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2017.08.10 17:00  マネーポストWEB

IPO銘柄の上場日デイトレ戦略、狙いは「売り圧力」が弱い銘柄

「売り圧力」が弱い銘柄をどうやって探すか


 2017年上半期(1~6月)のIPO(新規上場)市場を振り返ると、IPO件数は39件。そのうち、上場初値が公開価格を上回ったのは35件と、高いパフォーマンスを見せている。そうした中で、今後はどういったIPO投資戦略が考えられるのか。投資情報サイト「IPOジャパン」編集長・西堀敬氏が解説する。

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 2017年上半期のIPO銘柄は勝率(上場後についた初値が公開価格を上回れば「勝ち」、下回れば「負け」、同値なら「分け」とする)が90%、平均初値騰落率がプラス115%という高パフォーマンスだったことからいって、今後のIPO投資戦略としては、できる限りブックビルディングに参加してIPO株を公開価格で入手し、上場後についた初値ですべて売り抜ける戦略がやはり引き続き鉄則といえそうだ。

 特にマザーズへのIPO銘柄は勝率100%、平均初値騰落率プラス156%と、公開価格で手に入れていれば必ず利益が出たはずで、今後もこうした傾向は高いといえるだろう。

 とはいえ、多くのIPO株を公開価格で入手するには、多数の証券会社に口座を開設する必要があるうえに、抽選に当たるかどうかは運次第であることは否定できない。それなら、誰でもチャンスがあり、しかも高い確率でキャピタルゲインが得られる戦略を検討してみてもいいだろう。

 公募で手に入れることができなかったとしても、利益を得られる可能性が高い戦略が実はある。IPO株を上場日の初値で買って、その日の高値で売るデイトレード戦略である。

 上場全銘柄の値動きを見ると、株価が前日比で10%変動するケースはほとんどない。ところが、2017年上半期にIPOした39銘柄について、上場日における初値と同日につけた高値を見ると、すべての銘柄において初値がついた後も値上がりした。その初値と高値の騰落率は、レノバ(マザーズ・9519)のプラス26.7%を筆頭に14銘柄が10%を超えており、39銘柄の平均騰落率も8.7%となっている。一方で、39銘柄のうち終値が初値を維持できなかった銘柄は20を数え、初値と終値の平均騰落率はプラス0.9%だった。

 しかも、IPO株の上場当日の初値に対する高値の騰落率が高パフォーマンスとなっているのは2017年上半期だけではなく、アベノミクス相場が本格化した以降、継続している傾向だ。

 したがって、今後もIPO株は上場日の初値で買って、その日の高値で売り抜ければ、キャピタルゲインが得られる可能性が非常に高いと考えられる。さらに具体的にいえば、IPO株を初値で買って、あまり欲張らずに初値より8%程度値上がりしたら売る指値注文をしておく戦略を取れば、非常に高い確率で利益を出せるということだ。

 新興市場へのIPOで市場からの調達額が5億円未満、ベンチャーキャピタルの保有がなく、主要株主にロックアップ(売却制限)がかかる、といったポイントから銘柄を選べば、こうした銘柄は上場日の売り圧力が強くないので、この投資戦略の成功率はさらに増すはずだ。

■西堀敬:投資情報サイト「東京IPO」編集長などを経て、現在は「IPOジャパン」編集長(https://ipojp.com/)。IR説明会、セミナーなども多数行なう。著書に『最新版 IPO投資の基本と儲け方ズバリ!』など。

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