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「同伴的なので」と自分の意思を伝えた吉川議員
「18歳女子大生」インタビュー【第3回】吉川赳議員から大量の「LINEメッセージと電話」
 日本を騒がせた吉川赳・衆議院議員の18歳女子大生との「パパ活飲酒」問題。週刊ポスト取材班の直撃後に沈黙を貫いてきた女子大生・Xさんが、今回、あらためてインタビューに応じた。本誌独占の120分インタビュー、第1回でXさんは「吉川議員が18歳という年齢を知っていたこと」「愛人契約を持ちかけられたこと」、第2回では「ホテルの部屋で性的行為を要求されたこと」などを明かした。最終回となる本編では、吉川議員の主張に対して「事実と違います。放置できません」と語った。【全3回の第3回。第1回から読む】(聞き手:ジャーナリスト・赤石晋一郎) * * *──週刊文春では、Xさんが男性経験がなく「初めては優しい吉川さんがいいから」とホテルまで来た、と吉川氏が親しい議員に語ったとして報道されていました。そんなことはありましたか?「そんなワケないじゃないですか」──吉川氏はブログで、ホテルの出来事については書いてません。「そこはズルいというか。焼き肉屋でお酒を飲ませたことも問題かもしれませんが、ホテルで変なことをたくさんされたことが私は重要なポイントだと考えてます。なぜ、こんなにキモくて、キツい経験をしないといけないのか。 吉川さんは自分がホテルで何をしたのか、自分の口できちんと説明して欲しいです」──吉川氏のブログでは、Xさんが『週刊ポスト』とグルだといった主張もあります。「それも責任転嫁だなぁと思います」──こうしたトラブルのとき、男性側が「女性から誘われた」と主張することは多くあります。ブログでもクラブ従業員のXさんから誘ってきて騙されたというような主張をしています。「吉川さんは無名議員でしたし、そんなことをする理由がないです。同伴しようと誘ってきたのも吉川さんですし、ホテルに連れ込んだのも吉川さんです。私が迂闊だったことは反省しています」──週刊ポストでは、記者に直撃された吉川氏がXさんのアルバイト先のキャバクラに乗り込んできたとも報道していますが、事実でしょうか?「お店にきて『Xと連絡を取らせろ』と高圧的に言って大騒ぎをしたそうです。たまたま私はその日が休みでした。 LINEメッセージやLINE電話も大量に来ました。この時に友達に相談したら、『相手はヤバイ奴みたいだから記録は残しておいたほうがいい』とアドバイスされたのでLINEとかのやりとりは全てスクショしました」──その吉川氏の行動は、報道前に口裏を合わせようとしたように感じますね。「吉川さんには変なこともされたし、『他の女と別れる』みたいなことも言ってきて“ガチ恋”のようになっているのも恐かったのでLINEは全て無視しました。 店で飲むわけでもなく、乗り込んできて大騒ぎするという話もヤバいじゃないですか。お店にはその後も、吉川さんの事務所から何回も電話がかかってきたようです。店長に『どういうこと?』と聞かれたので、『お客さん(吉川氏)にセクハラを受けたので、記者さんの直撃取材に答えてしまいました』と言いました」──今でもそのキャバクラでのアルバイトは続けていますか。「メディアで大騒ぎになり、お店側はこれ以上のトラブルは避けたいという空気になっていきました。それで私もアルバイトを辞めざるをえない状況になってしまいました」──吉川氏のせいでバイトを辞めることに?「吉川さんのせいで店を辞めることになったのは事実ですね」──今も吉川氏とは連絡を取り合うことはありますか?「吉川さんが怖かったので、騒動になる前からは一切連絡を取っていません。今回、改めてLINEを確認しようとしたら、吉川さんのアカウントは消されたのか出てきませんでした」──証拠隠滅を図ったのでしょうか?「わかりません」ウソばかり並べるのはやめてほしい──これだけ不快な思いをさせられて、Xさんはなぜ今まで沈黙していたのですか?「自分がホテルに行ったことはアホだなと後悔していました。週刊ポストの取材に少し話をしてしまったけど、もう忘れたいと思っていました。あんな奴に傷つけられたと思うのも嫌だし、それからは深く考えないようにしていました。