ウォーターサーバーを徹底比較!

川から? 地下から?──水道やウォーターサーバーの水はどこから来ているのかを調査!

川から? 地下から?──水道やウォーターサーバーの水はどこから来ているのかを調査!

 国内のウォーターサーバーに使われている水は、天然水であることが多い。主に地下からくみ上げられているのだが、実はひとくくりに「地下水」といってもいろいろ分類があるのをご存じだろうか? 今回は公的な資料から、家庭の水道やウォーターサーバーの水源の違いについて見てみよう。

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◆水道の原水は主に地上の水

 まず、我々にいちばんなじみのある水道水の由来を調べてみる。すぐに想像がつくのが、川やダムからの水だということ。夏場など雨が少なくなると、「ダムが枯渇」とか「川の水量が減少」といったことが原因で給水制限が行われるというニュースに覚えがある人もいるだろう。こうした、誰もが目にすることができる地上を流れている水は「地表水」と呼ばれる。東京都水道局によると、日本の水道の水源は、約70%が地表水だという。水道水になる地表水は、約半数がダムからで、次いで川。割合としては1%程度だが、湖や沼からの水も使われている。

 同局によると、ダムは水源としては大量に安定して貯蔵できる反面、川と比較して水の動きがあまりないため、一度汚れてしまうと回復に時間がかかるのだという。もちろん原水は浄水場でろ過や殺菌が行われるが、毒性のある物質が混ざるような汚れの場合は、そのダムの水はしばらく使えないということになる。飲料に適さないほどのひどい汚染はそうそう起こらないが、ダムや湖では「アオコ」と呼ばれる微細な藻が異常繁殖することがよくある。この場合、浄水場で処理しても生臭いようなカビのようなニオイの残った水が、家庭の蛇口から出てくることになる。夏場などアオコが発生しやすい時期に、水道の水が臭くなったのを経験したことがある人もいるのではないだろうか。

「地表水」の代表はダムの水

「地表水」の代表はダムの水

 ダムや川など地表水を除いた残りの3割の水源は、地面の下に存在する水だ。これは「伏流水」と「地下水」に分類される。

 伏流水とは、もともと川として流れてきた水が、周囲の地面に浸み込んで流れるようになった水のこと。砂や岩石の層によって自然のろ過が行われるので、地表を流れる川の水よりも不純物が少なくなる特長がある。

 伏流水はいったん地面の下に潜るが、低い土地で再び地上に現れると、わき水となることがある。代表的なのが、静岡県の柿田川湧水だ。環境省の「名水百選」にも選ばれているこの水は、富士山に降った雨が長い年月をかけて地中の溶岩や火山性の砂を通過。伏流水となった水が、わき出したものだ。地面の下を通ってくる水のため、アオコの異常発生などの影響は受けにくい。

川の水が浸み込んで溜まった伏流水は低い場所からわき出る

川の水が浸み込んで溜まった伏流水は低い場所からわき出る

 富士山からの水は、高山であることや人工の施設などが少ないため、もともとキレイだ。それが名水といわれるまでになるのは、伏流水の通り道である地層が、水にとって非常にいい作用をもたらしているからだ。地質によっては、ミネラル分が増加することも。日本で販売されているミネラルウォーターの中には、伏流水を選んで使用している製品もある。

◆地下水は深さによって違いが

 地下水は、伏流水よりもさらに深い場所を流れている水。地層には、水を通しやすい層と、粘土質や固い岩盤など水が溜まりやすい性質の層がある。これらのすき間を流れていく水が地下水だ。

 水を溜めることができる地層は何層かあり、深さ数メートルから30メートル程度を流れる地下水は、「浅井戸」といわれる。その昔、家庭用の井戸として使われていたのは、ほぼこの浅井戸だ。深さ100メートル単位の地中の水は「深井戸」。これくらい深くなると、途中の固い岩盤をいくつも貫かなければならないため、高度なボーリング(地面の穴あけ)作業が行われる。

水を通さない固い岩盤などがあると地下水の流れができる

水を通さない固い岩盤などがあると地下水の流れができる

 浅井戸と深井戸を比べたときのいちばん大きな違いは、地上の環境の影響だ。地下10メートル程度の規模では、地上に工場排水などの有害物質があった場合、柔らかい地層を抜けて、地下水に到達するリスクが大きくなる。対して深井戸になると、地上に汚染があっても簡単に影響を受けることはない。しかも現在流れている地下水ですら、数十年間あるいはそれ以上の年月をかけて作られたもののため、地上の水質や土壌汚染に関しては、あまり心配する必要はない。また、深いほど水質の変化が少なく、ミネラル分なども安定的であることが知られている。

 ウォーターサーバー用の水になると、深井戸の中でも非常に深いところからくみ上げているものがある。例えば、「フレシャス」の富士の採水地は、開発の限界点である標高1000メートルほどのエリアの273メートルもの深さを流れる地下水。「日田天領水」は、大分県日田市の地下なんと1000mメートルの超深井戸の水だ。これだけ徹底した深井戸なら、よほどの地質変動でもない限り安心だ。

     

 こうして考えると、味やニオイ、安全性の心配をせずに安定的に飲めるのは、地下から採取された水といえそうだ。ウォーターサーバーの天然水の採水地は、深さの違いはあっても地上から悪影響を受けない場所を各メーカーが厳選しているからさらに安心だ。

   
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