ウォーターサーバーを徹底比較!

ウォーターサーバーの水はどれくらいで飲み切るのが正解? 水の賞味期限問題に迫る

ウォーターサーバーの水はどれくらいで飲み切るのが正解? 水の賞味期限問題に迫る

 お茶やジュースといった市販の飲料は、成分が腐ったり酸化したりといったことが起こるため賞味期限が設定されている。一方、何も入っていない水=ミネラルウォーターの場合は腐りようがないように思えるが、同じように賞味期限があり、しかも商品ごとに異なるのをご存じだろうか? そこで今回は、ウォーターサーバーに使われる水が、どれくらい保存できるものなのかを調べてみた。

コスモウォーター

◆メーカーによって異なる水の賞味期限

 飲料水は様々な処理を施され、私たちのもとに届けられる。水道水の場合は、原水がダムや川の水であることが多いため、ゴミや汚れを沈殿させたりろ過したりして取り除き、有害な細菌を塩素で退治する。

 ウォーターサーバーや市販のペットボトルの天然水の場合は、原水が地下深くを流れているため、水道水ほどの処理は行われないことがほとんどだ。ろ過と殺菌によって製品化される。また、殺菌には加熱によるものと、熱を加えない非加熱の処理がある。加熱処理は文字通り、水を高温で熱することで菌を殺す。非加熱は、紫外線やセラミック製のフィルターなど、殺菌作用のある機器を用いる。

 ろ過の場合は、「RO膜」という超微細なフィルターを使って作られる「RO水」というのもある。水を通す穴が100万分の1ミリレベルなので、細菌やウイルスもシャットアウトされてしまう。ちなみにRO水の中には水道水を原水とするものもあるが、塩素のような化学物質もこし取られる。

 そうして生成された水は、おいしさと安全性が両立されているが、いずれも「ここまでに使い切ってほしい」という期限が設定されている。ウォーターサーバーの場合は、交換用の水ボトルに貼られたラベルなどに期限が明記されており、いつまで飲んでいいのかはメーカーによって違う。

 では、いくつか見てみよう。

 調べてみると、未開封の状態で6か月を設定しているメーカーが多いようだ。「プレミアムウォーター」、「コスモウォーター」、「フレシャス」、「キララ」、「アクアクララ」などがそれだ。一方、3か月という短期間なのが「アクアセレクト」で、長いものだと「アルピナウォーター」、「富士桜命水」、「日田天領水」などは、製造後1年となっている。賞味期限はメーカー各社が科学的に判断したもので、水自体のクオリティーとは関係ない。

食品と同じようにウォーターサーバーの水にも賞味期限がある

食品と同じようにウォーターサーバーの水にも賞味期限がある

 では、開封してからはどのくらいで飲み切ってしまうのがいいのだろう。実はウォーターサーバーの水は、密閉状態から解放されるとあまり長い期間は保存できない。その理由は、防腐のための薬剤などが入っていないからだ。ウォーターサーバーの水が冷凍冷蔵庫の自動製氷には向いていないとメーカー各社が注意を呼び掛けているのは、給水容器の中で雑菌が繁殖する恐れがあるからだ。

 一方、水道水には塩素が含まれているため傷みにくい。過去に静岡県内で行われた実験では、冷蔵庫に入れて3か月経過した水道水からも塩素が検出されたという報告がある。

 交換用水ボトルを開封してから飲み切るまでの期間は、「うるのん」「キララ」「アクアクララ」、「富士桜命水」など多くのメーカーでは2週間を目安としている。最近のウォーターサーバーは、内部のパイプを自動的にクリーンにする機能が搭載されているモデルもあるが、いずれにせよ早めに飲んでしまうに越したことはない。もっとも人間は1日1~1.5リットル程度の水を飲む必要があるので、1人暮らしで12リットルボトルを使っていたとしても、10日~2週間で消費できるだろう。ちなみに「アルピナウォーター」の場合は、開封後1か月を消費期限と設定している。

 また未開封であったとしても、ウォーターサーバーの水ボトルの素材であるPETやポリエチレンといった樹脂は、気体や液体の透過性は非常に低いがゼロではない。そのため時間が経つと、内容物が外界の影響を受けるリスクが高くなる。さらに、容器自体の劣化も起こってくる可能性もあるため、賞味期限を決めておく必要があるのだ。

◆超長期保存できる水も

 市販のペットボトル入りの水の中には、長期保存を可能とした製品がある。1年どころか5年以上の賞味期限を設けたものや、さらに長いものでは7年、12年という保存が可能な水も存在する。保存期間が長期化できる理由は、通常よりもボトルを厚くしたり、封入するときに窒素ガスの入れ方を調整するなどの製造法の違いによる。こうした長期保存水は、災害用として購入されることも多い。ウォーターサーバーメーカーでは、「日田天領水」から5年保存可能のペットボトルウォーターが発売されている。

5年以上の長期保存が可能なペットボトルウォーターもある

5年以上の長期保存が可能なペットボトルウォーターもある

 ウォーターサーバーで賞味期限を把握したうえでさらに注意したいのは、サーバーからコップやマイボトルに出し、一度口をつけてしまったときだ。この場合は、人間の口の中にいる菌が混入したり付着したりしている可能性が高い。これが繁殖すると、水はすぐに傷んでしまう。飲み始めた水はそのときに消費してしまうか、時間が経ったら捨ててしまうほうが賢明だ。特に夏季は要注意!

 ウォーターサーバーを使う際に、こうした水の保存性についても知っておくと、より安全で快適な水ライフを楽しむことができるのではないだろうか。

   
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