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10月の増税前に続々と… ズルい「フライング値上げ」カレンダー

2019.01.13 11:00

 10月の消費増税では、「消費税還元セール」の実施が解禁される。前回(2014年)の増税時に禁止した

 10月の消費増税では、「消費税還元セール」の実施が解禁される。前回(2014年)の増税時に禁止したことで消費の冷え込みの一因となったことを反省しての対応だが、“お得なセールがある!”と素直に喜んでいると、バカを見るかもしれない。実は、増税前に「フライング値上げ」をしている品物が数多く存在する。

 表は今年、「値上げ」が予定されている品目のリストだ。年明け早々、読売新聞が25年ぶりの値上げに踏み切った。朝刊のみで月額3093円から3400円へ、朝・夕刊は4037円から4400円へのアップだ。約10%の値上げとなる。

 値上げ分は「人手不足が深刻化する販売店の労務環境改善に充てる」としているが、軽減税率を適用される天下の大新聞が、2%の軽減幅を軽く吹き飛ばす値上げを実行したのである。

 新聞業界は軽減税率適用が必要な理由を〈ニュースや知識を得るための負担を減らす〉〈読者の負担を軽くすることは、活字文化の維持、普及にとって不可欠〉(日本新聞協会HPより)と主張してきたが、空々しく響く。購読料を横一線としてきた朝日新聞と毎日新聞は追随するのか注目が集まる。

 1月には地震保険が、4月以降には火災保険の保険料が値上げされる。ここ数年、自然災害が多く発生し、保険会社の保険金の支払い額が急増したためだ。

 ただ、昨年の「七月豪雨」や、震度7を記録した「北海道胆振東部地震」の影響が料金に反映されるのはまだ先のため、さらなる値上げが続くと予想される。

 1月7日以降に発券される国際線のチケットには、国際観光旅客税(出国税)として1000円が上乗せされる。昨年初めて訪日外国人数が3000万人を突破し、来年の東京五輪によるさらなる増加を見越した“新税”で、政府は約480億円の税収を見込んでいる。

◆食べ物も、飲み物も

 軽減税率対象の食品でも値上げがある。1月4日から、小麦粉が「原料となる輸入小麦の政府売り渡し価格引き上げや、物流費の上昇」を理由に値上げ。業務用小麦粉も同時に値上げが行なわれるため、菓子パンなどの価格への影響も考えられる。

 3月1日にも原材料価格高騰や包装資材費などのコスト上昇を理由に冷凍食品が値上げされる。同時に各社がアイスクリームの値上げに踏み切るが、『明治』は「現状の価格設定での販売継続が難しくなった」と台所事情を明かしている。

 12月20日には、4月以降のコカ・コーラなど大型ペットボトル飲料の値上げ検討が報じられた。実施されれば1992年以来、27年ぶりの値上げで、スポーツドリンクやお茶類も同時に6~10%程度の値上げだという。

「特に穀物は世界的な原材料の高騰が起きていて、大半を輸入に頼る日本の食料事情ではしょうがない面もある。ですが、消費増税とのダブルパンチになるので、世間の不満は高まる」(経済ジャーナリスト)

“還元セール解禁”は、そのガス抜き策に過ぎないのではないか。

※週刊ポスト2019年1月11日号

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