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おいしさを追求する高度浄水「東京の水はまずい」は間違い

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 東京の水はまずくて、地方の水はおいしい。そう思っている人も多いのではないだろうか。上京して13年目となる九州地方出身の30代男性・Aさんはこう話す。

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「東京の水道水はとにかく臭い。そのまま飲むことは絶対に無理です。あと、お風呂の水もにおいが気になってしまいます。湯船に水を溜めるときは、入浴剤を入れて、水のにおいをかき消さないと入っていられません」

 このAさんが言うには、東京の水はカルキ臭いだけでなく、ドブのような何かが腐ったにおいがするときもあるのだという。

 一方で、生まれてからずっと東京の下町に住んでいるという40代の男性・Bさんは、こう反論する。

「たしかに、子供の頃は水道水のカルキ臭さが気になったこともありますが、いつの間にか全然気にならなくなりましたね。もともと子供の頃から水道水をそのまま飲んでいたけど、今ももちろん普通に飲んでいますよ。お腹を壊したこともないですね」

 真っ二つに意見が分かれているが、現在の東京の水道水は、世界でもトップレベルにおいしいというのが通説だ。その証拠に、水道水を500mlのペットボトルに詰めた『東京水』という商品も人気となっている。

 たしかに、かつての東京の水はかなりまずいとされていた。というのも、東京都に供給される水の8割が利根川水系を水源としているのだが、その水源はもともと課題を抱えているのだ。

◆90年代まではまずい水だった

水の産地を知ればもっと楽しめる

 利根川の流域は、人口密度も高いため、生活排水の流入がそもそも多い。さらにゴミが捨てられることもあれば、工場の排水などが流入する可能性もある。

人口が少ない地域の水源に比べると、どうしても水質が良好とは言い難い状況なのは事実だ。浄水技術が今ほど発達していなかった1980年代くらいまでは、たしかにまずい水だったのだ。

 しかし、そんな利根川水系の原水を高品質で安全なものにするべく、東京都では1990年代から都内の浄水場へオゾン及び生物活性炭による「高度浄水処理」の導入を開始。2013年には全浄水場への導入が完了している。

 この「高度浄水処理」は、カビ臭原因物質、カルキ臭の原因となるアンモニア態窒素、トリハロメタンのもととなる物質などを処理するためのものである。

つまり、カビ臭やカルキ臭といった水をまずくする原因はここで除かれるわけであり、いまや東京都は「高度浄水処理」によって“水のおいしさ”を追求しているといっても過言ではない。

 ちなみに、国が定めた水質基準は51項目だが、東京都ではすべてで約200項目についての水質検査を定期的に実施しているという。また、独自の「おいしさに関する水質目標」なるものも設定。より高いレベルで「おいしい水」を提供している。

 東京の水道水は、かなりおいしいはずなのに、どうしてまずいと感じることがあるのだろうか? その大きな理由となっているのが、マンションやビルなどの建物の水道管や貯水タンクの劣化だ。住宅事情に詳しいジャーナリストが説明する。

「古い集合住宅の場合、屋上などにある貯水槽に水をいったん溜めてから、各家庭に供給することが多いわけですが、貯水槽が劣化していると、当然水も影響されるわけです。

 貯水槽内がひどく錆びていたり、藻が繁殖していたりなんてことも多いですね。あとは、マンション内の水道管に劣化があっても同じです。

 さらに、部屋の中の蛇口が錆びついていたり、カビが生えていたりして、それが臭い水の原因になっていることもあります」

◆おいしい水道水がそのまま飲める「直結給水方式」

水の産地を知ればもっと楽しめる

 冒頭で「東京の水道水は臭い」と話していたAさんが住んでいるのは、築20年以上のマンション。また、Aさんはこのマンションに引っ越してから約6年だが、その間、蛇口のメンテナンスをしたことはないという。

「貯水槽のメンテナンスは定期的に行われていますが、決して完璧とはいえないこともあると思います。水道管についてはそう頻繁にメンテナンスをするものではなく、だからこそ何か重大な劣化などが合った場合、原因が判明しづらい。

 また、蛇口についてはとにかく、住んでいる人が気をつけるしかないですね。定期的に掃除をして清潔に保つことで、水もおいしくなるのではないでしょうか」(前出ジャーナリスト)

 貯水槽の劣化による水への悪影響を防ぐため、現在では「直結給水方式」が一般的になりつつある。これは集合住宅やビルなどの建物に水を供給する際、貯水槽にいったん貯めるのではなく、水道管から各家庭に直接給水するという方式だ。

 高層の建物でも、ポンプを直列に複数設置するなどして、給水が可能となる。貯水槽のメンテナンスも不要で、浄水場で作ったおいしく安全な水がそのまま蛇口まで届くのだ。

 最近では新築の建物の9割ほどが「直結給水方式」を採用しているとのことで、今後はより多くの家庭で、東京のおいしい水をそのまま味わえることができそうだ。

 さらに、東京都は2016年から東京オリンピック・パラリンピックが開催される2020年までの5年間を計画期間とする「東京水道経営プラン2016」を策定。これまで以上に、高品質かつ安定した生活水の提供を実現し、「世界一の水道システム」を次世代につないでいくための取り組みを行っている。

「都会の水はまずい」──そんなイメージを持つ人は多いだろう。しかし、都会であるからこそ高いレベルの浄水技術が導入されており、その結果、より「おいしさ」が追求された水道水となっているというのも事実。今後も、東京の水はどんどんおいしくなっていきそうだ。

 また、より水にこだわるのであれば、普段の生活用には水道水、赤ちゃんのミルク用やおいしいコーヒーをいれる際になどはウォーターサーバーで…という使い分けもおすすめだ。水のおいしさに目覚めると、より豊かな水ライフが楽しめるはずだ。

   
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