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熱を加えず菌を撃退! オゾンを使った水の殺菌法を知ってますか?

熱を加えず菌を撃退! オゾンを使った水の殺菌法を知ってますか?

 安全でおいしい水のためには、水中の不純物の除去を行う必要がある。特に雑菌は食中毒の元凶となるので退治しなければならない。菌の撃退にはさまざまな方法があるが、その中で「オゾン処理」というものがあるのをご存じだろうか。上水道施設でも使われているこの殺菌法について、今回は調べてみた。

コスモウォーター

◆非加熱殺菌の利点とは?

 地上を流れている川や池、湖などにはさまざまな生物が棲んでいる。魚やカエル、水鳥、昆虫以外に、目に見えないほど小さな生物も多く生息している。その一つが菌である。人間に害を及ぼさない菌も存在するが、有害な菌もいる。水中にいる菌でよく知られているのは大腸菌やレジオネラ菌だろう。大腸菌は食中毒の原因になり、レジオネラ菌は発熱や呼吸器疾患を引き起こすことがわかっている。その他にも数多くの微生物が、水の中で生きている。

 こうした菌を殺してしまわないと、安心して水を飲むことはできない。代表的な殺菌法は、加熱である。菌を構成している物質のメインとなる、タンパク質を破壊してしまう温度まで上げるのだ。厚生労働省の「ミネラルウォーター類の殺菌」に関するガイドラインでは「中心部の温度が85度で30分」という基準がある。かなり高い温度であるうえ、30分もその温度をキープすればほとんどの菌は死滅してしまう。

 また、加熱せずに殺菌する方法もある。代表的なのが、塩素を用いることだ。これは、多くの上水道で採用されている。一般の生活用水として水道に用いる水の量はぼう大で、加熱していては間に合わないし、コストも非常にかかってしまう。そこで、川やダムから得た水をろ過や沈殿といった方法でキレイにした後、塩素を投入する。大量の水を処理でき安全に飲めるのはいいのだが、塩素が残っている水はいわゆる「カルキ臭」がすることがある。このニオイがするということは塩素で殺菌されている目安にはなるが、「おいしい水」かといわれると微妙だ。

加熱は基本的な殺菌法としてポピュラー

加熱は基本的な殺菌法としてポピュラー

 ウォーターサーバーに使われる水の場合も、殺菌法としては加熱処理が多いが、非加熱処理しているメーカーもある。「プレミアムウォーター」や「フレシャス」などがそれだ。

 しかし加熱処理をすることによって、元の水質と変わってしまう点がある。一番変化するのが水に溶け込んでいる気体の量だ。お湯をわかしたとき、鍋の中でポコポコと泡が出るのを見たことがある人は多いだろう。このとき、水の中の気体は空気中に放出される。ちなみに炭酸水も、気体が溶け込んでいる水の一種だ。水に溶け込んでいる酸素は「溶存酸素」と呼ばれる。これが、水を飲んだときにまろやかさや喉越しを左右するといわれることがある。加熱すると天然の地下水の溶存酸素量が変わってしまうため、熱を加えない殺菌法が使われることがあるのだ。

 メジャーなのが、紫外線を使った殺菌。強い紫外線は生物にとって危険であることは20世紀初頭から知られていた。各種の研究によって、細胞の遺伝情報を破壊してしまうことがわかってきたため、水に紫外線を照射する殺菌法が確立されたのだ。

 つまり、微生物の活動を止めてしまう働きがあれば非加熱殺菌ができるわけで、オゾンもそうした物質の一つだという。

◆殺菌力が強いオゾンとは?

 オゾンとは、酸素の分子が3つくっついた状態の物質だ。よく耳にする酸素は分子2つなので化学式は「O2」だが、オゾンは「O3」と表記される。分子が一つ増えただけなので大した違いはないように思えるが、大気中では不安定なためオゾン層のようなはるか上空でないと長時間存在できない。また、酸素よりも強い酸化力を持っており、この酸化力によって殺菌、脱臭などに利用されている。オゾンは、酸素に強い紫外線や電圧がかかることで発生する。自然界では強い電圧を持つ雷によって生成されることがある。

 このオゾンの力を使えば、水を熱しなくても殺菌することが可能だ。水中にオゾンを放出すれば大量に処理することもできる。そこで、東京都や大阪市の水道の浄水施設では、オゾン殺菌導入の動きが出てきている。

 東京都水道局の場合、オゾンによって水中にある有機物を分解し、バラバラになり無効化された物質は活性炭によって除去される。有機物とは微生物だけでなく、かび臭物質や農薬類などもその一つだという。

オゾンは落雷で発生することもある

オゾンは落雷で発生することもある

 オゾンによって処理され塩素が不要となれば、「カルキ臭」に悩まされることはない。残留塩素入りの水と比べると、おいしく感じることができるだろう。

 とはいえ、水道水の大本は川やダムの水。季節や天候によって植物性プランクトンが異常発生したときなどは、青臭いようなニオイが残ることもある。やはり恒常的においしくてより安全な水を飲みたいと考えるならば、ウォーターサーバーメーカーがこだわり抜いた宅配水を届けてもらうほうがいいかもしれない。そしてどのウォーターサーバーを選ぶか検討する際には、加熱処理と非加熱処理の水があることを思い出して選考基準に加えてみてはどうだろうか。

   
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