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ウォーターサーバーユーザーも知っておきたい! 災害時に備蓄水を安全に飲む携帯用浄水器

ウォーターサーバーユーザーも知っておきたい! 災害時に備蓄水を安全に飲む携帯用浄水器

 日本は地震と台風という2つの災害のリスクを常に抱えているが、先の西日本を中心に襲った豪雨では、近年の台風を超える大きな被害をもたらした。ライフラインは分断され、夏ということもあり水の供給が大きな課題となった。そこで今回は、首都圏のアウトドア用品店で、非常時に水を浄化できる最新グッズについて調べてみた。

コスモウォーター

◆1人に1本備えておきたいストロー型

 ウォーターサーバーを使っている場合、ストックしているボトルさえ無事なら、キレイな水をある程度確保できる。しかし、万が一ボトルに亀裂などが入って水が汚れてしまった場合、塩素などの殺菌作用のある成分を含んでいないため、あきらめるしかないのだろうか?

 実は、そんなときに役立つアイテムがあるという。アウトドアや災害用品を担当するAさんに、紹介してもらった。

「携帯用の浄水器というのがあります。災害用で問い合わせが多く、また売れ筋なのは『東洋技研』の『mizu-Q(ミズキュー)』ですね。シリーズ商品となっているので、いくつか種類がありますが、一番手軽なのが『携帯用ストロー浄水器 mizu-Q』です。川や池の水や雨水、お風呂の残り湯まで飲めます。ウォーターサーバーのボトルにちょっと泥が入ったくらいなら、これで浄化できると思われます」(Aさん、以下「」内は同)

 使い方は非常に簡単だ。コップに水を入れたら専用の殺菌剤を入れてかき混ぜる。そこに『mizu-Q』本体を差し入れ、ストローで飲むようにする。本体の水の通り道には活性炭が入っているので、水のニオイも除去してくれるという。使える水の基準は「魚が生息できる水」とのこと。

「薬品や放射能は除去できませんし、海水を真水にすることはできませんが、1本あると当座の飲料水は確保できると思います。小型軽量ですので、ご家族全員の分をキープしておいても邪魔にはならないでしょう。ペットボトルに取り付けられる『mizu-QP』や、1.5リットルサイズのような大きいペットボトルに水を入れて使える上位機種の『mizu-Q Plus』というのもあります」

 非常時以外でも、渓流の水や海外の質の悪い水道水を飲むときにも使えるとのことなので、アイデア次第で活用範囲は広いようだ。

「mizu-Q」2000円前後(参考価格) ※画像は公式サイトより

「mizu-Q」2000円前後(参考価格) ※画像は公式サイトより

◆アウトドアの国から来た本格派

 海外製の携帯用浄水器もある。アメリカの「ソーヤー」というメーカーの製品がオススメという。

「キャンプやハンティングの分野で先進国のアメリカは、サバイバルグッズが豊富にそろっています。中でも注目なのが『ソーヤーミニ』という小型の浄水器です。500ミリリットル入る専用の水パウチが付属しているので、そこに水を入れて使いますが、より大量の水がほしい場合は、大きいサイズのペットボトルの口金に差し込んで使うことができます。本体は手のひらサイズの小さなものですが、ほとんどの雑菌をろ過してしまえる性能を持っています」

 内蔵されているフィルターの目は1万分の1ミリと非常に微細。くみ置きの水やウォーターサーバーボトルの開封後の水が、時間が経っても飲料水として使えるということだろう。ろ過能力は38万リットル分という。ちなみに、一般的な家庭用の浴槽がだいたい200リットルくらいだ。大量にろ過できるため、飲み水だけでなく手洗いや洗顔用などに流用してもよさそうだ。

「レジャーとしてのアウトドアだけでなく、世界各地の戦場や上下水道の整備が遅れている途上国で使われている実績があるので、非常にタフで信頼性も抜群です」

「ソーヤーミニ」4000円前後(参考価格) ※画像はAmazonより

「ソーヤーミニ」4000円前後(参考価格) ※画像はAmazonより

◆タンクに放り込めば除菌ができるタイプも

 浄水器というと、ここまで見てきたようにフィルターを通して水をろ過するものをイメージするが、少し違ったアプローチの製品もあるという。

「容器の中の水に落とし込んで使うタイプの浄水器で『コデラカプロン』の『カッパー君』というシリーズがあります。非常に細い銅の繊維が内蔵されていて、金属の反応で菌や塩素などを分解するんです。小型の製品は水道水に入れ、カルキ臭などを除去しておいしい水にすることを目的としていますが、緊急時に使うタイプとして『キャンパー用カッパー君』というのがあります。これは20リットル入りのポリタンクに入れて使えるものです」

 ろ過器ではないので、土砂などが混ざった水は一度こしてから使う必要があるが、1年間使用できるという。

「水をろ過できる器具とセットで用意しておいてもいいかもしれません。開封したウォーターサーバーの水を別の容器に移して、保存状態を良好に保つためにこれを放り込んでおくという使い方はどうでしょうか」

「キャンパー用カッパー君」 1万9900円(税込み) ※画像はAmazonより

「キャンパー用カッパー君」 1万9900円(税込み) ※画像はAmazonより

 災害時はさまざまな不測の事態が起こりうる可能性がある。アウトドア用として開発されたものは、大きさも重さも持ち歩きに便利なようにダウンサイジングされている。何種類かの浄水グッズを、非常持ち出しバッグに入れておくというのもアリだろう。

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 天然水にしろRO水にしろウォーターサーバーの水は、殺菌のための薬剤を使っていない。それが水のおいしさや安心につながっているのだが、一度開封してしまうと、長期保存はできない。災害のときにせっかく備蓄していたボトルの水を上手に活用するためにも、携帯型浄水器を備えておけばさらに心強いはずだ。

   
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