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2019.03.23 13:00  マネーポストWEB

都内屈指の“大人の街”「神楽坂」はお金持ちでなくても住める街?

石畳の路地も残る神楽坂の街

 住んでみたい街の理想と現実には、得てして大きな差があるものだ。憧れのあの街は果たして本当に素敵な街なのか? まったくノーマークだけど、実は住みやすい街は? 今回は「神楽坂」(東京都新宿区)について、ライターの金子則男氏が解説する。

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 東京は関東平野にすっぽり覆われた街ですが、23区内は坂だらけ。乃木坂、志村坂上、中野坂上など「坂」が付いた駅がいくつもありますが、とりわけ坂だらけなのが、今回取り上げる「神楽坂」です。通な大人が集う街・神楽坂は、住む街としてどうなのでしょうか。

 鉄道は東京メトロ・東西線のみ。大手町まで9分ですから、文句を言うのは贅沢の極みですが、新宿、渋谷、池袋、上野など、主要ターミナル駅に行くにはいずれも乗り換えが必要です。東京駅へは大手町経由で行くとして、羽田や成田へのアクセスも不便。近くに牛込神楽坂駅(都営大江戸線)や江戸川橋駅(東京メトロ有楽町線)があるので、これらを組み合わせればそういった問題はいくらか解消できますが、少々の不満は残ります。

 道路状況はかなり厳しいです。何と言っても悪名高いのが、飯田橋と神楽坂を結ぶ駅前のメインストリート。時間帯によって一方通行の向きが変わるという、非常に変則的なルールが採用されています。これは「田中角栄が国会に行くため、(そして帰るため)」に、このような交通ルールになったという都市伝説がありますが、理由はどうであれ、混乱することは必至。その他の道も一方通行が多く、狭くて込み入っており、車はダメな街です。坂が多いので、自転車も厳しいです。

◆都内でも最高レベルのグルメタウン

 そんな神楽坂ですが、人気の理由は、街の雰囲気が非常に良いからでしょう。かつては花街として賑わった神楽坂は、今もその面影を残す路地や建物が残されており、散策にはうってつけです。近隣に日仏会館があるためか、フランス人が多く、パリのような雰囲気を持つ場所もあります。長い歴史を持つ商店が多く残っており、真夏に行われるお祭りは大変盛り上がります。

 飲食店はあらゆるジャンルのお店があり、ミシュランの星付きのお店も珍しくありません。美味しいのは当然のこと、雰囲気も良いお店が集まっており、都内でも最高レベルのグルメタウンです。大声で騒ぎ立てるような客が少ない印象があるのも特徴です。

 神楽坂の家賃相場は、ワンルーム・1K・1DKで11.69万円(ライフルホームズ調べ。3月8日時点)と、極めて高くなっていますが、この近辺は大学が多く、古くからの学生向け物件が多数存在するため、探せば掘り出しものが見つかります。さらに“1駅隣りに行く”という手もあります。早稲田駅まで行けば、家賃相場は8.96万円と、一気に3万円近く安くなります。

「神楽坂に住んでいる」と言えば、“物が分かった人”には羨望の眼差しで見られますし、街の雰囲気、行き交う人々のいずれもが上品で、港区や渋谷区あたりの“ギラギラした雰囲気”もありません。街の真価を楽しむためには経済力が必要とされますが、落ち着いた大人が選ぶ、都内でも屈指の上質な街だと思います。

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