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2019.10.10 07:00  マネーポストWEB

火災保険の見直しポイント 水災・風災・家財・個人賠償も確認を

大雨・防風対策の火災保険の見直しポイント

 過去最強といわれた台風15号は、千葉県の広範囲に渡って規格外の爪跡を残した。台風に被災しても公的支援金を受けられず、自力で修繕しなければならなくなるケースは多い。また、天災によって隣家へ被害を与えた場合、賠償責任を負うリスクもある。適切な保険に加入しているかどうかで、その後の暮らしは大きく変わるのだ。

 では、保険をどう見直すべきか。具体的な内容を検討する前に、火災保険に加入している人は、証書を探してみてほしい。メインの火災のほか、水災・風災、そして家財。賃貸なら個人賠償責任保険がカバーされているかをまず確認してほしい。災害リスク評価研究所の災害リスクアドバイザー・松島康生さんが、こんな実例をもとにアドバイスする。

「2015年、鬼怒川が氾濫して大水害を受けた茨城県常総市を調査しました。床上浸水の被害を受けた住民には、保険から水災を外していたために、補償を受けられなかったケースが多かった。『5年前に小貝川が氾濫した時は被害がなかったから』と軽視してしまったんです。

 しかし、ハザードマップを見てみると、この地域は50cm~3mほどの浸水が想定されている。天災が増加・激化している今、経験則は役に立ちません。必ず自治体などが公表しているハザードマップを確認して、本当に水災補償が不要なのか確かめてください」

 たしかに「水災」は火災保険の中でも保険料に占める割合が高いが、月々の支払いを惜しんで財産を失っては本末転倒だ。

「被害が広範囲に及びやすい水災は、総額も高くなる。水災補償を外し、ぱっと見の保険料が安くなっている火災保険に注意してください。反対に、マンションの高層階などは、水災のリスクはほとんどありません。それなのに、はじめから水災補償が担保されている火災保険も見受けられます」(保険アドバイザー)

 特約の有無だけでなく、補償内容も定期的な確認が必要だ。火災保険は、家の購入時に補償額を決める。今は東京五輪の影響で建築費や資材の価格が高騰しているため、10年前に1500万円で建てた家を天災で失ったとすると、同等の家を建てるためには3000万円かかることもある。定期的に見直し、更新するようにしたい。

 マンションの高層階なら水災の補償は不要だが、地震や漏水で家具が被害を受けることは多い。

「家財保険に入っておくことをおすすめします。生活必需品であれば歯ブラシ1本まで補償されるため、5人家族なら受け取れる保険金は約1500万円。“貴金属など30万円以上のぜいたく品”は1事故合計で100万円までしか補償されませんが、腕時計は生活必需品に分類されるため、100万円以上の高級品でも一般の家財として補償されることがあります」(保険アドバイザー)

 必要な保険を見極めて活用すれば、「火事太り」もあり得るかもしれない。ただし、賃貸の集合住宅に住んでいる場合は、他人の家財にも気を配る必要がある。

「例えば、本来は不可抗力の台風でも、メンテナンスが不充分だったために屋根瓦が飛ばされて、他人のものを損傷してしまうこともあります。個人賠償の特約をつけておけば、過失があった場合も補償される。賃貸の場合、建物自体の賠償責任は住宅のオーナーにありますが、家財は居住者の責任になるのです」(松島さん)

 示談交渉つきのものを選べばより安心度が高い。以上の4つに加えて、破損の特約をつけるとさらに安心だ。異常気象による給湯器の破損などにも対応できる。

「ただし、地震が原因の火災は、火災保険ではカバーできず、地震保険に加入しておく必要があります。東日本大震災以降、補償が狭まった保険も多い。車両保険は、特約をつけないと地震による損害が補償されなくなっています。それも“全損”でなければ補償されず、上限は50万円になりました」(保険アドバイザー)

※女性セブン2019年10月17日号

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