でもニュースで彼の顔を見る度に『無理……』と思い出してしまいます」──吉川氏の主張が許せない?「自分が迂闊だったことはわかっています。好奇心だけで行動してしまったことへの反省もあります。でも吉川さんが私を攻撃することや、事実と異なることを主張し続けることを、放置しておくのは違うなと思いました。 本当の真相を知ってもらうためにも、こうしてインタビューに応じたり、弁護士に相談することも必要かもしれないと思うようになりました」──最後に吉川氏に伝えたいことがあれば。「吉川さん言葉は、そのほとんどがウソです。いくら釈明してもすぐにウソとわかる内容のものばかりで、そんなの(世間には)通らないと思います。全ての責任を女性に転換するような言い方にも納得がいきません。私たちの税金を使って、ウソばかりを並べることは、そろそろやめてほしいなと思っています」(了。第1回から読む)【プロフィール】赤石晋一郎(あかいし・しんいちろう)/「FRIDAY」「週刊文春」記者を経て2019年よりフリーに。近著に『韓国人、韓国を叱る 日韓歴史問題の新証言者たち』(小学館新書)。『元文春記者チャンネル』をYouTubeにて配信中。※当記事は週刊ポストとジャーナリスト・赤石晋一郎氏とノンフィクションライター・甚野博則氏が運営するYouTube「元文春記者チャンネル」との合同取材となっております。「元文春記者チャンネル」の甚野氏 によるXさんへのインタビュー動画はYouTubeで配信中。

国際情報

脱北を企てる人々が多くなっていることが金政権の頭痛の種に
北朝鮮で脱北者家族への締め付け強化 辺境部に強制移住も
 北朝鮮の金正恩朝鮮労働党総書記は、国外に脱出し韓国に住んでいる脱北者は「裏切者」であり、脱北者から送金してもらっている北朝鮮在住の家族について「裏切者の操り人形」と批判した。そのうえで、家族をより厳しく罰するようにせよとの指令を出し、その30家族を人里離れた山間部の辺境地帯に移住させたことが明らかになった。 北朝鮮では新型コロナウイルスの感染拡大により、国境を閉鎖したことで、経済活動が停滞し、市民は困窮した生活を余儀なくされ、脱北を企てる者も多いことから、今回の「脱北家族」への措置は国民への見せしめとみられている。米政府系報道機関「ラヂオ・フリー・アジア(RFA)」が報じた。 金正恩総書記は6月初旬、5日間連続で、党の幹部を集めた特別講座を開催し自ら講演。そのなかで、「脱北者は絶対に許すことのできない祖国への裏切り者だ。必ず罰せなければならない」と糾弾したうえで、「その家族も同罪だ。裏切者から金をもらって生活している」などと激しく批判した。 北朝鮮ではこれまで3万3000人以上の市民が脱北して韓国に移住。また、中国にも数十万人の脱北者が暮らしている。これらの家族は脱北者からの送金で、それなりの生活をしており、一般市民との格差が拡大していることから、脱北を企てる人々が多くなっており、金政権の頭痛の種となっている。 このため、金氏は、脱北者家族の移送を命令。まず、第1弾として、北朝鮮北部の中国との国境沿いに位置する両江道の脱北家族30世帯の市民がトラックの荷台に乗せられて、いずこかに向かったという。 これらの人々のなかには孫2人が脱北した70代の夫婦や、息子と娘が逃げて取り残された親夫婦、両親が韓国に逃げて残された3人の子供たちも含まれている。彼らは最低限の調理器具を持つことしか許されなかったという。 今後、第2弾、第3弾の脱北家族の追放が行われるとみられる。 韓国統一省の統計によると、2002年以降、毎年少なくとも北朝鮮の脱北者1000人以上が韓国に入っており、2009年には2900人以上とピークに達した。しかし、その後の金正恩指導部発足後、脱北者は激減、2019年に1000人強まで減少し、2020年に韓国へ渡った脱北者はわずか229人、2021年は63人、2022年3月までは11人。2020年以降の急減の原因は新型コロナウイルスの感染拡大で国境警備が強化されたためとみられる。

芸能

筧美和子と崎山つばさ演じるギリギリ妄想シーンも!
筧美和子演じる“眼鏡男子と食事するとムラムラして食欲増進する”ヒロインに共感!?
