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2018.08.25 15:00  マネーポストWEB

若手芸人の海外移住企画、滞在10か月を経て帰国後の給料は

村上ショージの愛弟子であるベン山形

 吉本興業に、アジア版「あなたの街に“住みます”プロジェクト」という企画がある。若手のお笑い芸人が、アジアの各地で日本のエンターテインメントを広める伝道師として、現地に密着。日本のエンターテインメントを広げるという使命をもって、台湾、タイ、インドネシア、マレーシア、ベトナムに滞在している。

 2015年4月から約10か月間、「タイ住みます芸人」としてタイに住んだ一輪車パフォーマーのベン山形は、「苦しくて、辛くて、途中でリタイヤしてしまいました…」と当時のことを振り返る。いったい、何がそんなに辛かったのか。

 ベンによれば、「タイ住みます芸人」の基本給は、生活費として手渡しされたという。

「1万5000円の家賃、タイ語学校の授業料1万円、それプラス最低限の生活費を月初めにもらいます。本当にギリギリ生活できるくらいの額でした。住んでいたところは超ボロアパートで、全面コンクリート張りの牢屋のようなところ。6畳にキングサイズのベッドが備え付けられていたため、生活スペースはほとんどベッドの上でした。エアコンもついていたのですが、凍えるような空気しか出なかったので、いつも扇風機をつけて生活していました」。(ベン、以下「」内同)

 もちろん仕事もしていた。毎週日本人向けのラジオ番組に出演し、企業パーティーなどの営業が入ったこともあったというが、給料はその場ではもらえず、帰国後の後払いだったそうだ。

 また、ベンは住みます芸人と同時進行で『ナイナイの海外定住実験バラエティー 世界のどっかにホウチ民』(TBS系)に出演していた時期もあった。そこでは、ギリギリの生活の中で面白い行動を撮影するため、いっさいお金がなくなったことも。

「お金がない。言葉が通じない。不安しかない状態でも、何かを撮影しなければいけないということで、チャイナタウンに出向いたことがありました。

 手持ちのカメラで街の風景を撮影していると、酔っぱらいのおじちゃんに絡まれて。相手にしないでいたら、ビール瓶を割ってこっちに向けてきたんです。側にいたタイ人の人が間に入ってくれて逃がしてくれて、一目散に逃げたのですが、その結果、道がわからなくなってしまいました。やっとの思いで交番を見つけて身振り手振りで説明すると、お巡りさんがノーヘルの二人乗りでバイクの後ろに乗せてくれて、猛スピードで無料バスのバス停まで運んでくれました」

 奮闘するも、サバイバル生活に耐えられなくなってしまったベン。ほかの芸人がまだ残る中、10か月でリタイヤし、日本に帰国した。そこでもらった10か月分の給料は、5万円だったという。

「いま考えると、もっと何かできたかもしれないとは思います」と後悔もあるようだが、「やっぱり自分には日本が合っています。お金があって安心な生活に変えられるものはないと、あの経験から学びました」。過酷な経験は、“当たり前の生活”をありがたいと思う気持ちにつながっているようだ。

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