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コラム

2019.11.10 08:00  マネーポストWEB

【ドル円週間見通し】米利下げ打ち止め観測で伸び悩むか

米国債と米スワップの関連性とは

 投資情報会社・フィスコ(担当・小瀬正毅氏)が11月11日~11月15日のドル円相場の見通しを解説する。

 * * *
 今週のドル円は伸び悩みか。米利下げ打ち止め観測が浮上しており、米中通商協議のさらなる進展への期待はあるものの、米中首脳による署名実現までは予断を許さない状況が続く見通し。注目の経済指標は、米国の消費者物価指数(CPI)と小売売上高となりそうだ。米連邦準備制度理事会(FRB)は10月29-30日に開催した連邦公開市場委員会(FOMC)で景気拡大に向け「適切に行動する」との従来の文言を声明文から削除。市場には利下げの打ち止めの思惑が広がるなか、CPIはコア指数も含め、底堅い内容が見込まれる。また、小売売上高も前回実績を上回ると予想されており、市場予想と一致すればリスク選好的なドル買いが入りやすい地合いとなろう。

 米中通商協議に関しては、両国がこれまで相互に発動した輸入関税を段階的に撤回する方向。市場では歓迎されリスクオンのムードが広がっている。両国首脳は12月に会談を行なうとみられており、「第1段階」の合意に署名すると予想されている。ただ、これまで交渉過程を振り返ると投資家は慎重にならざるを得ず、リスク選好の円売りは限定的となろう。ドル・円は心理的な節目の110円を目前に利益確定を狙った売り圧力が強まるとみられ、伸び悩む展開が予想される。

【米・10月消費者物価コア指数(CPI)】(13日発表予定)
 13日発表の10月コアCPIは前年比+2.4%と上昇率は、9月の+2.4%と同水準となる見通し。市場予想と一致すれば、早期追加利下げ観測は後退するとみられる。

【米・10月小売売上高】(15日発表予定)
 15日発表の10月小売売上高は前月比+0.1%と、9月の同-0.3%から改善する見通し。景気をけん引する個人消費はまずまず順調であることが確認された場合は、長期金利の上昇を促し、ドル買い材料になるとみられる。

・11月11日-15日に発表予定の主要経済指標の見通しについては以下の通り。

○(米)10月コアCPI 13日(水)午後10時30分発表予定
・予想は、前年比+2.4%
 参考となる9月実績は前年比+2.4%。インフレ鈍化の兆しはみられないものの、中古車価格の下落が全体の物価上昇率をやや抑制した。10月については、中古車価格の下落が続くとみられているが、住居費の上昇が続いていること、医療費は増加する可能性があることから、コアの物価上昇率は9月実績と同水準となる可能性がある。

○(日)7-9月期国内総生産 14日(木)午前8時50分発表予定
・予想は、前期比年率+0.9%
 4期連続でプラス成長となる可能性がある。10月1日からの消費税率の引き上げを前に、家電製品や日用品などで一定の駆け込み需要が観測されており、消費はややしっかりとなったことが要因。ただし、米中の貿易摩擦の影響でアメリカ向けを中心に輸出はさえない状態が続いており、外需の寄与度はほとんどないとみられる。

○(欧)7-9月期ユーロ圏域内総生産改定値 14日(木)午後7時発表予定
・予想は、前年比+1.1%
 参考となる速報値は、前年比+1.1%。米中の貿易摩擦などを背景にドイツを中心に輸出が落ち込み、生産にも影響が波及しつつある。改定値ではいくつかの項目が修正される見込みだが、上方修正される項目は少ないことから、速報値と同水準となる可能性がある。

○(米)10月小売売上高 15日(金)午後10時30分発表予定
・予想は、前月比+0.1%
 参考となる9月実績は-0.3%。飲食店と自動車ディーラー、建材店、ガソリンスタンドを除いたベースのコア売上高はほぼ横ばい。企業投資の抑制や製造業の景況感が悪化していることから、個人消費はやや伸び悩んでおり、この状態は10月も続く見込み。9月からは小幅な伸びにとどまる見込み。

○その他の主な経済指標の発表予定
・11日(月):(日)9月機械受注、(日)9月経常収支
・13日(水):(日)10月国内企業物価指数、(欧)9月鉱工業生産
・14日(木):(米)10月生産者物価指数、(中)10月鉱工業生産、(中)10月小売売上高
・15日(金):(米)10月鉱工業生産、(米)9月企業在庫、(欧)9月ユーロ圏貿易収支

【予想レンジ】
・107円50銭-110円50銭

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