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2018.05.10 20:00  マネーポストWEB

ドル円の売買比率に見る今後の「上昇材料」を億トレーダーが分析

ドル円相場の今後の「上昇材料」とは


 米ドル円相場は3月から4月にかけて円安方向へ約5円幅上昇したが、今後はどのような展開が想定されるのか。FX(外国為替証拠金取引)のカリスマ主婦トレーダーとして知られる池辺雪子さんが、ドル円相場を見通す上で意識している材料を紹介する。

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 4月を振り返ると「日米首脳会談」や「南北首脳会談」などの首脳会談が行われましたが、「日米首脳会談」は無難に通過した印象ですし、「南北首脳会談」に関しては大きな進展が見られたように見受けられます。『完全な非核化を通じ、核のない朝鮮半島を実現する』との共同宣言への署名もなされました。

 メディアを見ていると南北首脳会談に関して「表向きだけ」というような声もありますが、仮に表向きだけだったとしてもマーケットには安心感が広がったように感じられます。

 そして世界情勢に対する懸念が和らいだこともあり、4月に入り米ドル円(以下ドル円)も回復してきました。原稿執筆時点では1ドル=109円台後半にあります。

 今年の1月以降、ドル円相場は円高が進み過ぎている印象があったので、これくらいの戻りがあるのは当然のことですし、中長期的に見てさらに上昇してもおかしくない、と考えています。

 では、今後の「上昇材料」としてどういったものが考えられるでしょうか? 今回は、ドル円相場の売買比率(くりっく365)にまつわる上昇材料を紹介しましょう。

◆ドル円の売買比率に見る上昇の材料

 直近のドル円の売買比率(くりっく365)を確認すると、「買い玉の数が減り、売り玉の数が買い玉ほど変化は無く若干増えている」ということが分かります。このデータからどういったことが考えられるでしょう?

 まずは、「買い玉の減少」についてお話させてもらいます。

 今年に入ってドル円相場は1ドル=104.63円まで下落しましたが、その下落過程で1ドル=107円台で買いポジションを持たれた方が結構多かったようです。

 昨年の安値が1ドル=107円台でしたから「そのあたりで上昇に転じる」と見越して買われた方が多かった、と考えることができます。ドル円相場は1ドル=107円台を割って1ドル=104円台まで下落したので、下落している間、ずっと含み損を抱えて耐えていた方も多くいたようです。

 しかし、4月に入りドル円相場は1ドル=109円台まで上昇してきたので「含み損がようやく含み益になった」ということで決済し、その結果、買い玉の数が減った、ということが考えられます。

 ちなみに、くりっく365の場合、ドル円相場で買いポジションを持っていると1日に1万通貨あたり約70円のスワップ金利がもらえますので、為替差益とスワップ金利を合わせてダブルで利益を獲得されている方もいるかと思います。

 私が相場を教えている生徒さんの中にも「差益と金利、ダブルで利益をとりました!」と報告してくださる方がいらっしゃいました。

 では、「売り玉の数が、買い玉ほど変化は無く若干増えている」ということからは、どういったことが考えられるでしょう?

 売り玉の数が減っていないことから「含み損を抱えながらホールドされているトレーダーの方が多い」と想定されます。

 ドル円相場が1ドル=104円台まで下落した頃、「ドル円相場は1ドル=100円を割る」というようなアナリストの分析もありましたので、そういった声を信じて安値で売りポジションを持たれてしまった方もいるのでしょう。

 その方々は、現在含み損を抱えていることに加えてスワップ金利分だけ日々確実に資金がマイナスになっていくわけですから、苦しい思いをされているはずです。

 そして今後、ドル円相場がさらに上昇すれば、売りポジションに対する含み損を抱えている方の中には含み損に耐えられず、ロスカットされる方も出てくるでしょう。資金が足りなくなり、強制ロスカットになる方も出てくることも考えられます。もしくは含み損が増えないように、両建ての新規買いを入れてくることも想定されます。

 結果として、こういった取引が今後1つの上昇材料になると考えられます。

 もちろん、売買比率だけで相場の動きを見極めるわけではありませんが、売買比率のデータを確認するだけでも見えてくることがあるので、私は常に意識してトレードをしています。

【PROFILE】池辺雪子(いけべ・ゆきこ):東京都在住の主婦。若い頃から株や商品先物投資を学び、2000年からFX投資を始め、これまでに8億円以上の利益をあげている敏腕トレーダー。2007年春、脱税の容疑で起訴、同年夏、執行猶予刑が確定。その結果、所得税、延滞税、重加算税、住民税、罰金(約5億円)を全て即金で支払う。2010年9月に執行猶予が満了。現在は自らの経験をもとに投資、納税に関するセミナー、執筆活動を行っている。トルコリラ/円、ドル/円、他通貨、日経平均株価などの値動きに関する詳細な分析を展開する「池辺雪子公式メルマガ」も発信中(http://yukikov.jp/)。

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