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2017.12.01 17:00  マネーポストWEB

最低限の貯蓄額は?他 20代独身「1年間の家計収支の振り返り方」

通帳残高と合わせて収支の確認を

「今年、貯蓄はいくら増えたか(減ったか)」「昨年に比べて支出はいくら増えたか」そんな問いに即答できる人は多くはないだろう。年末を迎え、1年間の「お金の出入り」を振り返るとき、どんな観点に注意すべきなのか。ファイナンシャル・プランナーの清水斐氏が解説する。

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 年末調整をはじめ、今年1年の収支を振り返るのにふさわしい時期になりました。とはいえ、他人と貯金を比べるわけにもいかず、どのような視点で「お金」と向き合うべきかわからないという人も多いと思います。

 年代や家族構成によって、その視点は異なります。今回は20代独身のケースで、どんな点を重視すべきかを紹介しましょう。

◆源泉徴収票の見方、税金について知っておく

 会社から源泉徴収票を受け取って、しっかり見たことはありますか。額面の年収のみ確認しているけれど他の項目はさっぱり、という方も多いのではないでしょうか。税額などを見ると目をそらしたくなるという声もよく耳にします。

 天引きされているとはいえ、自分が頑張って稼いだお金は何のために引かれているのか、しっかり知っておきましょう。社会保険料は金額が高いですが、貯蓄的要素(年金保険料)、保障的要素(健康保険料)など、自分のための資産として返ってくる面もあります。特に、生命保険に加入すべきかどうかは、こうした公的な保険がカバーする範囲を知った上で、不足がある部分で十分です。20代で独身の方は「社会人になったから」というだけの理由で保険に加入するケースがありますが、過剰な保険は必要ありません。

 また、源泉徴収票から計算すれば、自分の手取り収入がわかります。それに加えて、通帳の残高を見て、去年の同じ時期とどのくらい変化しているかで「年間支出」がわかります。収支がどうなっているか、どれだけ貯蓄が増減したかを見て、「身の丈以上」の支出をしていないかチェックしてみましょう。

◆無理して「毎月貯蓄」しなくてもいい

 20代、特に就職してからの数年間は生活コストと収入のバランスも取れず、あまり貯蓄はできないのではないでしょうか。バランスが取れるようになった頃には、仕事にも慣れ今度は遊んだりすることが増えてやっぱり貯蓄ができない、というケースも多いと思います。

 でも、それで良いと思います。これからの仕事環境は転職をすることも副業をすることも当たり前になる時代です。そんな時に趣味や遊び、その中で生まれた人脈が思わぬところで助けになることは少なくありません。

 人と会うこと・コミュニケーションをとることは、これからの人生への投資とも言えます。20代は自分に興味のある分野でどんどん投資するのがいいと思います。

 何も興味がない、というのであれば何か興味があるものができたときのために貯蓄をしていてください。また、どんな職種であれ、資産運用の勉強はおすすめです。

◆目指す貯蓄はまず「生活費3か月分」

 とはいえ、「貯蓄ゼロ」というのも考えものです。アクシデントに遭遇した時に対応できる最低限の蓄えは持っておいたほうがよいでしょう。目安としては生活費の3か月分です。自分で対応しなければいけない一番大きなアクシデントは仕事を辞めることでしょう。その際にも、失業手当が給付されるまでの約3か月分の蓄えがあれば、生活に困窮することを防ぐことができます。それもカバーできないような大きな病気になってしまうこともあるかもしれませんが、特に若い方は、実家などに頼れるケースも多いのではないでしょうか。

「年間の収支を計算した際にマイナスである」「3か月分の生活費の貯蓄ができていない」という場合は、少し貯蓄を頑張る期間・タイミングを作って、あとは自分の楽しみに使っていってもいいと思います。

 この年代でよく相談されるのが結婚資金についてです。結婚などを見越した貯蓄も確かに必要かもしれません。しかし、結婚自体はお金がなくてもできます。結婚したい相手が見つかったら、お金がないからこそ一緒に生活して2人で貯蓄していけばよいのではないでしょうか。生活コストは一人暮らしの2倍にはならず、2人分の収入があれば年間100万円以上貯蓄することも可能なケースは多くあります。一緒に暮らして結婚式の計画・準備をしながら貯蓄しても間に合わせることができるはずです。

 20代独身の間は自分の世界を広げるために是非お金を使っていってほしいと、私は思います。

◆しみず・あや/CFPR、1級FP技能士、住宅ローンアドバイザー、証券外務員I種。30歳でファイナンシャル・プランナーとして独立、長野・東京で活動中。主に30~40代の「普通のくらし」を求めている方への「自分がお客様の立場だったらどういう判断をするか」を軸にお金の持ち方・つかい方のアドバイスに力を入れている。ライフプラン作りから資産運用まで老後にわたる継続的なサポートすることを事業理念として活動している。HPはhttp://www.fp-saku.com/。

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