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健康科学の教授が解説 冬のスポーツシーンも水は不可欠!

健康科学の教授が解説 冬のスポーツシーンも水は不可欠!

 暑い季節には水分をしっかり摂って熱中症に注意することは今や常識だが、冬場の運動ではどうだろう?

 スキーやスノーボードも長時間滑っていると汗をかくことはあるが、水分補給について気にしたことがある人は、それほど多くないのではないだろうか。ウインタースポーツをするときに気をつけたい「体と水」について、運動生理学や健康科学の第一人者、京都女子大学の寄本明教授に聞いた。

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◆冬は喉の渇きに気づきにくい!

「冬季のスポーツ活動時は外気温が低いため、夏に比較するとリスクは低いのですが、脱水症は起こります。実際、駅伝やマラソンなど長時間の運動時に発生しています。有名な『箱根駅伝』でも、脱水症による棄権が見受けられるのです。この場合は多量の発汗というよりも、発汗に見合った水分が摂取できていないことが主な原因です。

 なぜ発汗と水分摂取のバランスが取れないかというと、一般にストレスや緊張状態では唾液の分泌量が減少し喉の渇きを感じますが、スポーツ活動時に過度の緊張が起こると体が興奮状態になり、喉の渇きをあまり感じなくなったり、飲水をしても十分な量が補えていなかったりするからです。人間は一般的に、体重の1%程度の水分が出ると喉の渇きを感じ、2%を超えると身体的パフォーマンスの低下など脱水症の症状が現れますが、その段階で水分補給をしても遅いのです。緊張度の高いスポーツをしているときは、喉の渇きに関わらず、計画的に水分摂取を行わないといけません」(寄本教授、以下「」内は同)

冬のスポーツ1

夢中になっているときは水分補給のSOSに気づきにくい

 スポーツ選手でなくても緊張することは多い。スキーで急斜面を滑るときやスノーボードでスピードが乗ったときはもちろん、ジョギングでタイムが落ちてきたときなども、精神的なストレスは大きくなる。

 寄本教授によると、緊張だけでなく夢中になったり集中したりといったときも、体の水分が減っている自覚がなくなるという。夏に子どもの熱中症が増えるのは、試合や練習、遊びに精力を傾けるあまり、喉の渇きを意識しなくなるからだ。

 ところで体重の1%というと、60kgの人の場合なら600mL。結構な量だが、これだけの水分が出ていく運動量とは?

「夏場だとウォーキングで1時間、ジョギングなら30分程度で、600mLの水分が排泄されます。冬季はそこまで発汗することはありませんが、それでも20~30分ほど運動したら飲水休憩を取ることが望ましいですね。私は250~300mLの水分を、1時間に2~3回に分けて補給することを勧めています。

 また、水分は汗や尿だけでなく『不感蒸泄』といって、皮膚表面や呼気からも体外に出ていきます。その量は24時間で皮膚から500~600mL、呼気から300~400mLと、意外と多いのです。体の水分量は健康な成人では体重の60%程度ですが、高齢者では50%程度に低下するので、わずかな水分の減少が脱水につながります。高齢の方は『トイレが近くなる』ことを心配して、運動中あまり水分を摂らない人がいますが、若い人より意識して補給することが肝心です」

◆甘すぎる飲み物は即効性がない!?

 さて、では実際の水分補給には何を飲んだらいいのだろうか。スキーの最中などは温かいココアやコーヒーがうれしいものだが、ボトルに用意しておくのに適した飲み物とは?

「水分摂取をするなら、0.1~0.2%の塩分と4~8%の糖質を含んだ飲料水が効果的です。スポーツドリンクは、だいたいこの範囲で作られています。糖質は腸管内での吸収を速め、エネルギーの補給にもなるのですが、糖質の濃度が8%以上になると胃から小腸へ移動する速度が遅くなるのです。そのため、甘すぎる飲料は控えたほうが賢明です。脱水症状が発症している場合は経口補水液を利用することになります」

 粉末のスポーツドリンクを使う場合は、塩分と糖分の濃度がちょうどよくなる量を目指して水に溶かせばいいだろう。

 とにかく甘すぎるドリンクは禁物。温度は、夏季なら冷却効果も期待できるので5~15℃。冬季は胃腸の冷えが消化吸収を悪化させるので、常温が適切とのこと。40℃以上の熱い飲み物は、十分な量を飲めないことがあるのでおススメできないそうだ。

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登山は無理して長時間歩き続けないことが肝心

「最近は『ご来光』を見たいと山に登る人が増えていますが、登山は冬山であっても多くの発汗が行われます。続けて歩くよりは、適宜休憩を入れて歩くほうが発汗量を抑えることができます。30分登ったら、5分ほど飲水休憩を取ると脱水症の予防になります。飲む量や飲み物の性質は、先にあげたことを参考にしてください」

 ここで冬季スポーツでの水分補給についてまとめておこう。

  • ・30分経ったら最低150mLの水分補給
  • ・飲み水には0.1~0.2%の塩分と、4~8%の糖質
  • ・甘すぎる飲み物は禁物
  • ・温度は常温で
  • ・中高年の人は多めに飲む

「夏に多発する熱中症や脱水症は、温度、湿度、輻射(太陽光や反射光などから受ける熱)といった環境温度と、運動強度の影響を大きく受けます。冬季は環境温度は低いのですが、近年の衣料素材の進歩で保温性が向上したため、無視できなくなってきています。冬季スポーツでの脱水は、まだ研究の途上で不明な点もあります。しかし、体から水分は確実に出ていっているので『そんなに汗をかいた覚えはない』と思っても、休憩と水分補給は怠らないようにしましょう」

 汗をかくとミネラル分も失われる。粉末のスポーツドリンクを、濃すぎない程度にミネラルウォーターで溶いていくといい。常温にしたこれを、保温性のあるボトルで持って行けば、不安なくウインタースポーツを楽しむことができるだろう。

 また、屋外でのスポーツ時ではなくても空気が乾燥する冬場は、家の中でも定期的な水分補給を心がけたい。エアコンの効いた室内などではさらに乾燥の恐れがあるため、ウォーターサーバーなどでこまめに水分を口にするのが賢明だ。

   
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