やるのは恥だが役に立つ”こっそり筋トレ” 足指片付け、消毒スクワットほか11選
テーブルを拭く、洗濯物をたたむ、お店に入る前に手を消毒する。ふだんの何気ない行為が、やり方を少し変えるだけで、立派な筋トレに…。ちょっとお行儀の悪い動きもあるけれど、ひとりならこんな姿も恥ずかしくない!? 毎日の積み重ねで体は確実に変わっていくので、今から取り組んで損はなし。1年後、階段をタタタッと駆け上がれる私になるために今日から始めよう！
楽しみながらでも筋肉は鍛えられる
ふだんの生活の中でもっと楽しく筋肉を鍛えるために、スポーツ＆サイエンス代表の坂詰真二さんが教えてくれたのが、下記の生活筋トレだ。
「立ったままで床に落ちたものを足の指で取ろうとすると“しゃがむ”“手で拾う”という動作はしませんが、その代わりに“足を大きく動かす”“足の指でものをつかむ”という動作になります。行儀が悪く、決してほめられはしない行動ですが、筋トレとして考えれば、これは大臀筋、股関節内転筋群、腸腰筋まで鍛えられる優秀な動きといえます。このように、いつもの動きに“筋トレ的要素”を見つけ、筋肉を意識して動かせば、鍛えられるのです」（坂詰さん・以下同）
「筋トレ」という言葉にハードルの高さを感じる人も、ものを取るついでに行えば、楽しみながら体を動かし、筋肉が鍛えられるというわけだ。
「一つひとつは小さな動きでも、毎日積み重ねていけば、確実に効果は表れます」
階段を上るときに息切れをしていたあなたも、1か月後には体が軽くなったと感じ、1年後には駆け上がれるほどの筋力がつくかもしれません。
ふだんの生活が筋トレになる11選
【1】ランジ（※）歩き掃除【もも前・もも裏・お尻・ふくらはぎ】
腰を落とせば、遠くまで手が届いてええねん！（※）ランジとは大きく一歩踏み出すという意味。
フロアモップや掃除機を使うとき、下半身を鍛えるなら、1歩ずつ腰を深く落とす「フォワード・ランジ」をしながら進もう。ポイントは、足を前に踏み出したとき、両ひざが直角になるくらいまで腰を落としてから元に戻すこと。踏み出す足と反対の手にモップを持つことで正しい筋トレ姿勢になる。
【2】足指使ってお片付け 【お尻・内もも・股関節】
脱ぎ散らかした服は、足トレのサイン
夫や子供が服を脱ぎ散らかしていると頭にくるが、服を足の指でつまんで洗濯かごに入れれば、股関節から足全体を使う筋トレに。また、床の雑巾がけも同様。足で半円を描くように、できるだけ大きく雑巾をリズミカルに動かせば、股関節の可動域が広がり、有酸素運動効果も期待できる。1分を目安に頑張ろう。
【3】障害物を利用して、もも上げ歩き 【太もも・お尻】
散乱したおもちゃは、避けて歩けばええやん！
床におもちゃや荷物が転がっていたらイライラせず、またいで歩けば立派な筋トレになる。どこに足を下ろせばものを踏まずに歩けるか、考えながら歩くことで脳トレ効果も期待できる。ただし、足元が不安定になると転びやすいので、片足で立つとふらつく場合はやめ、腰を落として片付けよう。
【4】座ったままテーブル拭き 【背中・お腹】
座っているから背中がピ～ンと伸びます！
コロナ禍で、食卓などをこまめに拭き掃除することが増えたが、椅子に座ったまま腰を浮かさずに両手で行えば、背中とお腹を鍛えられる。ふきんの上に両手を置き、できるだけ遠くまで腕を伸ばしたら、背中とお腹に力を入れながらふきんを手前に引いて拭く。
【5】しゃがみ干し＆ハンドプレス 【お尻・太もも・ふくらはぎ・胸】
手アイロンでおっぱいアゲアゲ
洗濯物干しは筋トレの宝庫。洗濯物を取り出すときは腰を深く落としてスクワット、干すときには背伸びをしてふくらはぎを強化。さらに、しわ伸ばしのために洗濯物を叩いてから手ではさみ、力を入れてなで下ろせば、胸筋が鍛えられて、バストアップの効果あり！
【6】開脚腰ねじりだたみ 【脇腹・お腹】
手アイロンで胸筋を鍛える
洗濯物干しは筋トレの宝庫。洗濯物を取り出すときは腰を深く落としてスクワット、干すときには背伸びをしてふくらはぎを強化。さらに、しわ伸ばしのために洗濯物を叩いてから手ではさみ、力を入れてなで下ろせば、胸筋が鍛えられて、バストアップの効果あり！
【7】アルコール消毒スクワット 【太もも・ふくらはぎ】
上島竜兵も実践中!? の屈伸プッシュ
外出時、お店などに出入りするたびにアルコール消毒をするのが普通になったが、プッシュ式を見つけたら筋トレの好機到来。腰を落としてスクワット姿勢でシュッとひと吹き。消毒液を手にすりこむ間も腰を落とし続ければ、ひざを軽く曲げるだけでも太ももの筋肉が鍛えられる。
【8】体傾け注ぎ 【脇腹・お腹】
腕と一緒に体も傾けちゃって～
飲み物をコップに注ぐとき、手首だけを傾けず、ひじを上げて飲み物を傾け、ついでに上半身も傾ければ、立派な筋トレに。注ぐのは2回に分け、利き手に加えて逆の手でも注いでみよう。ちなみに、『相棒』（テレビ朝日系）の杉下右京さんのように、ポットを高く掲げて注げば、二の腕にも効く！
【9】おならの気配にこっそり尻上げ 【脇腹・太もも・お尻】
“におい” “くびれ”にめっちゃきく～
座っているときに“おなら”がしたくなったら、軽く片側のお尻を浮かせて音を出さないようにするが、この動きは脇腹を鍛えるとともに、腸を刺激して便秘改善効果も。さらに、手を太ももに置いてお尻を大きく浮かせば、太ももやお尻に負荷がかかり、下半身全体の筋トレになる。
【10】鏡の前で顔筋トレ 【顔全体・首・肩】
化粧前の変顔は、美顔の土台作り
話すときや笑うときなど、顔の筋肉を意識して動かせば筋トレに。スキンケアの後や、むくみが気になるときなど、口や目を大きく動かすこと。マスク生活で顔の筋肉をあまり使わなくなったいま、特に動かしておきたいのが顔。全力で笑顔をつくれば顔や口元のたるみに効いて、小顔に！ 血流がよくなり、化粧のりもアップ。
【11】腕立て肩もみ 【肩・二の腕】
親孝行したらええねん！
家族の肩をもむと感謝されるが、実は、もんであげている自分の肩まわりの筋肉や、二の腕も鍛えられる。ポイントは、自分と相手の肩の高さをほぼ同じにして腕を伸ばした状態で肩をつかむこと。力を入れてもむたびに腕を曲げ、体重を手にかけて、腕立て伏せをするように前後に動くといい。
教えてくれた人
坂詰真二さん／スポーツ＆サイエンス代表
取材・文／山下和恵 イラスト／カツヤマケイコ
※女性セブン2021年9月16日
https://josei7.com/
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