 いい時代だなあとしみじみしています。『イケメン共よ メシを喰え』は、女性が思う存分イケメンを消費する物語です。 マンガが原作で、現在、真夜中ドラマも放送中。「イケメン好き」と叫ぶことは、昨今、多少憚られることはわかっている。それでも、あえて言います。深夜枠のエンタメらしく、くだらなくてちょっぴりフェチで、めちゃくちゃ面白いです。 どんなストーリーかというと、池田好美(ドラマで演じるのは筧美和子) は、ものすごく小食で食べることに興味がない。いつでも食事を完食できないから、プレッシャーと罪悪感がさらに彼女を食事嫌いにさせています。それなのに所属していた編集部でグルメ雑誌を担当することになってしまう。困り果てていた時、好美は発見するのです。イケメンが目の前で夢中になって食べているところを見ると、猛烈に食欲が湧くことを……。 個人的な意見ですが、筆者は、人がものを食べている姿を見るのが苦手です。なんだか動物的で、見ちゃいけないものっていうか。ドラマで好美も、後輩の細見(井上祐貴)がラーメンをむさぼっている姿を目の前にして「えっ、これ見ていいの? 見ていいやつよね?」って言ってます。わかる、すっごいわかります。 それもそのはず、食と性は脳みそでつながっているらしく、ものの食べ方から夜のお作法を想像できるとか、食欲と性欲は脳の同じ部分で感じているとか、ネットには色んな情報があります。デートで食事に行くのも食と性が密接に関係しているかららしいです。 好美はイケメンがハフハフズルズル食べているところを見ると、ズキューンと食欲と性欲が入り交じったものが沸き上がってきます。いやー、これをハッキリ書いちゃうってすごいです。 通常、少女マンガの世界では、イケメンは精神的に消費されます。過去に辛い出来事があって悩みを抱えているとか、逆に主人公の悩みを解決してくれるとか。内面と結びつけたがることが多いんです。ところがこの『イケメン共よ メシを食え』は違う。ガッツリ男性の外見をむさぼり食い、性的に消費します。 これ、20年前なら許されなかったでしょう。女性向けのエッチな媒体、ティーンズラブコミックも、今のように確立されていません。「女性の性は受動的なものであって、自らの意志で取りにいくものではない」という意識が強かったんです。食べものにがっついている男性に女性が食いつくなんて、受け入れられなかったのでは。 かといってこの作品は、10年後にはまた違った捉え方をされているかも。特に女性は美醜で他人に評価されることがままあります。能力が同じレベルでも容姿端麗な女性のほうが有利だったり、逆に「美人は得だ」と言われることは、ものすごい努力をしている美人にとっては不本意かもしれない。少女マンガでも、かわいいヒロインが「中身で私を評価して!」といろんな作品で訴えています。 だから、女性を外見のみで評価する視線には、今の時代とても厳しい。もしこの作品も男女が逆転して「美女を見て性欲にも似た食欲が湧く男性の話」だと、ちょっと時代遅れでバッシングされそうな感じもします。女性への行動の評価の幅も広がってきた今だからこそ、フェチのひとつとして大々的に作品化できるような気がします。 ドラマでは、毎回ゲストにイケメンが登場。そして、ハフハフとご飯を食べるシーンがどアップになるのです。しっとり汗をかいたり、首元を緩めたり腕まくりしたりと、セクシーゾーンを露出しながらの食事。ちょっとスローになったり演出も凝っていて、ムーディな食事シーンになっています。その上、イケメンとの妄想シーンもあるんです。いったいなんのご褒美ですか?   次回(8月13日放送)には、ミュージカル『刀剣乱舞』シリーズでも大人気を博した俳優・崎山つばさが登場します。先日、インタビューさせていただく機会があった崎山さんは、物静かで思慮深くて、すごく素敵な方でした。ゲストで演じるのは、喫茶店で見かけた眼鏡男子。イメージぴったりですね! しかも知的インテリ風なのに細マッチョというギャップ萌えなのだとか。 崎山さんが大口を開け、汗をかき溜まった食欲を放出するがごとく、大盛りのナポリタンをがっつく飲食シーンが見られるはず。クールで優雅なイメージの崎山さんが、食の欲望をほとばしらせる、そんな情熱的なシーンを……? おまけに制服を着た回想シーンまであるんです! ご本人からはこんなコメントが。「ドラマ『イケメン共よ メシを喰え』にゲスト出演させていただく崎山つばさです。僕は小説家オサムという役を演じました。内容は妄想の世界をはじめとにかくぶっ飛んでいて面白く、演じていてとても楽しかったですし、美味しいご飯も出てくるのでそこも見所です。 五感や様々な欲を刺激されながらドラマを楽しんでいただけたらと思います。眼鏡キャラということで、オサムは普段、どのように眼鏡をクイッと上げるのか、どの指でどのくらいの角度でなどを研究しました。