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日本の水道が民営化されるかも…!? そこで、ウォーターサーバーユーザーの意見を聞いてみた

日本の水道が民営化されるかも…!? そこで、ウォーターサーバーユーザーの意見を聞いてみた

「水と安全はタダ」というのは、日本では以前はよく言われていたフレーズだ。飲用に適した安全な水道を、いつでも安く使えるということがその前提としてあるだろう。しかし、ここへ来てその神話に変化が起こりかもしれない。今回の臨時国会での争点の一つ、水道法改定案による「水道の民営化」案の浮上である。そこで今回は、東京都内のウォーターサーバー利用者に、この問題についてユーザー視点から話してもらった。

コスモウォーター

◆料金面の心配点

 日本は山林が多く、降水量も豊富という地質的、気候的背景によって水の確保が容易な国土。それに加えて、水田の発達で古くから治水の技術にも長けてきた。江戸には上水道が引かれていたことを知っている人も多いだろう。また日本人は、「安心して飲める水」への意識も高いため、現在各地で供給されている水道水は、雑菌などの有害物質を排除したクリーンな水である。

 水道料金は、管理している自治体や協同組合などによって違いがあるものの、一般家庭用の20ミリ口径の水道管で、1か月20立方メートル使用した場合、全国的な平均値は3000~4000円といったところ。大都市なので水の処理が大変と思える東京都でも、水道局の試算では3000円程度になるという。

 水道民営化で不安視されているのが、料金と安全性だ。過去の海外の事例では、フィリピンでは民営化後に水道水の価格が5倍前後に高騰、アメリカでは水質に問題が起こるなどがあった。「コップ一杯の水が缶ジュースより高い」というたとえ話もできたほど。確かにコップ一杯(200cc)の水が仮に100円になったとしたら、30杯飲んだだけで上記の水道料金の試算に匹敵してしまう。

山林と雨が豊富な日本は水に恵まれてきた

山林と雨が豊富な日本は水に恵まれてきた

 ここ20年くらいは、ボトルのミネラルウォーターの普及などにより日本でも「水にお金を払う」という意識は広がってきている。ウォーターサーバーユーザーも、その代表例といえる。では実際に、話題の「水道民営化」についてどのように見ているのだろうか?

うるのん」のウォーターサーバーを使っているという、55歳の水木玲児さん(仮名)はこう話す。

「うちではウォーターサーバーの水を、主に飲み水に使っています。お茶やコーヒーをいれたりもしますね。料理に使うのは、浄水器を通した水道水です。大量の水を使う炊飯や煮炊きには、水道水の方が使い勝手がいいのかなと思っているからです。でも、もし水道料金が民営化で急騰したら、そのときは飲食にかかわるすべての水を、ウォーターサーバーでまかなう方法を採ることになるでしょうね。もしかすると、その方が経済的かもしれませんから」

 水木さんは、もう一つ懸念があるという。

民営化によって既存の水道だけでなく、新たに地下水を求めて掘る企業が続出しないか心配しています。ウォーターサーバーに使われている水は、富士山麓や長野県など、水質の良い採水地からくみ上げています。そうした地域に、水源開発のため民間の水道会社がやたらと踏み込むようなことがないといいのですが」

 富士山周辺の採水地からの水は、「うるのん」の他、「フレシャス」、「富士桜命水」など多くのウォーターサーバーに使われている。「アルピナウォーター」は長野県から、「プレミアムウォーター」は島根や阿蘇にも採水地を持っている。

 日本各地にある名水の産地が荒らされては困るというのが、水木さんの意見だ。

   

アクアセレクト」を利用している37歳の三輪留美さん(仮名)も、民営化後の料金を心配している。

「日本の場合は、さすがに料金が5倍とか10倍なんていうことはないと思いますが、値上げの際には水の使い方を根本的に考えることになると思います。ウォーターサーバーの水をお風呂や洗濯に使うことはないでしょうけど、もしかしたら、うがいなんかには使ったりするようになるかも…?」

   

◆安全に対する心配点

 海外の事例にあったように、水の安全が保たれるか不安に思う人もいる。

 3年ほど前から「コスモウォーター」を愛用している、31歳の篠田秀美さん(仮名)はこう考えている。

「ウォーターサーバーを使おうと思った動機は、子どものためでした。水道水には塩素が残っているので、ニオイが気になったり健康面への影響が心配だったんです。以来、子どもの食べ物や飲み物にはすべてウォーターサーバーの水を使っています」

 水道水は安全性を厳格に確保するため、殺菌に塩素を利用している。人間が飲む分には問題のない使い方だが、残留塩素の化学反応で作られる可能性のある、有害なトリハロメタンを避けたいという人は多い。

日本の水道水は安全であることが自慢だが…

日本の水道水は安全であることが自慢だが…

「でも外食や、子どもが学校で飲む水まで管理することはできません。今は公共事業として水道は厳重に管理されていますが、民営化で価格競争のために省力化したり、不正を働いたりする企業があったら、質の悪い水を飲むリスクが出てくるんじゃないかと思うんです。もっともそうなったら、子どもには大きな水筒を与えてウォーターサーバーの水を入れ、極力そこから水分を摂るように言いつけるかな?(笑い)」

   

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 水道の民営化が今後どうなるかは現在のところ未知数だが、水に対する意識の高いウォーターサーバーユーザーは、いろいろと思うことがあるようだ。これを機に、改めて水の経済性や安全性について考えてみるのもいいかもしれない。

   
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