とくに、隣国のケニア政府はかなり強硬だ。ウフル・ケニヤッタ大統領は「アフリカの国々のほとんどは新型肺炎の感染拡大を阻止することが困難だ。いったんアフリカ大陸に新型コロナウイルスが入ってしまえば、アフリカ全体にウイルスが蔓延する可能性が高い」と述べて、エチオピア航空の中国便の飛行を中止すべきだと主張している。

 しかし、エチオピア政府はケニアなどの主張に耳を傾ける素振りすら見せていない。エチオピア航空は国営であり、政府の指示に従わざるを得ない立場にある。ゲブレマリアムCEOは政府の立場を代弁して、「われわれが中国便の飛行をやめても、シンガポール、マレーシア、ヨーロッパを通じて、中国人はエチオピアに来ることになる。新型肺炎の危険性は一向に減ることはない」とも主張している。

 米ワシントンDCのジョンズ・ホプキンス大学の調査によると、エチオピア、アルジェリア、アンゴラ、ナイジェリア、ザンビアの5カ国はアフリカ大陸全体の中国人労働者の6割近くを受け入れており、そのなかでもエチオピアは最も多い。そのほとんどが港湾、鉄道、ダム、橋、ショッピングモールなどのインフラプロジェクトの建設に携わる労働者であり、これらのプロジェクトによってエチオピア政府は中国から数十億ドルで資金を調達しているという。

 このため、アフリカ諸国からは「エチオピア政府は中国政府との関係を重要視し、自国の経済的な利益のために、アフリカ大陸全体を危険に陥れようとしている」との声も出ている。

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