血中酸素濃度や体温も測れるスマートウオッチがコロナ禍で注目　シニアの健康管理にも

　健康管理を目的にスマートウオッチを購入するユーザーが増えているという。8月に山善から発売された『CHRONOWEAR 2 QSW－02H（SG）』の大きな特長は、血中酸素濃度と体表温度が計測できることだ。コロナ禍のいま、注目されている本商品に迫った。

スマートウオッチ『CHRONOWEAR 2 QSW－02H（SG）』 — 時計ひとつで睡眠中も含めた健康管理が簡単に

新たに血中酸素濃度と体表温度も計測

　スマートウオッチとは腕時計型のデジタル端末で、腕時計本来の機能に加えて、メッセージの確認や健康管理ができる。文字盤がスマートフォンのようにタッチ式で、指でタッチして操作を行う。

　アプリをインストールしたりスマートフォンと連携したりすることでさまざまな用途に使えるが、特に歩数や消費カロリー、心拍数などの計測といった健康管理を目的に購入する人が多いという。

　山善では2019年12月に『CHRONOWEAR』シリーズを販売開始。今年6月には歩数や消費カロリー、心拍数、睡眠記録など基本的な健康管理ができるモデル『CHRONOWEAR Lite QSW-01L（B）』を発売した。

　そしてこの8月に発売された『CHRONOWEAR 2 QSW-02H（SG）』はさらに健康管理機能を追加し、血中酸素濃度と体表温度を計測できるようになった。光電センサーを内蔵しており、手首の毛細血管から光学的に血中酸素濃度を測定することができるという。

　その都度、手動で計測できるほか、自動測定機能も搭載しているので、睡眠時などの健康状態の把握に役立つ。

睡眠中の健康管理も容易に

　たとえば、午前0時～翌朝7時の時間帯の睡眠時に無呼吸状態が続いた場合、血中酸素濃度90％を下回る低酸素状態を検出した際には、スマートウオッチ画面にアラートが表示される。そしてそのデータは専用アプリ「WearLog+」に記録され、睡眠の質を可視化することができる。また同時に、睡眠時の心拍数の推移も記録してくれる。

　となると、睡眠時の血中酸素濃度を測るには、眠るときもスマートウオッチを装着していなければならない。違和感や不便はないのだろうか？

「装着できるときに装着していただき、少しずつ慣れていくのがよいかと思います。バンドは合皮とシリコンの2種類を付属しているので、シーンに合わせて使い分けていただくこともできます」と同社の開発担当・松島康智さんは話す。

　また、体表温度は手首上面に内蔵されている温度センサーで定期的に計測できるので、体調の変化にいち早く気づくことができ、健康を細やかにケアできるようになっている。

　これだけの機能を兼ね備えているにもかかわらず、実勢価格は約1万6000円とお手軽感を追求した。初めてスマートウオッチを使う人が手に取りやすい価格設定を実現したことで、同社が運営する通販サイトでは、発売１週間ですでに想定数以上の注文が入っているという。

　新型コロナウイルス感染症の影響が深刻ないま、血中酸素濃度も体表温度も、自らの体調を知る大切な要素となっている。それらをスマートウオッチで日常的に簡易に管理できるのはとても有意義だ。