そのしぐさひとつで印象が変わるので、是非、そこにも注目してドラマを楽しんでいただけたらと思います」(崎山つばさ) 眼鏡を上げる仕草まで研究するなんて、眼鏡フェチじゃなくても、どんなキラー角度になるのか気になるところ。1週間がんばった自分へのご褒美ドラマとして、欲望のまま楽しんでもいいでしょう!【プロフィール】和久井香菜子(わくい・かなこ)ライター、少女マンガ研究家。学士論文にて「少女漫画の女性像」と題して、女性の社会進出により少女マンガの主人公が時代によってどう変化していったかを研究。少女マンガのレビューや各種シナリオ執筆も。視覚障がい者による文字起こしサービスを行う、合同会社ブラインドライターズ代表。企画編集に『首都圏 バリアフリーなグルメガイド』、著書に『少女マンガで読み解く 乙女心のツボ』『わたしたちもみんな子どもだった 〜戦争が日常だった私たちの体験記〜』。

グラビア

ビジネス

2両のタンク車で水を撒きながら走っていたJR北海道の散水車
猛暑でレールが曲がる事態も JR北海道でかつて運行された「散水車」が必要になるかもしれない
 気象庁が公表している最高気温ランキング上位20は、今ではすべて40度以上だ。ランク入りしている24地点のうち20地点が2000年以降の記録で、年々、暑さの厳しさが増していることがうかがえる。気温の上昇は様々な建造物の耐熱設計の予測を上回っているらしく、2022年は橋が隆起したり道路の陥没が相次ぎ、鉄道のレールに「ゆがみ」が生じるなどしている。ライターの小川裕夫氏が、鉄道各社が行ってきたレールの暑さ対策についてレポートする。 * * * 今年は梅雨明けが早く、6月の時点で暑い夏が到来。東京は最高気温が35度を上回る猛暑日が連日にわたっている。そんな中、あまりの暑さに鉄道のレールが曲がるといった事態が全国各地で報告された。 7月10日、佐賀県の鳥栖駅と長崎県の長崎駅を結ぶJR長崎本線の肥前山口駅―肥前白石駅間で、列車の運転士がレールの歪みを発見。これは気温が上昇し、その影響でレールが変形したとされる。JR九州は、この事態によって特急列車などを運休させた。 8月2日には、千葉県の松戸市と流山市を結ぶ流鉄がレール温度の規定値である63度を超える64度を計測したと発表。レール温度が規定値を超えると、レールが曲がる恐れがあるとして、安全面から全線で運転を見合わせた。 レールは鉄でできているため、気温が上昇すると変形してしまう。その変形により列車が脱線する恐れがあり、それは事故を引き起こす。事故は人命に関わる。そうしたことから、鉄道会社にとって酷暑は大敵と言える。 近年はヒートアイランド現象や気候変動によって、特に都市部や内陸部は異常な暑さを記録している。40度近くの気温が観測されることは珍しくない。 レールの温度を上昇させないための対策のひとつとして、鉄道会社がレールに水を撒く散水車を導入することが一案として考えられる。「1999年の夏、記録的な猛暑により、札幌圏では列車ダイヤが大きく乱れました。JR北海道は気温上昇時の輸送障害を防止するため、広範囲にわたりレールにタンク車から散水し、レール温度上昇を抑止する目的で、散水タンク車を2000年に開発しました」と話すのはJR北海道広報部の担当者だ。 47都道府県で最北端に位置する北海道だから、年間の平均気温は低い。猛暑にならないとは言い切れないだろうが、本州や九州と比べれば、可能性は低いはず。それにも関わらず、JR北海道が散水車を導入したのは、どんな事情からだろうか?2007年に4回出動「北海道は、冬期の温度が低く年間を通じた温度変化幅は大きくなります。レールは年間の温度変化を考慮する必要があり、夏の高温時と冬の低温時の安全性を同時に確保しなければなりません。夏の高温時は、他社と比較して厳しい条件なのです。散水車の導入は、その対策といえます」(同) JR北海道が導入した散水車は2台あり、タンクの容量はそれぞれ35トンと32トン。散水能力は1両当たり1分間に2000リットルの散水が可能という。これら散水車は「前日17時の天気予報で、予想最高気温32度以上が想定された場合に出動していた」(同)という。 しかし、北海道は面積が広く、JR北海道管内には長大な路線がいくつもある。全区間に散水車を走らせるとしたら、散水車は2台で足りないはず。どうやって散水していたのだろうか?「散水車を運行していたのは、函館本線の岩見沢駅―札幌駅間と千歳線の白石駅―島松間です。導入初年となる2000年は2回の出動がありましたが、以降は2004年に3回、2005年に1回、2006年に3回、2007年に4回となり、出動実績がない年もありました」(同) 結局、散水車は14年間で通算19回しか出動実績がなかった。