ウォーターサーバーを徹底比較!

ワンウェイ or リターナブル──ライフスタイルで選ぶウォーターサーバーの水ボトルタイプ

ワンウェイ or リターナブル──ライフスタイルで選ぶウォーターサーバーの水ボトルタイプ

 ウォーターサーバーを導入する際、どのメーカーのどのモデルにするか、水の質、サーバーの機能、デザイン、料金、サービス…など、検討すべき項目はいろいろある。そのときに、「水ボトルのタイプ」についても注意しておきたい。交換用の水ボトルをどう保管するか、そして空になったらどう処分するのかは、思っている以上に重要な問題だ。そこで今回は、東京都内でウォーターサーバーを使っている人たちに、ボトルの処理方法についての考えを聞いてみた。

コスモウォーター

◆使い終わったウォーターサーバーの水ボトルは…?

 一言でいうとウォーターサーバーは、安全でクリーンな水の入ったボトルを本体にセットし、その水をサーバーの中で冷水や熱湯にし、いつでも使えるようにする家電だ。水のボトルはメーカーから配送されてくるが、使っていれば当然、空になる。市販のペットボトル入りミネラルウォーターなら多くの場合、空のペットボトルは分別ゴミとして捨てることができる。ウォーターサーバーの場合はどうかというと、使用済みボトルの処理方法は「ワンウェイ方式」と「リターナブル方式」に分かれている。

 ワンウェイ方式とは、空になった使用済みのボトルをゴミとして各家庭で廃棄できるもの。素材にPET樹脂を使っていれば、ペットボトルと一緒に捨てることも可能だ。ワンウェイとは「一方通行」という意味。

 一方、リターナブル方式は、「リターン」というだけに、空になったボトルをメーカーが回収して再利用するものだ。回収されたボトルは洗浄された後、新しい水が注入されまたユーザーの元に届けられる。

 メーカーのほとんどは、それぞれのメリットを考慮し、このどちらかの方式を採用している。ワンウェイ方式の一番の利点は、家庭ゴミとして捨てることができるため、手軽で室内のスペースを圧迫することがない点だ。またワンウェイ方式のボトルは、捨てやすいように柔らかくつぶしやすいという特長がある。

 リターナブル方式は、いちいちゴミとして出す手間がかからないことや、ゴミを増やさないので環境に優しいことなどが利点としてあげられる。また、リサイクルを前提としているためボトル自体がタフに作られていて、使用済みボトルは業者が回収に来るまで自宅に保管することになる。

 実際使ってみるとわかるが、ワンウェイ方式とリターナブル方式では、かなり使い勝手が異なるのだ。

「捨てる」といってもリサイクルされるゴミもある

「捨てる」といってもリサイクルされるゴミもある

◆あなたならどちらを選ぶ?

 それでは、実際にウォーターサーバーを使っている人たちは、ボトルの処理についてどんな意識をもっているのだろう。

 40歳の三沢裕子さん(仮名)は、ウォーターサーバー歴3年。ワンウェイ方式を採用している「コスモウォーター」を使っている。

「実は導入するときは、ボトルの処理方法についてはほとんど注意を払っていなかったんです。『使い終えたら捨てればいいんだ』程度の認識でした。ただ改めて考えると、ワンウェイ方式でよかったと思っています。なぜなら、わが家は使用済みボトルをストックしておける場所がないんです

 三沢さんのお宅は、室内は家具や家電製品でほぼいっぱい。しかもマンションの高層階のため、ベランダに物を置くことは危険なので不可能とのこと。空のボトルを保管する必要のあるリターナブル方式は、生活環境的に向いていなかったようだ。

   

 一方、1年前からリターナブル方式のウォーターサーバーを使っているというのは、37歳の河合理恵子さん(仮名)。

「使い終えたボトルを置いておくのは確かに場所を取りますが、昨年あたりからプラスチックゴミの問題をニュースで見かけるようになったので、まずは自分の家庭から少しでも廃棄物を減らした方がいいと、リターナブル方式にしたんです」

 実は河合さん、それまではワンウェイ方式のウォーターサーバーを使っていたという。環境問題に対する意識の変化で、乗り替えに至ったようだ。

「もしかしたらワンウェイ方式の方が楽だったりするのかもしれませんが、水は自然の中から採取されるわけですから、少しでも環境保全に貢献したいと思っているんです

 細かくなって水中を漂うマイクロプラスチックの問題は、2019年6月のG20のエネルギー・環境分野の閣僚会合でも各国で共同声明が出されたほど。ただ、ワンウェイ方式で捨てられるボトルがPET樹脂の場合は、リサイクルされて別の製品に生まれ変わるので、すべてがゴミになるわけではない点は覚えておきたい。

プラスチックゴミ問題は世界的に注目されている

プラスチックゴミ問題は世界的に注目されている

 ワンウェイ方式とリターナブル方式の両方のサービスを提供しているメーカーもある。「TOKAI」では全国展開している「うるのん」と、静岡県内を主なエリアとする「おいしい水の宅配便」という2つの宅配水商品があるが、前者はワンウェイ方式、後者はリターナブル方式だ。ボトルを回収する営業拠点があれば、両立はできるということだ。

   

 また、リターナブル方式を採用している「アクアクララ」は、全国にフランチャイズ加盟店をもっている。ネットワークが構築されているため、ボトルの回収を全国的に行うことが可能となっている。

   

 使用済みボトル問題は多角的に見てみると、意外と軽視できない。ウォーターサーバーを選ぶとき、ワンウェイ方式かリターナブル方式か迷ったら、自分のライフスタイルを分析してどちらが適しているか検討してみてはどうだろうか。

     
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