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ミネラルウォーター専門店の売れ筋レポート<前編>

ミネラルウォーター専門店の売れ筋レポート<前編>

 コンビニやスーパーではさまざまな水が売られ、家庭用ウォーターサーバーの需要も年々高まっている昨今。では、専門店ではどんな水がいま売れているのだろうか? アクアソムリエを養成するミネラルウォーターの専門スクール『AQUADEMIA(アクアデミア)』校長で、アクアソムリエの山中亜希さんに、ミネラルウォーター専門店『AQUA STORE(アクアストア)』の売れ筋をうかがった。

コスモウォーター

◆世界一のミネラルウォーター消費国はイタリア

世界一のミネラルウォーター消費国はイタリア

――お店にある商品は、どんな基準で選んでいるのですか?

「“何も足さない、引かない(天然のままの)水”を中心にラインナップしていて、世界の大自然の水を日本にいながらにして楽しめる、というのがコンセプトです。もともと『アクアストア』はイタリア発の店なので、世界一のミネラルウォーター消費国(一人当たり)であるイタリアの商品が多いのですが、イタリア以外のものも多く販売しています。ただ、どこの国の水であっても“水源地の環境がしっかり守られている水”であることを基準にしています」

――国別では、何か国くらいの商品が置かれているんでしょう。

「海外では、イタリアやフランス、ドイツ、ノルウェー、スペイン、イギリス、ルーマニア、ニュージーランド、カナダ、アメリカ、フィジーと日本の12か国です。70種類のうち、約40種類がヨーロッパのもので、中でもイタリアが16種類と一番多いですね。日本のものもそれなりに多いのですが…」

――ヨーロッパの水に関して、何か特長はありますか?

「ヨーロッパのものは、人工的に何かミネラルを加えたり、必要以上に取り除いたりせず、非加熱で、天然水そのものの味を残しているものが多いんです。

 ちなみに、イタリアのものは、硬度が10~1612、値段はビンかペットボトルかによっても違いますが、154~540円と、かなりレンジの広いラインナップで扱っています

――硬度もそんなに幅があるんですね。軟水に関しては、どのくらいの種類があるのですか?

◆軟水の半数は日本産

日本産の軟水

約30種類。その中の約半数が日本のものです。日本のものは、値段がリーズナブルで、日本人には飲みなれたものが多いのですが、非加熱で味がよいもの、もしくは、機能やデザイン的に優れているもの…、例えば、バナジウムが入っていたり、水の分子を細かくしていたり、ボトルデザインがちょっと変わっているもの、などを選んで扱っています。

 硬度は2.4~132くらいのもので、カルシウムやマグネシウム、ナトリウム、カリウムなどを微量に含んでいます。カルシウムは0~46mg/リットル、マグネシウムは0~15 mg/リットル、ナトリウム、カリウムは硬度には関係ないので0~1100 mg/リットル、0~51 mg/リットルまでがあります。値段は、130~540円(500mlあたり)です」

◆体調に合わせて水を飲み分けるのもオススメ

――硬水はどう選んだらいいのでしょう?

「硬水の中でも少し硬度が低い中硬水のものが約20種類あるのですが、こちらはイタリア、スペイン、イギリスが同じぐらいの割合を占めています。中硬水は、硬水の重い口当たりが苦手なかたでも手軽に試せるので、ミネラルを少しでも摂りたいというかたにオススメです。

 また、中硬水の炭酸水は、酸味が気にならないのでお食事ともよく合います。値段は151~468円(500mlあたり)。硬度は、186~310mg/リットルで、カルシウムは50~100 mg/リットル、マグネシウムは2~28mg/リットル、ナトリウムは0.6~1100mg/リットル、カリウムは0.6~70mg/リットル。ミネラル以外にもサルフェートや炭酸水素塩などを含むものもあります」

デトックス

――サルフェートというのは何ですか?

「ミネラルウォーターに含まれる硫酸塩という成分で、単体でもデトックス効果が期待できますが、マグネシウムと結合するとさらに効果があるといわれています」

――なるほど。

「硬水約20種類のうち、イタリア、フランス、ドイツが同じぐらいの割合です。硬度は375~1864 mg/リットルまでと飲みやすいタイプから、少しずっしり重量感があるタイプまであり、食事が不規則で、栄養をしっかり摂れていないかたや、疲れているかたなどにもオススメです。値段は160~1080円(500mlあたり)で、カルシウムは100~600 mg/リットル、マグネシウムは20~120 mg/リットル、ナトリウムは0.8~150 mg/リットル、カリウムは0.6~18 mg/リットルです。その他、サルフェートを1530 mg/リットル含むものや、炭酸水素塩を1770 mg/リットル含むものなど個性的な商品も多いのが特徴です。

 カルシウムとマグネシウムのバランスや、ナトリウムやカリウムの含まれる量はさまざまなので、多く摂りたいものや、あまり摂りたくないものがあれば、必ずラベル等でチェックしていただいてから、購入するのをオススメします」

◆話題の炭酸水と水素水

炭酸水

――体調に合わせて水を飲み分けるのもよさそうですね。では、炭酸水はどうですか?

「炭酸水は約30種類あります。イタリア、ドイツ、フランス、イギリス、ノルウェーなどのヨーロッパ産のものが多いですが、最近は、日本産のものも出てきています。

 天然炭酸(もともと炭酸が含まれているもの)は、ドイツ、フランスなどのものが多いのですが、日本にも2種類くらい天然炭酸のものがあります。

一般的に、軟水の炭酸水は酸味や刺激が強く、中硬水や硬水の炭酸水の場合は、そこまで炭酸の刺激は強くなく、酸味がミネラル感と調和し、うま味と感じられることが多いのが特徴です」

――最近人気の水素水はいかがでしょうか?

「水素水は現在、日本のものを1種類だけ取り扱っています。値段は150mlで238円(30本入り)もしくは249円(10本入り)です。この水素水は、カルシウム、マグネシウムは人工的に取り除かれているので、硬度はゼロですが、ナトリウムは含んでいます」

 * * *

 さすがにミネラルウォーター専門店だけあって、産地や種類、硬度など幅広く取り扱っている。好みや体調によって、いろんな水を楽しむのもいいかもしれない。

【プロフィール】

アクアソムリエ 山中亜希さん

アクアソムリエ 山中亜希さん:2004年、ミネラルウォーター専門店『AQUA STORE』の立ち上げと同時にイタリアにてアクアソムリエの資格を取得。2008年4月より、アクアソムリエを養成するミネラルウォーターの専門スクール『AQUADEMIA』を開校し、校長に就任するとともに、『AQUA STORE』のディレクターとしても活動。ミネラルウォーターの正しい知識・情報の普及のために、セミナーや講演、企業へのコンサルティング業務などを行っており、台湾・上海・香港・マカオなど海外からも、セミナーの講師として招聘されている。

ミネラルウォーター専門スクール「AQUADEMIA」

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