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コラム

2018.06.20 17:00  マネーポストWEB

勝つ喜びはなくなった… 2月の出玉規制でパチンコ店はどう変わった

出玉規制でパチンコ店の客足も減少傾向?


 今年2月に風営法施行規則が改正され、パチンコ・パチスロの最大出玉が従来の3分の2に制限されることとなった。パチンコ・パチスロ業界を取材しているジャーナリストが解説する。

「パチンコやパチスロは保安通信協会(保通協)という試験期間で型式試験を受け、一定の基準内であることを認められた機種だけがパチンコ店に並ぶのですが、今回の規則改正でその基準が変更されました。今年2月以降に型式試験を受ける機種について、最大出玉が約3分の2に抑えられています。全体的に出玉は減りますが、その分投資額も少なく済むような方向に進んでいます。つまり、あまりお金をかけずに遊べるようになった一方で、1日に10万円以上勝つようなことも難しくなるわけです」

 2月に規則が改正されたからといって、すぐに出玉が抑えられた機種ばかりになるということではない。

「新規則での型式試験が行われるのが2月以降であり、それらの機種が実際に店舗に導入されるのは2018年の夏くらいからだと見られています。旧規則の機種も、検定試験をパスしてから3年間は稼働が可能なので、実際にいますぐ状況が変わるわけではありません。

 しかし、パチンコ・パチスロの出玉に関する自主規制は数年前から断続的に行われており、どんどん出玉が抑えられているのも事実。特にパチスロに関しては、2017年10月から“出玉リミッター機能”(一定の出玉を超えると、出玉が増える状態が強制的に終わる機能)が搭載された“5.9号機”と呼ばれる新機種しか導入されなくなっていて、パチスロユーザーが減少傾向にあります」(前出ジャーナリスト)

 では、2月の規則改正以降、パチンコ店の様子はどう変わったのだろうか。パチンコに詳しいライターのA氏はこう話す。

「まず、パチンコもパチスロも基本的に出玉性能が低い機種しか型式試験を通過しないという実情があって、そういう機種は“出ないから”とあまり人気がない。人気がないならパチンコ店もそんなに導入しないということで、新機種があまり入らなくなっています。“機種の入れ替え”が毎週のようにあったとしても、数年前の人気機種が復活導入されるケースが多い。新機種を楽しみにしているパチンコ・パチスロファンにしてみれば、かなり残念な状況です」

◆低玉貸パチンコを打つ機会が増えた

 A氏は自分でもパチンコ店に足を運び、遊ぶことも多い。特にパチスロを打つことが多いが、2月以降はパチンコ店の様子がなんとなく変わっていることを肌で感じているという。

「あくまでも私がよく行くお店の話ですが、1年前くらいなら、まだ、開店前に200人くらい行列を作っていたこともあったのが、最近ではその半分もいません。“注目の新機種”というのもあまりないし、朝から並んで打つ理由もない。新機種はほぼ打たないので、ずっと同じ機種ばかりを打っていて、さすがに飽きてきています」

 そんななかで、「1パチ」に流れていくパチンコファンも増えているようだ。

「1パチ」とは1玉1円で貸し出しているパチンコの営業形態のこと。通常は「1玉4円」なので、4分の1お金で遊べるということだ。1つの店舗内で「4パチ」のコーナーと、「1パチ」のコーナーを別々に設置するのが一般的だが、なかには「2パチ」「0.5パチ」などで、様々な貸出率で営業する店舗もある。

 40代の会社員の男性Bさんは、この3か月ほど「1パチ」しか打っていないという。

「最近のパチンコ、パチスロは出玉が抑えられているし、出玉を得るための時間もかかる。サクッと打って、サクッと3万円くらい勝って帰る、なんていうことは期待できません。だから、仮に2時間くらい時間があって、ちょっと打ちたいなと思って打ったとしても、その分の投資はほぼ回収できないと考えたほうがいい。つまり、無駄にお金を使う可能性が高い。どうせ勝てないのならば、『1パチ』で使うお金を少なく済ませようという考えになります。

 正直なところ、パチンコを打って楽しいという気分は味わえますが、大きく勝って嬉しいという気分はまったく味わってません」

 どうやらあまり盛り上がっていない現在のパチンコ店。今後、新規則に従った型式試験を通過した機種が導入されれば、どうなっていくのだろうか。前出のジャーナリストはこう見ている。

「新規則で出玉は制限されることとなりますが、また別の形での楽しみ方や遊び方が開発される可能性はゼロではない。これまでも、パチンコ・パチスロは何度も出玉の規制を行っていますが、その度に革新的な機種が登場し、人気を得るということを繰り返しています。短期的には客の減少は仕方ないとしても、その後どうなっていくかはまた別の話。メーカー側のアイディア次第では、人気回復もありうると思います。ただ、ユーザーとしては決して“勝てる”ものではなくなっているのも事実なので、“儲けるために打つ”といったものではなくなってくるのかもしれません」

 いずれにしろ、今パチンコ・パチスロ業界は重要な岐路に立っているのは間違いないようだ。

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