JR北海道は、「散水車の導入コストやランニングコストは回答できない」と回答を避けたが、出動回数から考えると、散水車はコストに見合わないことが浮かび上がってくる。こうして2013年の運行を最後に、JR北海道は散水車の運行をやめた。その後、散水車は廃車にされている。 また、散水車は運転士のほかに散水を担当する保線社員が同乗し、リモコンで散水の操作をしていた。散水作業に免許などの資格は不要だが、担当者は線路を熟知したベテランの保線社員でなければならない。そうした人事・労務面でも非効率な面があったことが推察できる。 だからと言って、レール温度が上昇する対策を怠ることはできない。それらを怠れば、安全運行にも支障が出てしまう。鉄道会社にとって、安全運行は絶対に妥協できない部分だ。レール温度60度で運転中止 JR北海道は散水車の導入と並行して、レール温度の上昇を抑える工夫としてマクラギの下に敷いてある砕石や砂利といったバラストの余盛管理やレールの張り出し管理を徹底した。バラストの余盛管理とは、マクラギの端部にあたるバラストを約10センチメートル高くして自重で沈むのに備え維持管理する方法のこと。レールの張り出し管理とは、レールとレールの隙間やロングレールを想定される温度域で適正管理することをいう。これらを徹底することにより、最高レール温度の上限が52度から57度へと変更されている。「そのほかにも、レール温度57度のときは時速45キロメートル以下の徐行とし、レール温度60度に達した時点で運転中止にするといった運転規制のルールをつくりました。また、レール温度が50度に達した時点で徒歩による特別巡回にくわえて列車巡回という監視体制を強化するようにしています」(同) こうした安全対策を講じることにより、JR北海道のレールは散水車なしでも暑さから守られることになった。 しかし、これで一件落着とはいかない。冒頭でも述べたように夏の気温は年を経るごとに上昇を続けている。あと10年も経たないうちに、レール温度60度を超える日が続発する可能性は捨て切れない。そんな環境が訪れれば、夏は列車がまともに運行できなくなる。今のところ、JR北海道は散水車を再導入する予定はないとしているが、それも今後の状況次第だろう。 そして、これは北海道だけの問題ではない。先述したように、千葉県や九州でもレールの温度が上昇したことで輸送障害が起きている。JR北海道以外の鉄道会社からレールを冷やすために散水車という話は聞こえてこないが、今後は夏の酷暑という新たな問題に鉄道業界全体が向き合わなければならなくなる。そのとき、散水車を導入するのか、それとも別の方法でレールを暑さから守るのか? 今のところ抜本的な解決策が見当たらないだけに、鉄道業界の対策に注目が集まる。

ライフ

シュガージャンキーになると様々な病気に繋がる
“シュガージャンキー”の怖さ 甘い物に依存してしまうメカニズムとは?
「疲れやイライラの解消には、甘い物がいちばん!」と、ストレス解消のために甘い物をストックしていたり……。この数年、コロナ禍で家にいる時間が増え、以前にも増して甘い物に手を出すようになったという声が多い。でも、甘い物の食べすぎは、体重増加はもちろん、さまざまな病気を引き起こすきっかけになるのです。あなたも、いつの間にか、甘い物に取り憑かれた“シュガージャンキー”になっていませんか? 甘い物に依存してしまうことの危険性について紹介する。【前後編の前編】身近に忍び寄る砂糖地獄への道「砂糖は不足しても摂りすぎてもよくない」と、糖尿病専門医の市原由美江さんは言う。「砂糖に含まれるブドウ糖は、不足すると低血糖を起こし、ふらつきやめまいの原因にもなります。また、ブドウ糖は脳にとっても大切な栄養源なので、砂糖は必要な栄養分です。しかし、問題は摂りすぎること。砂糖をたっぷり使った甘い物を毎日のように大量に摂取し、次第に砂糖なしでは生きられなくなってしまった依存状態を“シュガージャンキー”と呼んでいます」(市原さん・以下同) ジャンキーとは「麻薬依存症」のことだが、これに例えて、砂糖依存の人はシュガージャンキーと呼ばれている。それだけ危険だということだ。 なぜ人は、そこまで甘い物に依存してしまうのか。そのメカニズムについて、市原さんは次のように説明する。「砂糖は、ブドウ糖と果物に含まれる果糖が結合してできたもの。摂取すると小腸で分解されてブドウ糖になり、肝臓を経由して運ばれ、体のエネルギーになります。 人間にとって必要な栄養ではあるものの、大量に摂りすぎると血糖値が急激に上昇してしまう。すると、それを下げようと体内でインスリンが大量に分泌されるため、急激に血糖値が下がりすぎることがある。こうなると低血糖の状態になってしまいます」 急激に低血糖になると、脳は「体内が飢餓状態にある」と判断。異様な空腹感を引き起こし、少し前に食べたばかりなのに、また甘い物を食べたいと脳が要求するようになる。