルデザインのデザイナーとして従事。大学・専門学校でプロダクトデザインの非常勤講師を務めている。市民活動では「NPO自助具の部屋」の代表(https://sites.google.com/jijyogunpo.com/npojijyogu/)。国際福祉機器展における『福祉機器の選び方・使い方セミナー』の講師を務める。

取材・文/本上夕貴

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