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2020.06.03 15:00  マネーポストWEB

賢い薬の買い方 「受け取り場所」「薬の種類」「値段」を完全図解

受け取り方で違う薬の「種類」と「値段」フローチャート

 病院や薬局、ドラッグストアなどで薬を買うとき、実は余計なお金を払っている場合がある。仕組みを知れば費用を減らせることがあるのだ。そこで、どんな薬がどこでもらえるのかを把握し、より賢く活用できるよう、薬の受け取り方法をチャート化した(別掲表参照)。

【表】病院・薬局に払っている「無駄なお金」の見直しリスト56

 まずは処方薬。病院や診療所でもらう「院内処方」と薬局でもらう「院外処方」の2種類があり、薬剤費に加算される調剤基本料は、院内処方のほうが安い。院外処方には、様々な手数料が加算されるのだ。

 さらに、院外は立地や規模でさらに細分化される。高崎健康福祉大学准教授の木村憲洋氏が解説する。

「病院の近くで営業する門前薬局のなかでも、処方箋の受け付け回数が多い薬局ほど薬の調剤にかかる価格が安くなります。一方、特定の病院からの処方箋集中率が低い市中の調剤薬局は、最も価格が高くなります」

 自宅にいながら処方してもらえるのが、新型コロナを受けての特例として対象が拡大されたオンライン診療や電話診療だ。

 診療が終了すると、患者の希望する薬局に治療薬の処方箋を送ってもらい薬局まで取りに行くか、郵送で薬を送ってもらう。代金の支払い方法は、クレジットカードや振り込みになる。

 その際、「オンライン服薬指導料」か「調剤基本料」(ともに3割負担で130円)がかかる。もちろん、オンラインでも先発薬か値段が安いジェネリック薬(後発医薬品)かの選択が可能だ。症状や値段などに応じて選択をしたい。

◆病院に行かない選択肢も

 これらは保険が適用される医療用医薬品のもらい方だが、処方箋なしで医療用医薬品を買う方法もある。「零売(れいばい)薬局」の利用だ。

 病院で処方される医療用医薬品は約1万5000種類とされるが、その半数の約7000種類は、処方箋がなくても零売薬局で購入できる。

 零売薬局はまだ全国的に多くはないが、首都圏を中心に増えつつある。銀座薬局の代表薬剤師・長澤育弘氏が創業を手掛けたセルフケア薬局もそのひとつだ。

「零売薬局では、市販薬よりも効き目が強い咳止めや解熱剤、抗アレルギー剤など、急性疾患の症状を抑える医療用医薬品を買えます。ただし保険適用外で全額自己負担となる。また、慢性疾患の治療薬や抗生物質などは購入できません」

 日常的に服用している薬を零売薬局が取り扱っていれば、急に必要になったというケースで活用できる可能性がある。

 ドラッグストアでは、処方箋がいらない「要指導医薬品」(医療用医薬品から市販薬になって間もないスイッチOTCや毒薬、劇薬など)と一般用医薬品を購入できる。ただし、要指導医薬品と第1類医薬品は薬剤師の説明を受けないと購入できない。

 また、ドラッグストアやネット通販では、販売価格がそれぞれ異なる。セルフメディケーション税制(*注)を利用すると、医師による診療代がかからない分、医療費を抑えることも可能だ。

【*注/年間1万2000円以上の市販薬を購入すると、確定申告することで上限8万8000円の所得控除を受けられる制度。対象となる市販薬は、解熱鎮痛剤や風邪薬、胃薬など1800以上ある】

 どの薬をどこでどう手に入れるかで、薬の値段は大きく変わる。受け取り方や値段、利便性と健康への影響を考慮して、薬と長く賢く付き合っていきたい。

※週刊ポスト2020年6月5日号

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