「低血糖の状態になると、異様な空腹を感じる以外に、イライラしたり、怒りっぽくなる人もいます。そして倦怠感が起き、それを解消しようとして、また甘い物を食べるようになる。この繰り返しでシュガージャンキーになってしまうのです」 精神科医の飯塚浩さんは、甘い物を食べて一瞬、元気になったように感じるのは、「“シュガーハイ”、つまり砂糖を摂ってハイ(興奮)状態になっているから」と、説明する。「以前から砂糖は麻薬に似た依存性があると指摘されています。それは、砂糖を摂るとドーパミンやノルアドレナリン、セロトニンといった脳の中の快感につながる神経伝達物質の分泌が促進されるからです。 この回路は、楽しい、幸せ、気持ちいいなどのポジティブな感情をつかさどっているため、甘い物を食べて一気に刺激されると興奮状態になり、いわゆる『ハイ』な気持ちになるのです。これは、覚せい剤のような麻薬でもたらされる効果と同じです」(飯塚さん・以下同) 甘い物を食べた際も、一時的には元気が出るものの、2~3時間も経つと低血糖に陥り、倦怠感を覚えるようになる。「“砂糖によってハイな気分になった状態”を、“甘い物を食べて元気になった”と勘違いし、甘い物を頻繁に食べていると、脳内では興奮状態が続いてしまい、疲労感が強くなります。『夜、寝ても疲れが取れない』『そもそも休みの日なのに、うまく休めない』といった状態は、砂糖依存による弊害といってもいいでしょう」 さらに、「性質的にも、アルコールと砂糖は近い部分がある」と、飯塚さんは続ける。「ラム酒は砂糖の原料となるサトウキビから作られますが、糖質にアルコール発酵させる細菌を加えれば、いとも簡単にお酒が作れます。そのような面からも、甘味は塩気や酸味に比べて依存度が高いと考えられます」 そして何よりの問題は、砂糖が身近にあることだ。「砂糖がアルコールやそのほかのドラッグより、依存しやすいのは、常に身近にあるからです。アルコールは20才以上でないと飲めませんし、買えませんが、砂糖がたっぷり入ったお菓子はコンビニやスーパーなどで誰でも購入できます。長年の飲酒によってアルコール依存症が引き起こされるように、子供の頃から砂糖の入ったお菓子ばかり食べていると、若いうちからシュガージャンキーになる可能性もあります」 オスカー女優のハル・ベリー(55才)は、10代の頃にシュガージャンキーとなり、22才で糖尿病と診断されたと、過去に告白している。シュガージャンキーになりやすい人は? 砂糖は誰でも気軽に口にできるため、甘いお菓子を好きな人は、誰でもシュガージャンキーになる可能性が高い。「その中でもストレスを多く抱えている人は要注意。それに、小さなことにくよくよしたり、気にしすぎて常に不安を抱えている人が覚せい剤地獄にハマりやすいように、甘い物でストレスを発散させようとする人は、やはり砂糖に依存しやすいといえます」 さらに、睡眠不足は砂糖依存を招く原因になるという。「睡眠不足は太りやすいといわれますが、これは医学的に立証されたこと。夜遅くまで起きていてお腹が空いたり、甘い物が食べたくなるのは、睡眠時間が少なくなることで食欲抑制のホルモンが減少するから。このホルモンの代わりに『グレリン』という食欲増進ホルモンが分泌され、深夜にお腹が空いて食べてしまう。 また、夜寝る前に甘い物を食べると血糖値の乱高下が起きて、自律神経が乱れてしまい、睡眠の質も悪くなる。そして眠れなくなり、また何かを食べる。この悪循環を繰り返すことになってしまうのです」 夜中に甘い物が食べたくなった場合は、睡眠から改善を。市販のスポーツドリンクにも砂糖がいっぱい WHO(世界保健機関)が望ましいとしている砂糖の摂取量は1日25g。これは、角砂糖6個強程度だ。「私たちが何気なく口にしている食品にも砂糖はふんだんに使われています。菓子パンを1つ食べるだけで、1日の摂取量を軽くオーバーしてしまうんです」(市原さん) 意外な落とし穴は“健康にいい”と思われるものにも砂糖がたくさん使われているという事実だ。「特に今年のように暑い夏は、脱水を防ぐためにスポーツドリンクや経口補水液を飲まれるかたが多いと思いますが、500mlのスポーツドリンクには、角砂糖7個分の糖質が含まれています。脱水を防ぐには、水かお茶で充分。必要以上にスポーツドリンクを飲むのは控えた方がいいでしょう」(飯塚さん・以下同)“健康にいいもの”にも砂糖が使われている 炭酸飲料などの甘いジュースやケーキ、和菓子などに、砂糖がたっぷり含まれているのは想像に難くないが、健康にいいと思って食べているものにも、砂糖はふんだんに含まれる。 その代表格がヨーグルトだ。2018年に行われたイギリスのリーズ大学主導の調査によると、イギリスのスーパーマーケットで売られているヨーグルト、約900点のほとんどに砂糖が入っており、中には100gあたりの糖分が甘い炭酸飲料よりも多いものもあったという。 