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【防災基礎知識】台風でも起きる断水被害──そんなときどうする?

【防災基礎知識】台風でも起きる断水被害──そんなときどうする?

 2019年9月8日深夜、本州の太平洋岸を襲った台風15号。東京電力の調べでは、神奈川県や千葉県を中心に最大93万軒以上が停電に見舞われたという。千葉県での停電や断水は9月13日現在でも復旧が遅れており、未だ深刻な状況が続いている。ライフラインの途絶は、生活に支障を来すばかりか、被災者の心理面にも大きな影を落とすことになる。ちょうど9月は防災月間。今一度、水についての備えを考えてみよう。

コスモウォーター

◆台風で水道が使えなくなる理由

 水道水は、周知のとおり地下を走る水道管を通って浄水場から各家庭に届けられる。地震の際は、地面の変形や陥没などがあれば管が割れたり外れたりして、断水が起こる。雨風が脅威となる台風では、あまり影響を受けないのではないかと思いがちだが、実は豪雨災害による断水はかなり多い。

 厚生労働省の医薬・生活衛生局水道課が、そうした状況について調べている。例えば、同課の「平成30年度の災害対応および水道における緊急点検の結果等について」という報告書から見てみよう。

 2016年8月に北海道や岩手県を襲った台風10号による豪雨では、1万7000戸が断水し、その日数は39日間に及んだ。2018年7月の中国地方の豪雨では、26万3000戸が38日間の断水、同年9月の台風21号では、大阪府、京都府、和歌山県などの1万6000戸の水道が12日間途絶えた。

 大雨が降ると地盤が緩み、山や道路が崩れることがある。当然、地中に埋まっている水道管もいっしょに破壊されてしまう。さらに、水源が被害に遭う場合もある。2018年7月の豪雨では土砂災害により、愛媛県で浄水場が壊れてしまった。岡山県や広島県や高知県では、洪水によって水源が水没し、そこの水が水道水として使えなくなってしまったのだ。被災直後の浄水場の写真を見ると、建物の周囲には流木やゴミが積み重なり、ポンプなどの機器が泥水に埋もれてしまっている。また断水は、水道インフラのみならず、停電でも発生する。水をくみ上げたり流したりといった、水の管理システムがストップしてしまうからだ。

 浄水場ではふだん、汚れた水に沈殿やろ過・消毒などの工程を施し安全な水を生成しているが、洪水でいろいろな不純物が入り込みすぎると、処理できなくなってしまう。水道水は飲料水としてだけでなく、私たちの生活の多くの面で使われる。手を洗う、入浴する、トイレを流す…など、衛生面でも大切な役割を果たしているのだ。キレイな水がないと、健康への二次被害が起こりうる可能性が大きい。そこで自治体や国が、断水した地域に給水車を配備し、一時的に水を供給することになる。ただ、道路が寸断されていたり大型車が通れなくなっていたりすると、それにも時間がかかる。

豪雨で浄水場が破壊されることも

豪雨で浄水場が破壊されることも

 災害に見舞われてしまったあとでは、コップの水一杯ですら手に入りづらくなることもあるということだ。そこで、日ごろの備えが大切になる。いわゆる「非常用品」の一つとして、ある程度まとまった分量のキレイな水を用意しておく必要がある。その分量とは、「成人1人あたり1日3リットル」が常識とされている。さらに国では、3日分を備蓄しておくことが望ましいとしている。4人家族だと単純に計算して3リットル×4人×3日で36リットルということになる。非常持ち出しリュックに、2リットルのペットボトルを2~3本入れた程度では、まるで足りない。

 浴槽に水を溜めておくとか、トイレのタンクの水を利用するといった方法もあるが、備蓄水をキープしておく方法の一つとして、ウォーターサーバーを利用することも考えられる。

◆「ローリングストック法」を活用

 ウォーターサーバーの水のボトルはメーカーにもよるが、だいたい1本あたり8~12リットルの容量。数本あれば災害時に推奨されている量に届く。とはいえ、空になってから注文していては、水を常にストックしていることにならない。そこで、「ローリングストック法」が推奨される。

 これは「備蓄しているものを古いものから消費して、新しく補充しておく」という考え方。水や食料などは、保管しているうちに消費期限が訪れる。その前に飲んだり食べたりしてしまい、新鮮なものを買い足しておけば無駄にならない。ウォーターサーバーの水ボトルも同様で、例えば「いつも必ず4本は家にあるようにしよう」と決めて、日付の古いものから使い、1本空になったら1本補充というサイクルを繰り返す。これにより、常に一定量の備蓄水をストックしておくことが可能となるわけだ。

 また、普通はサーバーにセットして使う水ボトルから、直接水を出しやすくしているメーカーもある。「ふじざくら命水」は水パック自体にコックのついた給水口が取り付けられていて、ここからサーバーを介さずに水を出すことが可能だ。また、「コスモウォーター」では、「ポータブルスタンド」という専用のボトル置きがある。ここに給水口を下向きにしてセットすると、やはりサーバーなしで水を出すことが可能となる。ちなみにこのスタンドは、専用のコックもついて1080円(税込み)とリーズナブル。

      水パック自体に給水口コックがついている「富士桜命水」

水パック自体に給水口コックがついている「富士桜命水」

 ウォーターサーバーの水の消費期限は、3~6か月。ローリングストック法を用いなくても、少し多めにオーダーすることを心がけていれば問題ない。「その日」はいつ来るかも被害の大きさもわからない。ライフスタイルに合った防災術を考えておきたいものだ。

   
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