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2019.06.16 08:00  マネーポストWEB

【ドル円週間見通し】円高不安を残しつつ、FOMCやG20を睨む展開

リスク回避の円買いがすぐに縮小する可能性は低いか

 投資情報会社・フィスコ(担当・小瀬正毅氏)が6月17日~6月21日のドル・円相場の見通しを解説する。

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 今週のドル・円は弱含みか。連邦準備制度理事会(FRB)は18-19日開催の連邦公開市場委員会(FOMC)で政策金利の据え置きが決定される見込みだが、声明で7月利下げを示唆するとみられ、ドル売りに振れやすい展開となりそうだ。また、米中貿易摩擦の行方が注視されており、リスク回避の円買いがただちに縮小する可能性は低いとみられる。

 6月12日に発表された米消費者物価指数(CPI)は、前年比でコア指数も含め市場予想を下回り、インフレ鈍化を印象づけた。市場では、7月30-31日のFOMCでの利下げに向け来週の会合ではその手がかりが示されるとの見方が広がっている。そのため、ドルに対して下落圧力がやや強まる見通し。

 ただ、ドル安基調で相対的に買われてきたユーロに関しても、欧州中央銀行(ECB)当局者から一段の緩和政策に関する発言が聞かれ、域内経済の弱さを示す指標により買いは入りづらい。6月21日に発表される6月のマークイットユーロ圏製造業PMIなどの経済指標が市場予想を下回った場合、ユーロ圏の金利先高観は一段と後退し、ユーロ売り・米ドル買いが優勢となりそうだ。

 一方、米中貿易協議の行方も引き続き注目されよう。トランプ米大統領は中国に対し追加制裁をちらつかせる半面、最終的には合意を目指すなどと揺さぶりをかけ、市場はそれに振り回される状況が続く。今月28-29日開催の20カ国・地域サミット(G20)で米中首脳会談が開かれる可能性があるため、米中対立に対する過度な懸念は後退しつつある。ただ、最終的な決着までは到達できないとの思惑は消えていないことから、リスク回避的な円買いが再び広がる可能性は残されている。

【FOMC】(18-19日開催予定)
 6月19日にFOMC後の声明が発表され、パウエルFRB議長が記者会見する。今回は政策金利据え置きの公算だが、7月利下げ観測が広がればドル売り再開も。

【米6月フィラデルフィア連銀製造業景気指数】(20日発表予定)
 6月20日発表の米6月フィラデルフィア連銀製造業景気指数は10.5と、5月の16.6から鈍化が見込まれる。足元は製造業関連指標の悪化が目立っており、連邦準備制度理事会の利下げ観測を後押しする内容ならドル売り材料になりそうだ。

・6月17日-21日に発表予定の主要経済指標の見通しについては以下の通り。

○(米)FOMC 6月19日(水)日本時間20日午前3時結果判明
・予想は政策金利の現状維持
 前回会合後に公表された声明では「世界経済と金融、インフレの動向を考慮してFF金利の将来的な調整について忍耐強くなる」との見解が表明された。直近のインフレ率はやや鈍化しているが、今回のFOMC会合でも政策金利の据え置きが決定される見込み。FOMCの経済予測では2020年以降の金利見通しが注目される。

○(日)日本銀行金融政策決定会合 6月20日(木)金融政策決定会合の終了予定時刻は未定
・予想は、金融政策の現状維持
 前回の金融政策決定会合では「海外経済の動向や消費税率引き上げの影響を含めた経済・物価の不確実性を踏まえ、当分の間、少なくとも2020年春頃まで、現在のきわめて低い長短金利の水準を維持することを想定している」との見解が表明された。国内外の経済情勢はやや悪化しているが、今回も金融政策の現状維持が賛成多数で決定される見込み。

○(英)英中央銀行MPCが金融政策発表 6月20日(木)午後8時結果発表
・予想は、金融政策の現状維持
 英中央銀行のブロードベント副総裁は6月11日、「英国の欧州連合(EU)離脱が円滑に進み、経済が予想通りに成長すれば、英国の金利は市場の予想よりもやや速いペースで上昇する必要がある」との考えを示した。将来的な利上げの可能性はやや高いものの、英国は合意なきEU離脱に向かう可能性は残されており、金融政策の運営は難しい局面を迎えることになりそうだ。

○(欧)6月マークイットユーロ圏製造業PMI 6月21日(金)午後5時発表予定
・予想は、48.0
 参考となる5月実績は47.7で速報値から改定はなかった。3月の水準をやや上回ったものの、50割れの状態が続いている。6月については、生産や新規受注の回復が不十分であることから、5月実績と同水準となる可能性がある。

○その他の主な経済指標の発表予定
・6月17日(月):(米)6月NY連銀製造業景気指数
・6月18日(火):(欧)4月ユーロ圏貿易収支、(米)5月住宅着工件数
・6月19日(水):(日)5月貿易統計、(欧)4月ユーロ圏経常収支
・6月21日(金):(日)5月全国消費者物価指数、(米)6月マークイット製造業PMI、
(米)5月中古住宅販売件数

【予想レンジ】
・107円00銭-109円50銭

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