また意外なのが、手軽に飲める乳酸菌飲料だ。主に、スーパーなどで売られている65ml入りの乳酸菌飲料にはなんと角砂糖2.9個分の糖質が含まれている。「腸内環境を整える、ストレス緩和、睡眠の質を高めるといった機能性から夜に乳酸菌飲料を飲む人が増えていますが、その影響から、余計に疲れやすくなった、悪夢を見るようになったと訴える患者さんが私のところにもたくさん来ています。 最初は寝つきがよくなったように感じても、それは低血糖によって興奮が一時的におさまっただけ。すぐにインスリンが大量に分泌され、睡眠中に低血糖による交感神経の興奮を起こしてしまい、それで悪夢を見たり、余計に疲労を覚えるようになるのです」 健康のためによかれと思っていることが逆に仇となっていることを知っておこう。砂糖よりももっと怖い 人口甘味料のワナ「砂糖がダメなら、糖質オフもしくはシュガーレスを選べばいい」と思いがちだが……。「人工甘味料(アスパルテーム、スクラロース、アセスルファムKなど)は、興奮毒性といって神経伝達物質の濃度を過剰に高める働きがあるんです。 少量ならばよいのですが、毎日大量に摂り続けると興奮状態が続くことになり、10年、20年先には神経細胞が死んでしまい、認知症などの神経変性疾患につながることになりかねません。まだ砂糖の方がマシともいえます」 そのほか、白砂糖よりも黒砂糖やきび砂糖の方が、血糖値を上げにくいからいいといわれるが……。「実際は白砂糖と同じです。白砂糖も黒砂糖もきび砂糖も作り方は同じで、作業工程で白砂糖はろ過されて白くなっていくだけ。黒砂糖やきび砂糖はミネラル分が白砂糖に比べて多く含まれているものの、血糖値を上げるという点では白砂糖と同じ。黒砂糖やきび砂糖だからたくさん摂っても大丈夫という話にはなりません」(市原さん・以下同) 糖分では、果物も摂りすぎは禁物だ。「果物は果糖以外にブドウ糖も入っているので、食べると血糖値が跳ね上がります。ビタミン類が含まれているのでケーキよりはマシですが、もちろん食べすぎるとシュガージャンキーの要因になるので気をつけましょう」砂糖の摂りすぎは死に直結する場合も 砂糖を摂りすぎた場合の弊害の最初に挙げられるのは、生活習慣病だ。「血糖値の上昇により膵臓が疲弊してインスリンを分泌する能力が低下したり、過剰な糖質の摂取で中性脂肪が増えると、インスリン自体の効きが悪くなったり、高血糖状態が続くため、糖尿病を引き起こすことになるのです」 糖尿病はさまざまな病気の引き金になるため、避ける必要がある。 さらに、もっとも恐ろしいのが、体内の糖化だと飯塚さんは警告する。「長年、摂りすぎた砂糖のツケとなるのが体の糖化。糖化とは、体内のたんぱく質に糖がくっついてしまう現象で、糖化が限界まで進んだ物質を『最終糖化産物(AGEs)』といいます。糖質が多い食事により体内で作られるだけでなく、食べ物からも体内に入ります。糖質以外にも揚げ物などの料理にも含まれます」(飯塚さん・以下同) 糖化は体を老化させ、しわ、シミ、たるみなどの原因にもなるが、それ以外にも悪影響があるという。「糖化やAGEsは血管にもダメージを与えるため、動脈硬化によるさまざまな病気が発生します。脳梗塞や心筋梗塞、認知症などの重大な病気を引き起こすのも、このAGEsが関係します。甘い物を食べる人が骨折しやすいのも、コラーゲンの糖化により、骨がもろくなってしまうからです」 甘い物を摂りすぎると、体にさまざまな弊害をもたらすことはわかったが、病院で受診するだけでは、シュガージャンキーと判明しにくいのが現状だ。「それは、シュガージャンキー、砂糖依存、砂糖中毒といった言葉は、医学用語ではないからです。つまり、受診しても“あなたは砂糖依存症ですね”と診断されることはありません。だから自覚しにくいわけです。とはいえ、砂糖を摂りすぎると体に悪影響があるので、1日も早く生活を見直しましょう」(市原さん)(後編に続く)【プロフィール】市原由美江さん/内科・糖尿病専門医。糖尿病をはじめとした生活習慣病にまつわる情報や、シュガージャンキーの怖さなどをメディアなどで伝えている。飯塚浩さん/精神科医、メディカルストレスケア飯塚クリニック院長。うつ症状はじめ、依存症などの治療に携わる。著書に『小さな町の精神科の名医が教える メンタルを強くする食習慣』(アチーブメント出版)がある。取材・文/廉屋友美乃 イラスト/川崎タカオ※女性セブン2022年8月18・25日号

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投資の神様・バフェット氏も勧めるインデックス投信、アクティブ投信と何が違う?
投資の神様・バフェット氏も勧めるインデックス投信、アクティブ投信と何が違う?
