ウォーターサーバーを徹底比較!

ウォーターサーバーなどの採水地の水はどれだけキレイなのか…?水質データから調べてみた!

ウォーターサーバーなどの採水地の水はどれだけキレイなのか…?水質データから調べてみた!

 日本で流通しているウォーターサーバーの水の多くは、国内の採水地を利用している。メーカーでは、地下水や伏流水をくみ上げ浄化、殺菌して安全な水としてユーザーに提供しているわけだが、そこで肝心なのは元となる水の環境だ。最終的にクリーンにするといっても、素材自体が悪ければ意味がない。今回は、水道の原水のデータから日本の水の質について考えてみた。

コスモウォーター

◆ウォーターサーバーの採水地はやはり優秀?

 水は生命を維持するために最低限必要なものといっていい。こと日本ではウォーターサーバーの水も、ペットボトルのミネラルウォーターも、そして水道水も、非常に厳格な基準に則って私たちの口に入るシステムが構築されている。

 また、自然のままの天然水を提供したい、飲みたいというニーズも多いため、ウォーターサーバーやミネラルウォーターのメーカーでは、おいしさと安全性が両立された場所を厳選して水を採取している。環境省では「平成の名水百選」といった企画も行っているが、これは全国的に水質が良好で、水量が豊富な国土だからこそ可能なことだろう。

 しかし実際に日本には、良い水が多いのだろうか? その一つの目安となるデータがある。公益財団法人「水道技術研究センター」が発表している、全国の水道原水の状況だ。浄水場から各家庭に送られる水道水も、元をたどれば川や地下からの水。これがもし、悪い数値が出ていたら、「日本の水神話」はくずれてしまう。

 同センターの、平成25年度の発表資料「浄水場原水水質マップ」から探ってみる。まずは原水の「濁度」から。

「濁度」とは、川や上下水処理場の水がどれだけにごっているかを見るもの。数値が高いほどにごっていることになる。目で見て澄んでいるかだけでなく、薬品と機械を使って調べる厳密な方法もとられる。調査では濁度0~410以下まで分類している。

 それを見ると、調査対象1999か所のうち、濁度が最小である0.0~5.0以下は1661か所。最大である50~410以下は、わずか14か所だった。「アルピナウォーター」「コスモウォーター」「フレシャス」「富士桜命水」「日田天領水」などのウォーターサーバー用の採水地が置かれている長野、山梨、島根、熊本の調査地点の濁度は、当然最小レベルだった。

日本は水に恵まれた国

日本は水に恵まれた国

 意外だったのは、東京、大阪、名古屋といった大都市圏の水の濁度が小さかったこと。高度経済成長期に工場排水などで汚染された都市部の河川だが、近年のクリーンな川を取り戻そうという動きが実を結んだ結果なのかもしれない。

◆「水のカビ臭さ」は水質汚染と密接な関係が…

 調査項目には、原水の「カビ臭」もある。川端を歩いていると、それほど汚い川でもないのに異臭を感じることがある。カビ臭かったり生臭かったりと、さまざまだ。この原因は異常繁殖した植物プランクトンで、そこから発生する「ジェオスミン」と「2-MIB」という物質であることがわかっている。植物プランクトンは、水質が窒素やリンで汚れてくると繁殖しやすいため、水質の悪化と無縁ではない。

 原水のカビ臭は除去しきれないことも多く、わずかに含まれているだけで人間の嗅覚は感知してしまうことも、これまでの研究で判明している。塩素消毒されているはずの水道水でもニオイが残り、各地でしばしば問題となるのは、これが理由だ。

 この調査では、ジェオスミンや2-MIBが1リットル中に何ミリグラム含まれているかを、カビ臭の目安にしている。数値が高いほどカビ臭がするということになる。

 1956か所で調べた結果、ジェオスミンが0だったのが1488か所、2-MIBが0だったのが1686か所。単純計算で7割5分の原水には、カビ臭の原因物質はまったく入っていなかったということだ。ジェオスミン最大値の0.00003~0.004となったのは9か所、2-MIB最大値の0.00003~0.0001は7か所。ウォーターサーバーの採水地が置かれている地域は、原因物質が0であることがほとんどであった。

 千葉、神奈川、大阪、広島、福岡などでは、都市部があるせいかやや高い数値を出した所もあるが、名古屋周辺ではカビ臭0! 優秀な成績だ。

東京の原水は意外に良好!?

東京の原水は意外に良好!?

 もちろん、濁度とカビ臭だけを見て水質の良し悪しを単純に決めることはできないが、基本的に、人間に汚染されていない所には起こりにくい。植物プランクトンのエサとなる窒素やリンも、工場や家庭の雑排水が元となることが多いからだ。

 その他、水には雑菌やウイルス、人体に害のある金属や放射性物質などが溶け込んでいることもある。しかし、ウォーターサーバーではこうしたリスクについて、徹底的に検査されて出荷されているから問題ない。さらにRO水の場合は、「逆浸透膜(RO膜)」という、1ミリの100万分の1単位の穴を持つフィルターでろ過される。この大きさだと、微細なウイルスや一部の放射性物質なら除去できてしまう。

 原水がキレイということは、その周辺の環境がクリーンであることの一つの目安にもなる。この状態が維持されていくことが大切で、いつまでもウォーターサーバーの安全でおいしい水を飲み続けられるよう、私たちユーザーも環境問題に関心を持っておいたほうがいいかもしれない。

   
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