 運用コストが低い投資信託を長期保有する──これは初心者にも始めやすい投資方法だ。では、どのような投資信託を選べばよいのか。『世界一楽しい!会社四季報の読み方』などの著書がある個人投資家で株式投資講師・藤川里絵さんが解説するシリーズ「さあ、投資を始めよう!」。第7回は、「インデックス投信とアクティブ投信の違い」について。【図で理解】投資初心者でも始めやすい「投資信託」ってどんなもの? * * * 前回記事では、長期で資産形成を目指すために「買ってはいけない投資信託」について、3つのポイントを解説しました。その中でも、コストが高い投資信託については、いちばん避けなければならないと強めにアドバイスしております。なぜなら、投資信託の値動きを予想することは難しいですが、コストは確実に計算できるからです。とくに、運用成績に大きな影響を及ぼす信託報酬は、高ければ高いほど、パフォーマンスにマイナスの作用を及ぼしますので、できるだけ安いものを選ぶのが鉄則です。それではどのような投資信託が、信託報酬が安いのでしょうか? 投資信託は、運用方針の違いによって、インデックス投信とアクティブ投信のふたつに分けられます。一般的に、インデックス投信のほうが低コストなので、長期投資するならインデックス投信がおすすめです。では、なぜインデックス投信のほうがアクティブ投信より低コストなのか。両者の違いを見てみましょう。インデックス投信の特徴 インデックス投信は、日経平均株価やTOPIXといった指数に連動するように設計されています。たとえば日経平均株価に連動するインデックス投信なら、日経平均株価が上昇すれば、同様にその投資信託も上昇します。わかりやすいですよね? 組み入れられている銘柄は、その指数を構成している銘柄と同じなので、ファンドマネージャーが銘柄の調査や分析をするなどといった手間がかからず、その分、手数料がお安くなるというわけです。 インデックス投信が連動する株式指数は、数多くありますが、代表的なものには下記があります。・日経平均株価 (日本を代表する225銘柄)・TOPIX(旧・東証1部上場の全銘柄)・S&P500指数(米国の代表的な企業500社)・NYダウ(米国各業種の代表的な30銘柄)・ナスダック指数(ナスダック市場に上場しているすべての銘柄) たとえばS&P500指数に連動するインデックス投信を買えば、アメリカ株500社にまるっと分散投資できます。アクティブ投信の特徴 アクティブ投信は、ファンドマネージャーと呼ばれる運用のプロが、調査や分析を通じて優良な銘柄を厳選し、組み入れ銘柄を選別します。インデックス投信は、市場の平均と連動する運用であるのに対し、アクティブ投信は、平均以上をアグレッシブに狙っていくので、ある種ロマンがあると言えます。 アクティブ投信ごとに、ファンドマネージャーの哲学が色濃く反映され、なかにはカリスマファンドマネージャーによって長く好成績をあげているものもあります。どんな企業に投資するか、どんな戦略で指数に勝つのか、という「運用哲学」に共感でき、なおかつ運用成績がよいアクティブ投信を見つけられれば、アクティブ投信に投資をするのはとても楽しいものです。 ただ多くのアクティブ投信は、単年度では好成績でも、長期ではインデックス投信に負けており、なかなかよいアクティブ投信を探し当てるのは難しいもの。「投資の神様」とも呼ばれる有名投資家のウォーレン・バフェットさんですら、「個人投資家はインデックス投信に投資をすべき」と言っていますので、素直に従うべきでしょう。余裕があればどちらも買う「コアサテライト戦略」 なにか一本だけ投資信託を買うとしたら、無難にインデックス投信を買うのが正解ですが、投資に慣れてきた人や、予算に余裕がある人ならば、サブにアクティブ投信を併せ持つのもおもしろい戦略となります。これをコアサテライト戦略ともいいますが、資産運用のコアとして安定運用のインデックス投信を選び、サテライトとしてリスクを取って高いリターンを目指すアクティブ投信を配置する。これによって、過度なリスクは避けつつ、平均以上のリターンの上積みを目指すことができます。 少しこれは上級者向けになりますので、まずは最初の一本となるインデックス投信を選ぶことから始めましょう。具体的な選び方は次回のお楽しみに!【今回のまとめ】・低コストで幅広く分散投資できるインデックス投信は、長期投資に最適!(第8回につづく。第1回から読む)【プロフィール】藤川里絵(ふじかわりえ)/個人投資家・株式投資講師・CFPファイナンシャルプランナー。2010年より株式投資をはじめ、主に四季報を使った投資方法で、5年で自己資金を10倍に増やす。普通の人が趣味として楽しめる株式投資を広めるため活動し、DMMオンラインサロン「藤川里絵の楽しい投資生活」(https://lounge.dmm.com/detail/3843/)を主宰。本稿の関連動画がYouTube(https://youtu.be/F3pX77sVTJk)にて公開中。